不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

L'acqua, la pietra, il fuoco

2011-08-02 01:00:49 | アート・文化
フィレンツェのバルジェッロ美術館で
生誕から500年を記念して
Bartolomeo Ammannati(バルトロメオ・アンマンナーティ)の
モノグラフィー展開催中です。

タイトルは「水、石、火」で
アンマンナーティがコジモ1世の命で制作した
有名な3つの噴水を中心にした展示となっています。
一つはヴェッキオ宮殿の
チンクエチェントの間に置かれるはずだった噴水、
二つ目はシニョリア広場にあるネプチューンの噴水、
三つ目はメディチ家のカステッロ荘の庭園にある
エルコレとアンテオの噴水。

このうち1つ目の噴水は1555年にコジモ1世から
アンマンナーティに依頼されたものですが
当初の希望の場所には一度も設置されることがなく
のちにプラトリーノ、そしてボボリ庭園に設置され、
17世紀になって噴水を構成する彫刻がばらばらにされ
それぞれが1900年代の異なる時期に
バルジェッロ美術館の所蔵となっています。
この噴水がこの展覧会の機会に一部複製を使ってはいますが
オリジナルの構成で再現されています。

構成要素はPrudenza(賢明)、Arno(アルノ)、
Cerere(農業の女神ケレス)、
Fonte di Parnaso(パルナッソスの泉)、
Firenze(フィレンツェ)、Giunone(ユーノー)。
大きな虹の上に乗るユーノーの部分は石膏による複製。
以前紹介したユーノーとクジャクの密接な関係を
この噴水でも確認できます。

Dscf0920