アイヌ民族関連報道クリップ

アイヌ民族・先住民族関連の報道クリップです。各記事の版権は発信元にあります。

社説 五輪閉幕 感動を明日につなごう(北海道新聞)

2012-08-14 00:00:00 | その他のニュース
五輪閉幕 感動を明日につなごう(8月14日)
 ロンドン五輪が閉幕した。自らの限界に挑む選手の姿に感動し、勇気をもらった。あらためてスポーツの素晴らしさを知った。そんな17日間だった。

 競泳男子のマイケル・フェルプス選手(米国)は4冠を手にした。通算の金メダル数が史上最多の18という「怪物」ぶりに驚かされた。

 陸上男子のウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)は短距離3種目で連覇の偉業を成し遂げた。

 うれしいのは日本選手の活躍だ。

 レスリング女子で3連覇を果たした吉田沙保里(55キロ級)、伊調馨(63キロ級)両選手は圧倒的な強さを見せた。体操の男子個人総合で日本選手として28年ぶりの金を獲得した内村航平選手の技の美しさとともに人々の目に焼き付いただろう。

 昨年のワールドカップに続く金を―との期待の重圧に耐え、五輪初の銀を手にしたサッカー女子「なでしこジャパン」の奮闘もたたえたい。

 最後まで諦めない―。大切なことを教えてくれた選手もいる。

 道産子で柔道女子の上野順恵(よしえ)選手(63キロ級)がその一人だ。準々決勝で敗れ、敗者復活戦から銅をもぎとった。その姿に共感し、明日への希望を得た人も少なくないだろう。

 日本選手のメダル数は金7を含む計38で、2004年のアテネ大会(37個)を上回り、過去最多となった。

 文部科学省は金メダルの数値目標を「国別で5位以上」とした。結果は10位で、目標に及ばなかった。

 だが、メダル数だけで評価すべきではない。選手たちがもたらした感動を、子どもたちの教育やスポーツ振興を通じ活力のある社会づくりにどうつなげるかが重要だ。

 今大会では問題も表面化した。

 バドミントン女子ダブルスの1次リーグ最終戦で無気力試合があり、4ペアが失格した。1次リーグの順位で決まる決勝トーナメントの組み合わせが有利になるよう、わざと負けるようなプレーをした。

 1次リーグを設ける場合は決勝トーナメントの組み合わせは抽選で決めるといった改善が欠かせない。

 柔道や体操、ボクシングでは誤審が問題となった。審判の資格要件の厳格化などを検討すべきだ。

 4年後の次回五輪は南米初のブラジル・リオデジャネイロで開かれる。ブラジルは、先住民族、ヨーロッパ系、アフリカ系など多様な民族で構成され、アマゾンの熱帯雨林の保全など環境先進国でもある。

 環境問題を踏まえ、ロンドン五輪は「持続可能性」をテーマとした。次回のリオでもこの考え方を引き継ぎ、発展させて、五輪の場で、多様な文化を認め合う世界の姿を示してほしい。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/396134.html


最新の画像もっと見る

コメントを投稿