不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La conserva del Sole

2007-10-21 15:46:02 | 日記・エッセイ・コラム

めちゃくちゃ冷え込んでいるフィレンツェです。
すっかり日照時間も短くなって
今週末の冬時間切り替えまで待たずに
冬時間モードになりたい気分です。

先週の日曜日の真夜中に
どうしてもほしくてオンライン注文した商品は
その名も「Sun Jar」。太陽の缶詰。

イギリスからはるばるやってきた太陽の缶詰。
日曜日の夜の注文で木曜日に届いたので、
まずまずの早さ。

早速あけてみると。
Sunjar_01
興味津々で近づいてきたチッチーノ。
食べ物じゃないことに気づいてちょっとがっかりみたいな。

この商品を見た瞬間にどうしてもほしくなり
衝動買いで二個買いました。
Sunjar_02
結局まだ一個しか使ってないけど。

Sunjar_03
見た目は普通の保存容器みたいな感じ。
我が家では砂糖や小麦粉を入れている保存容器とまったく同じ。
ただちょっと不透明ガラスになっています。
なので中身はよく見えません。

Sunjar_04
蓋を開けてみるとこんな感じ。
小さい小さいソーラーパネルが埋め込まれていて
その脇に小さいスイッチと光センサー。
このパネルの下に充電地が入っていてランプに繋がってます。

日中太陽光線の当たる場所においておくと蓄電して
光センサーの機能で日が落ちて辺りが暗くなると
自動でランプが点灯する仕組み。
そして再び明るくなるとセンサーが働いて
ランプが消えて充電開始。その繰り返し。

太陽光線利用というエコロジーな点と
暗くなると勝手に点灯というところが気に入りました。

これから日照時間が短くなると私が帰宅する頃は真っ暗で
ビリーやチッチーノが真っ暗闇の我が家で待っているのを考えると
すごく辛いのでこういう自動でつくランプを探していたのですが
どれもこれも電気代がかかるからねぇ。
その点これは無料。自然の恵みありがとう。

我が家は太陽の恵みを目いっぱい受けられる好条件。
なので、この太陽光線を利用しない手はないのです。

早速使ってます。
Sunjar_05
小さいランプなので、決して家中が明るくなるわけではないけれど
少なくとも真っ暗闇ではなくなります。
ランプもエネルギー消費の低いものだということで
キャンドルの明かりのようなやわらかな発光。
これのもう少し大きいバージョンもできると嬉しいなぁ。

この商品はなによりも環境にやさしく、
イギリスのギフトオブザイヤー2007エコギフト部門を受賞しているとか。
因みにイギリスのサイトで購入したら一個19,95ポンド。
ユーロにすると約30ユーロ。ユーロで買うならお買い得かなぁと思う。
(送料のほうが高かったし)

残念ながらイギリスのサイトから日本までは送ってくれないみたい。
でも日本の販売サイトも発見。ちょっと高いと思うけどねぇ。

さんさんと輝く太陽が魅力のイタリアは
もっともっと太陽光線を有効利用するべきだと常々思うのですが、
こういうアイディアを実現化する能力では
やっぱりイギリスとかに負けているのですね。


Il nuovo modo di imparare e insegnare

2007-10-20 19:57:32 | 日記・エッセイ・コラム

日本人は本当に「学習」とか「習い事」が好きな国民だと思います。
受験などの外的な要因も含め
小さな頃から学校以外で学ぶ機会は
少なくともイタリアに比べたら圧倒的に多いし
社会人になっても語学を学んだり
定年してから趣味の習い事に専念したり。

そんな日本だからこそ生まれたのだろうなと思うサービス。
いい先生ねっと」。
簡単に言えば「家庭教師検索サイト」ですが
生徒として利用するだけでなく
自分も先生として登録することもできるので
何か得意分野があれば教える側としての利用も可。

7分野400科目という幅広いジャンルで
先生と探すことができるのも魅力的。
定番の「学校の補習&受験対策」「子供向けのお稽古」
「趣味・スポーツ系」「パソコン系」「資格系」
「外国語習得」「ビジネススキルアップ・技能講座系」。

そして生徒と先生の直接のやり取りで、
時間や場所まで自由に決めることができるので
思い立ったらレッスン開始というのも
忙しい現代日本人にはありがたいのかなぁ。

ちょうど母に頼まれていた「折り紙の先生」を探してみることに。
なかなか静岡の田舎では見つからないらしいので。
定年して時間に余裕ができたので何かやりたいという母の
その前向きな姿勢に協力したいと思っているのですが
これがなかなか見つからない。
残念ながらあまりにもマニアックすぎて折り紙の先生は
400科目の中に含まれませんでした(泣)。

私はここのところ1年ほどずっと習いたいと思っている
「php」「asp」それから「フォトショップ」について
ゼロからきちんと教えてくれる人を探したいかな。
そして私が日本に帰る日が来たら
きっとイタリア語の教師とか
イタリア文化講座とかを教える立場で登録するんだろうな。
それ以外に私がもっているスキルってないからなぁ。
上記二つについては
東京などの大都市では結構登録数も多いみたい。
さすがに静岡にはいませんでした(泣笑)。

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La prima di Ratatouille

2007-10-17 22:37:36 | 映画

La prima di Ratatouille
予告を観たときからあまりの可愛らしさと
突拍子もないストーリー展開が気に入り
公開を待ち望んでいたディズニー最新アニメ。
ラタトゥイユ」。

水曜日が初日だったので
何とか最終回(22:45)に観に行ってきました。

ディズニーアニメの人の動きが苦手ではありますが
ねずみは可愛い!!
何でねずみってアニメになるとあんなに愛くるしいのだろう?

