あきここの豆だいふく

VIVA 日常の嗜好品

小市民だから考える。

2013年07月04日 | 日記
月曜日のこと。

会社に行こうと、マンションの駐輪場から出たら…あれっ?子どもが倒れてる…

ええっ!?

私が停めている駐輪場は少し小路を入っていくので、マンモスマンションとは言え、その小路を使わない人は全く気付かない。

「大丈夫???」と聞くと、心もとなげに「うぅぅ」と言う。
「どうしたの?転んだの」「転んじゃった…」。

その小路を徒歩で通るということは、階段を使える範囲内の階数の家の子ども。見た目に1年生。のんたんと一緒くらいの年ごろ。

「一度お家に帰って、お母さんに言って消毒してもらったら?」と言うと「でも、学校、遅くなっちゃうから」。

たしかに。あたしが会社に行く時間は、小学生にしてみると少し遅い時間。のろのろしてたら遅刻しちゃう。

「でも、血が出てるから、家に帰ってお母さんに手当してもらった方がいいよ」
その時点で、あたしも(会社遅刻するかも?)と言う心配もよぎり。(ひどいかもしれないが、事実)

聞いてみたらやっぱり1年生。のんたんのお隣のクラスの子どもだった。それでも意志が固く、「学校の遅れちゃうから」の一点張り。かと言って、自分で転んじゃったショックからかなかなか起き上がろうとしない。

困ったなぁ~。

「じゃあ、おばちゃんが学校まで連れて行ってあげるから、先生に消毒してもらおうね」と提案。「知らない人について行っちゃいけないと言われていると思うけど、1年3組の”のんたん”のお母さんだから、とりあえずは心配しないでね」と自己紹介。

手の平のかすり傷程度と確認はできるけれど、すっかり意気消沈しているK君(ちなみに、名前は水筒のネームから判明)。

ほんと、怪しくないことを前面に押し出して。

自転車の後ろのシートにK君をのせて、慎重に学校へ。(ここで事故ったら大変だからさ)

本当に慎重に乗って行った。

学校の前で校長先生が(信号で)旗振りをしているので、事情を一通り説明して、校長先生に託す。

「K君のお母さんじゃないんですか?」と言うので「違います~」と言ってその場は、会社へ向かった。

とりあえず、子どもは信頼できる大人に託したし安心。

 *

さて。

のんたんと同じくらいの年の頃だし、やっぱり放っておけないし、私も仕事に行かなくちゃいけないし、彼も転んで怪我をしていたし…と言うことで、自転車に乗せて学校に行ったけれど、それが正しい行いだったのか?

子どもを安心させて、乗り物に乗せる悪い人もいるしね…

朝の時点では、倒れている子どもを見つけてとっさの判断でそうしちゃたけれど。
のんたんがもし倒れていたら同じようにするな~と思ってそうしちゃたけれど。

昔だったら、大まかに「善行」と言われたかもしれないけれど、今はそうじゃないかもしれない。

なんとなくね。
私は清廉潔白(笑)の気持ちでその子のサポートをしたつもりでも、そうじゃないかもしれないな~と。

もちろんあたしの生活もあるわけで、それに間に合うようにしたい。その思いもあって、そういう行動をしたけれど、今考えたら、子どもに家の電話番号を聞いて「転んで倒れているから駆けつけてほしい」と言うべきだったか?信用できる大人をもうひとり見つけて、2人体制でサポートすべきだったか?

助けなくても助けても悩む。
小市民だから考える。

地域で子どもを守る。育てる。って言うけれど、難しいなぁ~と(難しく考えているのは私だけなのか?)思いました。

みんなならどうする?

因みに、会社には間に合いました。

そして、翌朝。
K君の登校時に偶然会えて「昨日は大丈夫だった?」と聞いたらニコニコと「怪我して血が出たけれど、今はもう痛くない!」と答えてくれました。それがとても嬉しかった。