朝鮮半島と中国と世界の動き

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中国は在韓米軍に脅威を感じている

2017-05-01 04:49:59 | 政治


ここ5年ほどで中国世論・人民の北朝鮮、そして北朝鮮問題への関心度は見違えるほど高まったと感じている。本稿では以下、学生らとのディスカッションの模様を可能な限り生々しく伝えてみたい。

目的は、中国で一定程度の教育を受けた人民が朝鮮半島の現状、そして中国としてどうすべきかをどう見、考えているのかを掘り起こすことにほかならない。学生は一律に同大同学部の修士課程で学び、男性が多く、出身は全国各地バラバラである。
 
ディスカッションの冒頭で、「そもそも北朝鮮の核問題とは何か?」という定義の部分を議論した。日本で一般的に言われる“北朝鮮の核問題”は中国語で“朝核問題”と呼ばれる。中国語では北朝鮮を“朝鮮”、韓国を“韓国”と書き、呼ぶ。

少なくとも言語上では“北”の文字は出てこない。もちろん、中国人民も“朝鮮”が分裂状態にある南北朝鮮の北側に位置している事実は承知している。
 
問題は“朝核問題”が何を意味するかであるが、学生たちの認識は中国当局が朝鮮半島政策で目標として掲げる“朝鮮半島の非核化”および“朝鮮半島の平和と安定”の影響を深く受けているようであった。
 
というのも、「“朝核問題”と言う際、直接的に指すのは北朝鮮が核開発・実験を行い、半島情勢を緊張させている事態を指すが、間接的、より根源的に言えば、南北朝鮮が分裂・敵対状態にあるなかで、韓国に核能力を持つ米軍が駐在している現状も軽視できない。

従って、南北朝鮮から核兵器・核能力が除去されて“朝核問題”は初めて解決される」(男子学生A)というのである。

中国は韓国に駐在する米軍の存在を脅威に感じている。最近、これでもかというほどに強烈に反対してきたTHAAD(高高度追撃ミサイル)の配置問題からもその心境が伺える。
 
仮に北朝鮮の核問題が何らかの解決を見る、挑発的行為を繰り返す北朝鮮の現政権が崩壊する、あるいは朝鮮半島が何らかの形で統一されたとして、在韓米軍(統一後は在朝鮮半島米軍)は朝鮮半島に残るのかという問題である。
 
学生らは「もちろん、その際には米軍は撤退すべきだ。北の脅威はなくなったのだから。残り続ける根拠はなくなる」という考えをほぼ一律に披露した。  続けて私は次のように問題提起した。

週刊ダイヤモンドからの引用記事


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