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不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Visita brevissima a Faenza

2007-07-28 23:56:00 | まち歩き

陶器の街として知られるエミリア・ロマーニャのファエンツァで
仕事の話で会わなくてはならない人がいて出かけてきました。

まさにイタリア中がヴァカンスに入りますよ
という7月最終土曜日の午後。
アポイントメントは夕食だったのだけれど、
初めて訪れる街なので、
せめてちょっとだけ自分の足で歩いてみたいと思って
会合の時間よりも2時間前に街について散策できるように出発。

それなのに、途中乗換駅のボローニャで
乗り換え列車が1時間15分遅れ。
何のためにフィレンツェを早く出たのだか意味なし(泣)。
文句いってもここはイタリア、列車が遅れることなんて日常茶飯事。
さすがに私ももう慣れたとはいうものの、
暑い日中だったので1時間を有効に使って
ボローニャの街を歩こうという気にもなれず
駅でボーっと列車時刻表を眺めて過ごしてしまいました。

列車が遅れていることに怒る人もいれば、
返金手続きについて私に質問する人もいるし
待ちくたびれてその辺で眠り始める若者もいたりで結構面白い。

とにかく1時間15分遅れで列車に乗り込んでファエンツァへ。
降り立った駅は灼熱の暑さでくらっとしたけれど、
約束の時間までの約1時間を有効に使うべしということで
早速街中まで歩いていってみることに。

さすがに陶器の街として有名なだけあって
街のあちこちに陶器が溢れていて可愛らしい。

Faenza_02
国立陶器学校の看板はもちろん陶器製。

Faenza_04
街角の通りの名を示すプレートももちろん陶器製。
そしていたずら書きもアートな陶器。

Faenza_06
リバティー風の建築物が多くてフィレンツェとは違った趣。
建物の装飾にも陶器。
Faenza_22
もちろん職人さんの手作りの陶器類を売るショップもたくさん。
そのショップの軒先にはこんな登録プレートがついています。
Faenza_23
街角の薬局の看板も豪華な陶器製。
Faenza_11
そして、街の中心地は二つの並んだ小さな広場。
時計塔のあるポポロ広場。
Faenza_14
カテドラーレのあるリベルタ広場。
当日は結婚式が二つもあってどっちの広場も大賑わい。
カテドラーレはフィレンツェルネッサンスの影響を大いに受けた造り。
Giuliano da Maianoの手によるもの。
残念ながら大理石の正面ファサードは未完成のまま。
内部にも面白い作品がいくつかあるのですが
とにかく時間がなかったのとミサが始まってしまったので見学断念。

また訪れなさいということなのでしょう。
しかし約1時間でぐるりと主要な部分を
歩いてしまえる手ごろな広さの街。
暮らす人ものんびりとしていて、良い感じでした。

帰りの列車は遅れることもなく、無事帰宅。

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Spiaggione a Firenze

2007-07-15 23:31:00 | まち歩き

アルノ川にはヌートリアが住んでいたりするだけではなく
他の動物たちも潜んでいそうなこんな茂みもあります。
Spiaggia_arno_1
鬱蒼と生い茂るその緑の向こうには…。
結構広大なこんなスペースが広がっています。
Spiaggia_arno_2
そしてこのスペースを有効活用して
ビーチバレーなんかを楽しんでいる人もいます。
Spiaggia_arno_3
なんか川沿いの通りから見下ろしていると
間抜けな感じがしないでもないですが、
本人たちはいたって楽しそうです。
Spiaggia_arno_4
パラソル開いて日光浴の人もいます。

パリのセーヌ川に数年前から設けられている「ビーチ」を
うらやましいと思って造ってみたのです。
しかし、なんか違う気もする。
やっぱりこのゆるぅく手の抜けた感じがイタリア、
というかフィレンツェ。

