ヘレスとお茶 Jerez and Tea

停まらず走り続けよう~
Thru drinking teas & practicing flamenco

映画 Death in Venice ヴェニスに死す

2011-11-05 04:14:40 | 映画
もしかすると25年ぶりくらいに見たのかなぁ

ヴェニスに死す

リバイバル上映されました

マーラー生誕150年を記念しての公開

昔は名画座という映画館がいっぱいで
旧作を映画館で見られたけど
こういうのはめったになくなりました

でもシネマスコープを劇場で見るのはいいです

ビーチの遠景 青年タジオを眺める・・・
まばゆい光

20代のころ、ヴィスコンティが執拗に
主人公グスタフの老いを描いたことに
あまり心が動くことはなかった

ぼくもさすがに歳を重ね

グスタフことダーク・ボガートの醜さに
純粋さが伴われてるというのがわかってきたかな

ヴィスコンティ作品は何故かカメラが動く

はじめはズームが余りに多いから
気持ちが入っていけないとこがあるんだけど

見る視線という意味でズームが必要なんだなと
その不器用さ加減に逆にはまっていきます

そして初めから終わりまで
ずっとマーラーが流れている

グスタフとはグスタフ・マーラーに重なっているんですよね

映画 シリアスマン A serious man (Coen Bros)

2011-03-06 00:05:47 | 映画
Receive with simplicity everything that happens to you

11世紀のRabbi(ラバイ) Rashiの言葉が映画冒頭に掲げられます

実はこれが、この映画全体を支配するキーワードなのでした

これをよく呑みこんでいると、ブラックジョークを楽しめたかもしれないけど
ユダヤの習慣そのものを知らないから、途中まで、よくわからない世界でした・・・

冒頭のイディッシュ語のエピソードは、19世紀の東欧あたりのシュテートル(Shtetl)と
言われるユダヤ人居住区での伝承らしく

dybbuckという悪霊が生きた人間にとり憑くという伝承により、アイスピックが
訪ねてきた老人の胸につきささるのです びっくり

一瞬、こののりは、サムライミのホラーかなとも思うような、ギャグともとれる
幻想的なシーンでしたが、

予告編で主人公が男に壁に打ち付けられるシーンがあって、
これを先に見ると、いつものコーエン的に残酷な描写があるのかなと思いきや
本当に残酷なシーンは一つもなく、それが主人公の夢の中だけで
あったりする

コーエン兄弟は、この映画で、ユダヤ教徒は誰も傷つかないと話していて、
実はまったくその通りでした

ラバイ(ラビ)という指導者も、なかなか捕らえにくかったけど
最後まで見ると、そのカルチャーが少しわかった感じがしました

アメリカでのユダヤ教徒の割合は2%程度だそうで
だけど、アメリカで働いていたときは、ロサンゼルスだったためも
あって、知り合いには結構、ユダヤ教徒がいました

ハリウッド映画産業とはユダヤ人のコミュニティというのは本当で
彼らはずっと、信仰とカルチャーを継承しているんだなぁとも理解しました
この作品でも親と子が、似たもの同士で、その部分もコミカルでした

この作品は宗教という枠を超えて、人生という不条理を
受け入れよう、楽しもうではないかというコメディなんだなぁと
あらためてコーエン兄弟の落ち着いた視線を感じました

しかし、隣の奥さん(Amy Landecker)の顔のアップがヒッピー的で
たまんなかったなぁ

撮影監督のディーキンスがやはり、うまいです

SOCIALISME (Jean-Luc Godard)

2010-12-19 20:28:28 | 映画
80歳というゴダールの新作オープンですね

早く見に行かないと・・・

日比谷のシャンテかぁ いつ行けるかなぁ

予告編見る限り、ぞくぞくする映像です

SOCIALISME (2010) trailer with English subtitles (Jean-Luc Godard)

トランアン・ユン監督

2010-12-11 01:29:32 | 映画
いよいよ明日ノルウェイの森公開です

ユン監督とは大変よいお付き合いをさせてもらいました

わくわくです

春樹ファンだけでなく、ユン監督ファンや

リー撮影監督のファンに見てもらいたいです

映画『義兄弟의형제』 チャン・フン監督

2010-11-29 23:21:21 | 映画
「義兄弟(의형제)」見ました

スパイと情報局の話だから、激しすぎたりとか
思っていたのですが

これが、ほんとに人情物で、ぐっと来ました

ヒョン(兄貴)って言葉はほんとにいい響きです

泣けたなぁ

情報員の年上役ソン・ガンホがいい味でした

元気もらったー

韓国を見直しました

映画『義兄弟 SECRET REUNION』予告編

ひさびさにお馬鹿なコメディ映画 'Get Him to the Greek'

