夕張メロンを買ってその場で食べさせてもらった。じわっとした甘さが伝わってきて最高。最近は買ったものをその場で食べさせてくれる店が増えたので嬉しい。買いたい時が食べたい時だ。今朝浜茹でしたばかりの本たらば蟹を一杯買った。6800円を5000円に負けてもらった。帰ってから食べる楽しみが増えた。
サミットの会場になるザウインザーホテル洞爺を見学した。よくもこんなところにこんな立派なホテルを建てたものだというのが第一印象だった。客室料金もそれなりに高かった。レストランも割高感があった。恐らくサミットの効果で暫らくはお客は続くと思うが七年後には資金繰りがまわらなくなると思った。サービスはクールで暖かみがない。
若かった頃のことを思い出すと楽しい。むきになってよく頑張ったと思う。我ながらよくやってきたと誉めてあげたい。だからといってまた若い頃に戻りたいとは思わない。老いていく楽しみがあるからだ。川の上流にあるでこぼこな石ではなくて川の下流にある角の取れた握りやすい丸い石だ。流れた石と書いて流石さすがと読むように老いていく人生には角の取れた流石な人生がたくさん残っている。
朝早く起きるようになってから体重が減ってきたような気がする。朝早く起きると清々し、そこで自然と会話をしていると六時半頃には腹がすく。恐らくこの間に寝ている以上にカロリーを使うのかも知れない。空腹という調理長と清々しいというスパイスが効いて朝ご飯がうまい。これを八分目に押さえて、昼、夜とがっちり食べることにしている。だが体重は76キロ迄落とすことが出来た。つい半年位前は83キロをキープしていたので7キロの減だ。ピーク事の97キロと比べると実に21キロの減だ。美味しいものを食べて、素晴らしい自然と触れ合うのがダイエットになっているとしたらこんな素晴らしいダイエットはない。恐らくいらいらとかストレスというあくのある食材を使わなくなったこともダイエット効果をあげているのかもしれない。
自然と話し合うなら朝が一番だ。自然と行動するなら昼が一番だ。自然と浸るなら夕方が一番だ。そして自然に抱かれるなら夜が一番だ。自然は自分の気持ちに正直に答えてくれる。今までなんだか手抜きをして自然と付き合ってきたような気がする。勿体ない。
最近の時間配分は移動にかなりの時間を割くようにしている。以前は手段の為の移動が殆どで全てビジネスライクだったので情緒がなかった。しかもフルコースで料理を戴くものの大人数の宴会料理だったので名物をだされても味気なかった。今は移動そのものを目的にして楽しんでいる。ビジネスの部分は仕事をする瞬間の時間だけと割り切り足を延ばして色々なところをみたり、つまみ食いのように錦地の美味しいものを食べるように心がけている。おかげでハピーライフだ。気持ちの持ち要は大切なことだ。ゆとり社会の楽しみは手放せない。今日もまた洞爺湖から千歳までの道中を楽しむ積もりだ。人が好きになり、動物が好きになり、植物が好きになり、鉱物が好きになり、自然が好きになった。そしてもともと好きだった好物の食が美味しくなった。
三時五十三分。洞爺湖の日の出は早かった。あいにくの雲で御来光は拝めなかったけど太陽の力は凄い。真っ暗だったあたりがどんどん明るくなってきた。ホテルのバルコニーから見える湖は静かで波音一つ聞こえてこない。たださざ波が真っ青な湖面に白く光っている。かっこうの鳴き声や小鳥のさえずりが聞こえてくる。北村ぼちょうの太陽という詩が頭に浮かんできた。みろ！太陽はいま世界のはてから昇るところだ、この朝霧の街と家々、この朝明けの鋭い光線と口ずさんでいたら雲の切れ間から本当に太陽が顔をだして鋭い光線を放ってきた。まづ木々のこずえのてっぺんからして新鮮な緑を与えるみずみずしい空よ、カラスが鳴き、雀が鳴き、ほととぎすの鳴き声も聞こえてきた。こんな素敵な朝を独り占めしているのは何とも言えない快感だ。人の楽しみは人に会うこと、何かを見ること、何かをすること、何かを飲食すること、などいろいろあるがこの瞬間の自然とのふれあいは青春時代の思い出を回想させる。美ヶ原、白樺湖、なつかしい。