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40℃の熱と熱性けいれん

2007年02月10日 | のんたんジャーナル
火曜日からの4日間はまさに悪夢だった。

火曜日の朝、いつものように会社に行く支度を終えて、のんたんを起こすと体が熱い・・・。ありゃ、熱か。

会社と保育園にお休みを告げて、小児科に行くことにした。
前日まで毎日通っていた耳鼻科に行っても良かったのだけれど、こう毎日診てもらっているのに発熱と言うのは、もしかしたら耳鼻とは関係ない発熱かもしれないと思ったからである。

小児科に行くと、「○○ウィルスが流行っているから、今日よりも明日の方がぜーぜーするようであれば、総合病院に行って気管支炎の疑いがないか調べてもらった方がいいかもしれない」と言う。
今日ならいつも黄疸の検診にあたってくれている先生がいるので「今日、この後行きます」と言うと診断書を書いてくれた。

総合病院でレントゲン撮影をしてもらった。(かっこいいレントゲン技師だった)気管支炎も肺炎も大丈夫と言われ、ぜーぜーするのは鼻が詰まっているのが原因のようで、鼻の吸引をしてもらい、抗生剤といつもの薬を処方してもらう。ただ「熱は2、3日続くかもしれない」と言われた。

家に辿り着いたのは14時。

その日の夜から翌日の朝までは比較的元気だった。
今までにない39℃の大熱だったのでもう一日大事をとって休ませることにした。(先生も2、3日熱が続くかも・・・と言っていたので)

 ***

水曜日。
案の定・・・昼頃から熱がぶり返すようにグングン上がる。
何度も着替えさせては水分を飲ませる。
とにかく水分(水分・塩分・糖分入り)を口にしている間は大丈夫だと聞いていたから、水分を摂るか摂らないかで病院に行くか行かないかが分かれる。

夜になっても熱は一向に収まるところを知らない。
19時に最初の「がくっ」はやってきた。
のんたんの体がものすごく熱くなり、そのあと自分の意思とは関係なく体が「がくっ」となる。その後ものすごく痛そうな顔をして泣くのだ。

目もうつろになり、天井を右左と見ている。
私は、私には見えない何かがのんたんには見えている、悪霊でもいるんじゃないかと「悪霊退散!!!」と本気で言っていた。

のんたんも意識が朦朧としているのだが、私が隣にいないとすぐに目を覚ましてしまう。力なく、だが、はっきりと「抱っこしていて」の意思表示をしてくる。
だからずっと腕枕。腕枕をはずそうものなら、ぱちりと目を開けて「どこへいく」と言う顔をするのだ。赤ちゃんって黒目が大きいからそのホラー性の高いこと高いこと。

でも腕枕を続けていると熱が籠もる。一向に熱が下がらないのもそのせいだと思うのだけれど、どうしていいか分からない。

2回目の「がくっ」は21時。
そうなったあと、ひときわ大声で泣くのんたん。
もう、神にもすがる思いでぎゅっと抱きしめてどこにも連れて行かれないようにした。

少しすると落ち着くのかまたすぐ眠りに落ちる・・・それを数度繰り返し、その時がやってきたのである。

私もずっとのんたんを見つめていて、22時過ぎになったのでうとうとし始めた。今日はこのまま寝るのかな・・・23時半ごろ・・・うぎゃっという泣き声とともに、のんたんが、がくっ、がくっ、がくっ、がくっと4回立て続けに自分の意識とは別に硬直した。今までに見たことがない光景。
目を見るとどこか1点を見据えたまま動かない。口はパクパクしている。

小説『エンジェル・エンジェル・エンジェル』で乳幼児突然死症候群の件があるんだけれど、それを思い出してしまった。もう最悪にパニック。必死に瞳孔が開いたりしていないか何度も確認。