2010-11-08 00:34:35 | 映画
飛行機の中で見たので、アメリカでは公開してしばらくたってます

邦題はまだ決まってないそうですが
アダム・サンドラーのGrown UPS(「アダルト・ボーイズ」) の公開より
こっちを先にして欲しいです

ジョナ・ヒルのとぼけさ加減といい
ラッセル・ブランド演じるロックスターのベタなところといい

笑い続けちゃいます
ねたばれしちゃうから、あまりは書きませんが

純朴でまじめなレコード会社の青年が
ドラッグにいかれたマザコンだめだめロックシンガーに翻弄される
72時間

Greekってどこだよって思ったんだけど
ロサンゼルスのGreek Theatreだったんですよね

登場曲目としてはクラッシュのLondon Callingにはうなりました 笑

日本で公開して欲しいです、是非とも

'Get Him to the Greek' Trailer

石井隆 監督 ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う

2010-10-23 23:17:30 | 映画
石井隆監督 ヌードの夜 シリーズ 見に行きました

大竹しのぶが出ますから、そりゃ、「死んでもいい」を
連想して、血みどろになると予想してましたが

や・は・り、血みどろのどろどろどろ~

でも佐藤寛子ちゃんて、すごいなぁ、ものすごい演技でした
からだが、すごく綺麗です、たまりません、石井女優だぁ

石井隆監督も大満足されての演出なんではないでしょうか

そして、真中瞳あらため東風万智子、ほれちゃいました
ラストがいいんだよなぁ・・・

全体には、愛憎みたいなのが、あんまりなくて
ちょっとシンプルだったかなぁと

それと竹中さんにやはり救いを感じました、好きです竹中さん
「生きる」ということが理不尽なのがこれまでの石井ワールド
だったんですが、今回は救われる感じがあり

ぼくにはそのほうが辛くなくてよかったです

それと宍戸錠さんには長生きして欲しいです

映画『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』予告編

ガールフレンド・エクスペリエンス The Girlfriend Experience

2010-07-13 19:23:52 | 映画
渋谷シネマライズのみで上映のソダバーグ 2008年の作品
Girlfriend Experience 見てきました

いろんなところで、主演のポルノ女優Sasha Greyのことばかり
取りざたされています

でも、そんなスキャンダル的な記事どうでもよいです

この映画、撮影もまたまたソダバーグ自身だし
台詞回し、編集、どの部分もが楽しんで作ってる感じです
ソダバーグが突っ走ってるので、ぞくぞくしちゃいます

批評とエスコートというビジネスの関係が
映画つくりそのものと資本主義の関係も思い起こさせるし

非常に危うい、
NYのユダヤ人や資産家たちの生き方も暴露していきます

Limey を思わせる、時間軸の交錯する展開で

もう一度見ないと、消化できない感じはありました

Sasha Greyの影響を受けた映画がゴダールの
「気狂いピエロ」だったりするのは興味もちました

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さよなら デニス Farewell Dennis

2010-05-30 14:42:53 | 映画
闘病中だったデニス・ホッパーが亡くなった

80年代Blue Velvetで再評価され

ぼくがとても影響を受けた人

The Last Movieを見たときの衝撃は忘れられない

さよなら、デニス ありがとう、デニス

あなたを大好きだったです

あなたの記憶とともに、これからもずっと進んでいきます

Up in the Air マイレージ マイライフ

2010-04-27 23:43:14 | 映画
こないだ飛行機でちゃんと見えなかった映画

Up in the Air

ドキュメントのような、迫り方でウィットに富んだ
会話がよかったです

Clooneyは寂しくて、ひたむきでよいです

そしてJason Reitmanという監督も記憶しました

あの紙のパネルを持って記念写真を撮る理由が
飛行機のヘッドホン壊れた小さい画面では
わかんなかったけど、なぞが解けた 笑

面白い映画でした

Would you like cancer ? とか

You know why kids love athletes?
Kids love them because they follow their dreams とか

We all fall for the prick

I don't like subtle とかも言ってたよね


バッド・ルーテナント Werner Herzog

2010-03-16 23:11:17 | 映画
恵比寿で見ましたが

観客は10人もいなかったです 何故でしょう?