ここでビーチを体験するなら
やっぱり海に行ったほうがいいと思った人が多かったのか
日曜日の昼下がりはあまり人出は多くなかったような。
ミケランジェロ広場の下に広がるこの砂浜で
肌を焼くイタリア人がこれから増えるのでしょうか?
元々彼らはこんがり焼けた肌を手に入れるために
海へ出かけるわけで
別にそれが川縁だろうと、海辺だろうと湖の畔であろうと
泳げようと泳げまいと問題ないのです。
日が当たって肌が小麦色になることが大事。

Spiaggia_arno_5
しょぼいなぁという感じだけれど、シャワーも2個あります。
既にいたずら書きされているところがせつないですけど、
実はオープンしてからわずか3日目です。
シャワーの脇には
「どんな種類の石鹸もシャンプーも絶対に使わないでね」と警告が。
そうです。下水道設備整えてないので、
そのままアルノ川に垂れ流しですから
シャンプーなんか使ってはいけないのです。
このシャワーは日に当たって火照った体を冷やしたり、
体についた白砂を流すために使いましょう。

このシャワーの横にはひねれば飲み水の出る水のみ場もあります。
でもバールはありません。
すぐ目と鼻の先の広場に行けば、冷たい飲み物も手に入ります。

Spiaggia_arno_6
白浜にパラソル広げてビーチベッドに横になって
太陽の日差しを浴びていると
そのうちに海辺にいるような気分になるかもしれません。
でもそこはアルノ川のほとり。
見れば「遊泳禁止」の立て札。
それはアルノ川で泳いだらいろいろな意味で危険です。
まず泳ごうという気分にはならないと思いますが…。

Spiaggia_arno_7
フィレンツェ市が開発した「アルノ畔の砂浜」。
夏の間中、毎日無料開放中。
10:00から22:00まで利用できます。

街の中心部からなら23番の市バスに乗って
グラツィエ橋(Ponte alle Grazie)を渡って
2つめの停留所で下車すると目と鼻の先。

このスペース無料なのです。
この世知辛い世の中で入場無料。
ビーチパラソル無料、ビーチベッド無料。
(身分証明書の提示だけで借りることができます)
ちょっと本を片手にのんびりしに行くのもいいかも。
実際ちょっと行ってみたけど、
思っていたほどアルノ川は臭くなかったのです。
ビリーさんもリード&口輪していたら入場可。
緑のスペースをワンコつれてお散歩する人も増えるかな。

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Villa Peylon a Fiesole

2007-04-25 15:35:46 | まち歩き

Villa Peylon a Fiesole
4月25日は「解放記念日」でイタリアは祝日。
天気もよかったので、久々にフィエゾレへ。

本来の目的は
開催中の「ジョルジョ・デ・キリコ展」を観に行くこと。

一日ぶらぶらする予定で出かけて
共通チケットを購入したので、
そのほかフィエゾレの見所も色々まわってきました。

その中でフィエゾレの街からも離れていて
自力では車なしで行けない別荘「Villa Peylon nel Bosco」まで
連れて行ってくれるシャトルバスと入場券も含まれていたので
嬉々として行ってきたわけです。

フィレンツェからわずか30分のところにある森の中の
静かな空間にこじんまりとしたイタリア式庭園。
小さいけれど、手入れの行き届いた庭園は居心地よし。

ただし、庭園の果ての一角に
家族の墓地を見つけてちょっと怖くなった。
愛犬のお墓にはちゃんと愛犬の像がついていた。

大きな別荘を持っている人は
つい最近まで(つまり1900年代後半まで)
庭の一角に家族墓地を造っていたというのは知っていたけど
土葬したのかなぁとか思うと
なんかその辺りには近寄りたくない気分。

庭園はとてもきれいで、
庭のあちこちに配された彫刻もかわいらしくて
おまけに湖まであって、オリーブ畑に囲まれて。
こんな別荘がフィレンツェ周辺はいくつもあるんだけど
なかなか車がないとアクセスしにくいのが残念。

そして、こういう別荘&庭園が
自分のものでないことはもっと残念(笑)。