
溶けたバターとキャベツのスープ その1
小学生の頃は童話を乱読した。 有名なチビクロサンボはトラに追いかけられる話だ。 逃...

溶けたバターとキャベツのスープ その2
もう一つ、私が紹介したいのは、アナトールフランスの『少年少女』という童話である。 19世...

ベタ甘の文豪たち
以前に有川浩の『ストーリーセラー』 でベタ甘と言った。 この作品は、主人公が悲劇的な死...

ベタ甘の文豪たち その2
この斎藤茂吉とふさ子の合作の歌は実に美しいのだ。 「光放つ神に守られ もろともに ...

ベタ甘の文豪たち 最終章
谷崎潤一郎は恋多き人だが、人妻だった松子への恋で打ち止めにしたらしい。 憧れの松子を奪...

事件記者
1958~1966年(昭和30年代)、『事件記者』というNHKのテレビ番組があった。 この当時はテ...

もう戻れない
「今日も又暮れてゆく」51歳の鳥子は淡いピンクに染まった空を眺める。 彼女は係累に恵まれ...

もう戻れない その2
病気が治まった頃、鳥子は真剣に就職活動をした。 その頃は景気の良い時代だったが、肝炎の...

もう戻れない その3
守りの生活に入ると時の経つのは早かった。 鳥子が、気が付いたら50代に入ったという所であ...

もう戻れない その4
いつになく華やいだ顔で帰宅した鳥子はギョッとした。 居間の籐椅子に黒いカシミアの背広...