マウガンとは、宮古島で信仰されている、個人の守り神
マウと言う語は「霊」「魂」を意味し
ガンは個々の人の守護神を指す
マウガンを持つことを、マウを共にする
またはマウをカミルとも言う
宮古では、子供が生まれて、生後八日目か十日目に
ナージキ(名前を付ける)の儀礼が行われ
ヤーヌナーと呼ぶウラビナー(童名)が付けられる
ナージキの儀礼では、スマ(集落)内にある
どの御嶽(拝所)に帰属するかは神籖よって決められる
神籤には、祖母、父祖が帰属する御嶽の神名を書いた
紙を振り落とし、三回同じ神名を書いた紙が落ちてきたとき
その神名に決定する
決まった自分が帰属する御嶽は、マウウムトゥと呼ぶ
その御嶽の神が、マウガンと呼ばれる
この神を自身に、マウガンとして共にするのは成人に成ってから
特に運気が無くなる場合とか、体調不良をきっかけとして
マウを共にするのが一般的である
各家の仏壇とは別に個人用の
マウダナ(神棚)を作り香炉を神体として
毎月一日と十五日に、かかさず礼拝をする
自身が死亡すると、香炉はマウダナから降ろし
そうして マウガン も無くなる
マウガンの祭祀は以前活発に行われていたが
現在では時代と共に
ナージキの儀式は行われないのがほとんど
マウガン祭祀は継承されず、衰退に向かっている