もし、東日本日本大震災の悲劇を何度も動画で再生されたら、気持ちが滅入るだけだろう。
しかし、この震災の体験、生き抜いた人の思いを活字にして表したらどうだろう。
不安な人々を勇気づける支えにならないかと、新聞記事を編集したのがこの一冊である。
中身は市井の人々の人間ドラマが一杯詰まっている。
荒々しい自然相手の「命がけ」のドキュメントも活字によって
心に優しく「命の重さ」を分からせてくれる。
激震を耐えて生きた人達に、「生きててね」のエールを送りたいと思う。
人は生きていてくれるだけで、価値があると思う。
目の前で母が津波に呑まれて、二度と戻らなかった子供たちがいた。
彼らは決して泣かず歯を食いしばって我慢したそうである。
上の子の卒業式に、亡き母が最後に洗濯してくれたジャージーを着て子は歌った。
「ありがとう
いつまでも大事な宝物
そばにいたこと」
当たり前にそばにいる時には気が付かないその人の大切さは、もう二度と帰らぬ時に身に染みる。
強烈な災害が相次いで起こるこの頃、改めて分かるのが当たり前にあった人間関係の貴重さである。
私の人生、未だこの先に何が待ち受けるか分からないが、折々にそばにいてくれた人達に「本当にありがとうございました」と言いたい。
私は、血の通った人がただそばにいてくれた事で、何度も遭った危機を助かったのだと思う。
この一冊は、過酷な自然災害の中でもヒューマニズムを持って人を救う事を訴えている。
私は先ず人の命を優先するヒューマニズムを信じて生きていきたい。
読んでいただき心から感謝します。 宜しければポツンと押して下さいませ❣️
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