料理が得意なねずみと料理ができない男の子。
このカップリングでのサクセスストーリー。
まぁ、平和なディズニーアニメのひとつですが
結構予想に反した展開の部分もあって楽しめます。

日本では公開まだ?


La Madonna in Cartapesta del Bargello

2007-10-16 07:34:56 | アート・文化

フィレンツェのバルジェッロ美術館所蔵の作品で
修復が終了して再展示となっているのが
Jacopo Sansovino(ヤコポ・サンソヴィーノ)のカルタペスタ。
いわゆる張り子の技術を使った作品で、題材は「聖母子像」。

Cartapesta
今回の修復の結果、
長いこと失われていたオリジナルの多色装飾の再現に成功。

日本ほど張り子の技術が普及しなかったイタリアで
非常に珍しい作品のひとつです。
特にその耐久性などから考えても
現存する作品が少ないので貴重な一点。

サンソヴィーノが同一の型を使って作成した聖母子像は
それぞれが異なる彩色、装飾になっています。
バルジェッロ美術館が所蔵する修復が完了したものの他には
ヨーロッパやアメリカの美術館に
計13点残っているといわれています。
La Madonna al Bargello(バルジェッロの聖母)のほか
ルーヴル美術館(Museo del Louvre di Parigi)所蔵のもの1点、
チェデネーゼ美術館
(Museo del Cenedese di Vittorio Veneto)所蔵のもの1点、
アクトンコレクション
(collezione Acton della Villa la Pietra di Firenze)からは2点が
それぞれ出展されていて全部で5点。
同一型から出来上がった張り子作品の
対比ができる展示となっています。

ゆったりと座った聖母の膝の上に乗り、
聖母の両手で支えられる幼子キリスト。
ルネッサンスの彫刻家らしい安定性のある構図で、
しかも柔らかなまなざしと布地の表現が
サンソヴィーノらしいと評価される作品。

ミケランジェロとほぼ同時期を生きた
フィレンツェの建築家・彫刻家であるヤコポ・サンソヴィーノは
偉大な同時代人と常に比較されています。

Michelangelo ミケランジェロ作
バルジェッロ美術館に所蔵されるバッカスは
雄大で自信に満ちたミケランジェロのそれに比べて
一回り小さく穏やかで繊細な印象を受けます。
常に比較対象であったことに抗って
あえて別の方向性を見出している作品でもあります。
そして明らかに大理石の質が異なるのも
二人の当時の力の差の表れ。
Sansovino サンソヴィーノ作
ジョヴァンニ・バルトリーニ(Giovanni Bartolini)の依頼で
作成されたこの作品を
後にコジモ一世はこよなく愛したともいわれています。

ミケランジェロよりも布地の表現が上手で
ドレープの柔らかさでは劣らないといわれるサンソヴィーノ。
その彼が手がけた張り子の聖母子像は
確かにミケランジェロにはない柔らかさに満ちています。

La Madonna in Cartapesta del Bargello
会場:Museo Nazionale del Bargello
   Via del Proconsolo 4 Firenze
会期:2007年9月29日から2008年1月7日まで
開館時間:8:15-13:50
休館日:第1・第3・第5土曜日、第2・第4月曜日
インフォメーション


Traduzione delle ricette

2007-10-15 02:24:14 | 日記・エッセイ・コラム

ここのところ色んな仕事に足と首を突っ込み
本当は何をやっている人なのか不明といわれます(爆)。
自分でも抱え込んだ仕事が多すぎて、
最近ではよくわからないことが多いです。

私が自分の「本業」だと思っているのは翻訳ですが
しばらく本格的な翻訳業からは離れています。
別の仕事の一環として久々に料理レシピの翻訳をしました。
レシピ自体が一筋縄ではいかないものばかりであることに加え
料理用語から長いこと遠ざかっていたため
結構時間がかかり我ながら驚き。

別に日本語を忘れているとは思わないのですが
とっさに適切な表現がでてこなかったり
材料や切り方などではまったく日本語が思い浮かばず
辞書のお世話になったり。

私の場合、
翻訳をするときにざっと全体を読んでしまい
大まかな内容を頭に入れてから細部の翻訳を行います。
この最初の段階で今回のレシピも
十分に理解したつもりだったのですが
細部の訳をしていくときに結構つまづいたのです。
つまり(13年もフィレンツェに暮らしてしまった)今となっては
読むものはすべてイタリア語のまま理解して
そのまま脳みそにインプットされていて、
通常は自分が理解していればよいので
それでもまったく困らないのですが
翻訳となるとそういうわけにはいかないということなのです。

どちらの言語にも劣りがなく通じていないと
きちんとした翻訳はできないということを改めて実感。

自分では決して作らないであろう
肉や魚を使った一風変わったレシピを真夜中に訳していて
なんだか気持ち悪くなっております。
いや、料理はおいしそうなんだけど
肉や魚を捌いている状況を想像してしまったのです(泣)。

11月半ばに大阪でこのレシピに出会う方もいるのでは??
乞うご期待!!

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