米国について、文氏は、自分の家族を北朝鮮の興南から救った米国人への感謝を機会があるたびに述べている。
また、特戦司令部の優秀な兵士として訓練を成し遂げた彼は米国の安保・防衛システムを理解しているはずである。だから、政治家として、韓米同盟の重要性を否定したことはない。
だが、先に述べた「常識」という観点から韓国の米国への従属に抵抗があり、韓米同盟の互恵性について疑問をもっているだろう。
北朝鮮について、自身が親北主義者ではなく、「親同胞主義者」であると、文氏は述べる。だから、大統領選挙の候補者論争で、北朝鮮を主敵と定義する保守路線に同調しなかった。
対北においては、文氏が尊敬する金大中・盧武鉉ラインの融和政策に転じることは必至である。
このように、自らの「常識」に合致する国内統治と外交に文政権がこだわることになると、国内での意見や価値体系の衝突、そして他国のさまざまな「常識」との不整合が心配になる。
世の中には無数のバージョンの「常識体系」が存在するからだ。
現代ビジネス からの引用記事
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