急いで119をダイヤル。
住所と名前と症状を告げる。それだけでもまどろっこしい!もう、ワープして飛んできてくれ。
その間にものんたんの硬直は続く。唇は紫色になってゆく。
「何か、今できることはないですかーーー!!!」と言うと、「お母さん落ち着いて、首のうしろと足の裏を濡れタオルで冷してください」と言われた。
その「お母さん」と言う電話口の言葉に、そうか私はお母さんなのだ、私がしっかりせねば!と、もう叫びだしたくなる状況をなんとか落ち着かせようと必死。

救急車はものの数分でやってきた。
濡れタオルで冷したのんたんの衣服はびしょびしょ。
せめて着替えさせたい。でも、のんたんの体はうまく反応しないので、脱がせて、途中まで着させた段階で諦めて救急車へと向かう。
もちろん私なんてパジャマのまま。

病院に着いて症状を話すと、ちょっと冷めた女医さん(いや、クールと言えばクールなのかもしれない)が「熱性けいれんですね」と言う。
6ヶ月以降の乳幼児は高熱の対応に脳がついていけずにけいれんを起こすことがあるというのだ。それも一生に1度あるかないからしい。

抗けいれん剤(坐薬)を注入して処置は終わり。8時間後にもうひとつ注入するようにと1つ渡された・・・。こんなに怖いことがよくあることなの・・・。育児って怖い。

今回、頭の中に流れていたのは「悪魔が来たりて笛を吹く」・・・♪マイファーダ、マイファーダ♪(中学の教科書に載っていた曲です)
息子が魔王に連れ去られそうになるのを必死で食い止めようとする父の歌です。

 ***

木曜日。
「熱は自然と下がるまで待つしかない」と言う言葉と、体温調節のできない赤ちゃんの体の冷し方を教えてもらって帰ってきたので、熱が上がると、氷嚢を4つ作ってわきの下と脚の付け根を冷す。
もちろんのんたんは動いてしまうので、私がのんたんを抱えるようにして氷嚢を押さえる。その寒いこと、冷たいこと。

看病ってこういうことなんだ・・・と初めて知った。
この3日間私もうつらうつらとしか寝ていない。

耳鼻科へ3日ぶりに連れて行ったら(水曜日は休診日)、「中耳炎になった」と言う。毎日毎日通っていたのに・・・なぜにまた中耳炎。
先生は「中耳炎になったから熱が出た」と言うけれど、私は熱が出たから中耳炎を併発したんだと思っている。

 ***

金曜日。
ようやくのんたんの熱が収まりを見せてくる。
長かった。3日3晩とはこのことか。
それでもまだ本調子ではないからか、のんたんの目はうつろ。
けいれんで後遺症があるのか心配になったけれど、調べてみたら「ない」とのことだったので一安心。

だんなの人が半休をとってくれていたので、耳鼻科へのんたんを連れて行ってもらう。

心配された熱もぶり返すことなく平熱へと・・・。
ママンに会社に行って欲しくないから平日中ずっと熱が出っ放しだったのか?そう問いかけたくなる。

でも本当に良かった。

少し食欲も戻ってきたようで重湯を食べ始めた。
もう嬉しくて嬉しくて、健康なことがこんなにも素晴らしいことなのか!と思った。

 ***

土曜日。
母マサコさんと遊ぶ予定だったけれど、大事とをって先送りに。

のんたんの体にこまかくプチプチとした湿疹ができていた。
これが噂には聞いていた「突発性発疹」なのかー!
皆が一度は通る道と噂には聞いていてもやっぱり目の前で自分の子供がけいれんしたり、大熱でぐったりしているのを見たのは本当につらかった。
でも私よりも何よりものんたんが一番つらかったか。
本当によく頑張ったね。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大変でしたね。 (ピグレット)
2007-02-12 23:05:09
のんたん、大変でしたね。
じょうも突発性発疹の時は42度近い熱が続いたなー。
「もし今、熱性痙攣を起こしたら・・・」と、常に頭の中でシュミレーションしていたことを思い出しました。
最近、突発性発疹のウイルスが2種類見つかったので、2回罹る子も多いみたいですよ。