物語はハリケーン・カトリーナ通過直後のニューオーリンズで始まります

水没していく留置場に男がいて、ニコラス・ケージに命乞いを
するところからです(これは伏線ではありましたが)

全編に渡って、ヘルツォークの大好きな、変人(刑事)が主人公なのです
何かにとりつかれたような、強烈な変人刑事です

こんなん、アメリカンヒーローではないかもしれない

でも、これはアメリカンヒーローの物語でした

ドラッグに溺れ、めちゃくちゃな捜査を続け、
違法行為を続ける、駄目駄目な男

「レスラー」のミッキー・ロークなんて陳腐に見えてしまう

さすがはヘルツォークです
死に物狂いに生きる男が好きなんですよね

ぎりぎり、首の皮一枚で、父親とつながり
恋人とも愛情でつながっている男

正義感もぎりぎり持ち合わせている

同情したり、感情移入したりすることはできないけど

ものすごく人間を見た気がする作品でした

RESCUE DAWNに続く、この作品、楽しめました

ルドANDクルシ

2010-02-24 23:20:33 | 映画
ギジェルモ・デル・トロらのチャチャチャ・フィルムが
制作しています

これが興行的にメキシコであたったとしたら、現代のメキシコの
世相をよく、反映したコメディだからかなぁと思いました。

弟G.G.ベルナール、兄ディエゴ・ルナこの2人の
役者は、田舎者ぶりが、すごくよかったです。兄の何か
ぼけた感じに、こんなやつキーパーはできないでしょと
思わせるようなところに、親しみを覚えます。

撮影はChihuatlan, Jalisco州であったといいます。

テキーラ農園ではなく、バナナというのも、
典型的田舎を演出したかったのかなぁと思ったりも
しましたが、デル・トロの出身地もハリスコ州だったから
よく知っているエリアだったのかも。

弟クルシが、演奏している音楽は、アコーデオンを
フィーチャーするノルテーニョっていうスタイルなんですが、
これがベタな曲です。目指すのがポップシンガーではないというのも、
面白かったというか、マザコン兄弟の
浪花節になることができたんだと思いました。

日本だから、この映画を見られたのかなぁ、
LAに住んでたら、これ見ただろうかとも考えちゃいました。

Dr. Parnasas パルナサスの鏡 トム・ウェイツ

2010-01-28 22:40:39 | 映画
ギリアムだから見たのですが

知りませんでした

顔見てどっかで見たことあるぞ

そして、あの歌うような台詞

しゃがれた声

トム・ウェイツでしたね、嘘だろと思いましたが

しかも死んじゃったヒース・レジャーに対して

トムは出まくってますよ

この映画をティム・バートンがやったらきれいきれいにするだろうし
ケン・ラッセルなら気持ち悪かっただろうし

ギリアムはSFっぽくしてくれましたね
近未来な不思議さと、あの音響効果が面白くて
とってもシュールでよかったです

トム・ウェイツ最高でした とにかく

代役ジョニー・デップへの切り替わりは気がつかなかったなぁ・・・ 笑

ずっとあなたを愛している I'VE LOVED YOU SO LONG

2010-01-23 16:07:11 | 映画
フィリップ・クローデルの小品映画でした

冒頭から素朴な作りで、ハル・ハートレーを思い出させました

なので、あらたなモチーフは突然やってくるし
そのモチーフで驚かせたりする演出が面白い作品です

ですが、感情移入する前に、撮影の仕方がかなり
恣意的にアップとかになって、バランスを失い
雑な感じがしてしまったのが残念です

深いとか、重いというのは、この映画にはふさわしくない
形容だと思います

フィリップ・クローデルの他の作品を見てみたくなりました

AVATAR James Cameron アバター

2009-12-24 01:42:40 | 映画
初日に見ました

T-JOYなのでDOLBY 3-Dでした

これを映画といえばよいのでしょうか

ストーリー(Narative)のとおり、何かバーチャル体験をするような
そんな作品で、ものすごい驚きがありました

SFものは好きですが、単純に好奇心や子供のような
気持ちになって見てしまいました

設定を考え、デザインをした人、そのクリエイティブに
こころ動かされました

主人公のサム・ワーシントンWorthington がまさか車椅子の
元海兵隊員という設定だなんて

シガニー・ウィーバーもやはりものすごい存在感で

デンマークでのCOP15なんかが、すごくタイムリーに
脳裏をよぎる設定です

とにかく驚きの連続でした

これから少しずつ噛み砕いて行きたいです