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読書の森

一穂ミチ『ツミデミック』

ジェットコースターに乗ってるかのような、激変に継ぐ激変する天候、内外の政治情勢に婆は身体も心も殆どついていけません。
体調を崩された方も多いとの事、お互い健康第一で過ごしたいです。

先日、懲りない創作載せてしまって、ジェットコースターよろしく跳び過ぎてお恥ずかしい限りです。
それでも懲りないで、今年度の直木賞受賞作が載る古本を購入いたしました。
8月発行された雑誌が約半額で、いじましいけど得した気分になりました。


いじましい気持ちは、ひょっとして今の金持ちの子でない若い方々共通のものではないか?と思います。失礼です、ごめんなさい。

直木賞受賞した一穂(いちほ)ミチさんも私から見たら若い❗️1978年生まれで自分の子ども世代です。
写真で正面から顔を見せないのも「今風」だけでない、今どきらしい事情をお持ちのようです。


しかし、そんなゲスの勘繰りなど無用、要は書いた小説自体の価値が高いかどうかです。
直木賞は中身が高尚かどうかよりも、多くの読者が「面白い」と思えるかどうかで価値が決まると私は思ってます。

そういう意味で、『ツミデミック』はスッゴク面白い小説でした。短編を繋いでいく作品なので、短編の一つがそのまま載っていて一気に読めます。

一穂氏はプロに近い人で、全然抵抗なく入れました。
表題、『ツミデミック』とはパンデミックのもじりで、コロナ禍故に生じてしまった「罪」の連鎖、罪を犯してしまうのは等身大の庶民です。

直木賞選者のベテラン作家さん達、その中でも一番年上の浅田次郎氏も喜んでるし、最年少の三浦しをん氏も激賞してる。
選者の肌合い、好みはそれぞれ違うのに、口を揃えて褒めた作品はあまり無いんですから、面白い小説な事だけは確かです。


私がこんなに褒めてもあまり意味ないか。
しかし、残念ながら低迷する文学の世界の希望の星であろうと思います。

普通の(それ以下の年収かも知れない)共稼ぎの主婦、幼稚園に行く娘がいる。
コロナ禍で職を失って、不満がいっぱい、夫も冴えない、娘はそれなりに今の子、と言う想定です。
心も見かけもごくまともな主婦が、ピザのデリバリーする若者に恋しちゃうお話です。
別に不倫したい訳じゃない、素敵なイケメンの顔を見たいだけの理由です。
そこで(お金もないのに)やたらと宅配ピザを注文するようになる、、、何でもない日常生活から生じたとんでもない殺人事件のお話です。

この他の短編も傑作揃いと言うことでネタバレご容赦くださいませ。

おまけ。
Upしようか迷ったのですが、今の季節に炊いた芋ごはんです。さつまいも、人参、鶏肉、エリンギを切り、醤油味を少々で炊き込んでみました。
お味はまあまあですが、不揃い過ぎた切り方お恥ずかしいです。

ともあれ料理で季節を楽しむ次第です。



読んでいただき心から感謝です。ポツンと押してもらえばもっと感謝です❣️

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