小児科に毎日連れて行っても、耳鼻科に連れて行くと「中耳炎ですよー」って、言われることがあるんですよ。
私もそれで痛い目にあった(><)
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大変だったね~ (むぎむぎ♪)
2007-02-12 23:57:09
akicocoさん、大変だったね~!
さくらも私も熱性痙攣起こしたことないのだけど、私の妹はよく起こしてたらしい。当時は「ひきつけ」って言われてたの。しょっちゅう小児科にお世話になってました。その時の女医さんが個人病院を開いて、さくらは、その小児科でお世話になっています。今は、もうすっかりおばあちゃん先生。

私の友達の息子さんもよく熱性痙攣を起こすそうで「最初はびっくりしたけど、最近はいつも座薬を冷蔵庫に入れてあるから、がーっと熱が上がった時はすぐに座薬を入れればオッケーなのよ!(←とかなんとか)」と落ち着いています。

ほんとに小さい時は、よく病気をするし、病気をしたらおかあさんにべったり。でも、それ(おかあさんがそばについていてくれるという事)が回復の源になるのだと思う。私は、今でもさくらが病院に行くくらいの病気(ただ咳が出る・・・程度は放っておくけど)になったら、さくらの部屋にお泊りしてます。だからぐっすり眠れない事が多い。子どもの病気が治るころにはおかあさんはげっそり・・・って感じよね。

産んだ瞬間からおかあさんなわけじゃなくて、子どもと一緒にだんだんおかあさんになる・・・ってそういう事なんだよね。akicocoさん、よく頑張りました。仕事に行かなくちゃいけないのがツライとこだけど、家族で乗り越えよう!

ほんとにおつかれさま。のんたんがよくなっておばちゃんはうれしいよ。でも、今は突発性発疹?
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たいへんだったねー。 (mikimimi)
2007-02-13 12:05:28
HINAは幸い突発はかるくすんだけれど、姪っ子がやはりのんたんくらいの時にひきつけと痙攣を起こして、救急車で運ばれた話を聞きました。なので、6ヶ月過ぎの頃はいつもビクビクしていたよー。。。
子供って、いつどういった病気になるか、本当にわからない。育児なんて未知の世界だもんね・・・。「まさか」って思うこともしょっちゅうよ。
私も以前、救急HINA病院へ連れて行くときにどんな症状かアセってうまく言えなくて「お母さん、落ち着いて」と言われた覚えがありますわ。・・・オカアサンなんだよなー。

先日、うちの娘はまた救急にお世話になりました。。。
子供はいくつになっても、ナニをするかわからないものです。私たちもそうやって大きくなったんだね~。やっぱり女って強いよ。
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ほんとほんと。 (akicoco)
2007-02-13 12:23:46
見たこともない光景だったのでオロオロでしたよ。日曜日からやっと普通に笑ったり泣いたりするようになったので安心したの。

ピグレットさん
いえいえ、毎日小児科に通っていたのではなく、毎日耳鼻科に通っているのに中耳炎になったので、「先生、ちゃんとみててよー!」と訴えたくなったのです。(笑)
やっぱり今回の中耳炎は熱の併発だと思うのだ。

痙攣を起こしたときは一人だったので泣きそうでしたよ~。
落ち着けって言われてもなかなかできないよね。(--;)
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ちょっと見ない間に (*はなこ*)
2007-02-21 13:56:57
大変なことになってたんだ~。びっくりさ。
akicoco頑張りました!読んでてドキドキしました。私は医療者なんだけど自分の子供のこととなるとどうなるかわからないよ。まあ、そこで多分冷静な自分がドキドキしながら動いている気もするけど。ほんと、頑張りました。

…こうやって、段々おばちゃんかしていくのだ~。ようやく、世のおばちゃんが図々しく生きているのがわかったよ。たくさんの修羅場を踏んでいるんだもん。しかたないかもな~なんて感じている今日この頃。
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ちょっとまったーーー!!! (akicoco)
2007-02-22 13:04:56
なぜにおばちゃん化するのだ~!!!
私はまだ自分を「おばちゃん」とは思ってないのだ~(^-^;)

そうそう。いろいろあったのだよ。
恐るべし「育児」だよ!
人生がぎゅっと凝縮されている感じだよ。
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