緑のカーテンとゴルわんこ

愛犬ラム(ゴールデンレトリバー)との日々のあれこれと自然や植物、
本や映画などの勝手な独り言を書き留めています

手作り味噌

2014年02月06日 | グルメ・クッキング
一年て一番寒い時期になりました。そろそろ手作り味噌の仕込みの季節となります。
我が家は数年前から友人と手作り味噌を作っています。数人で集まり分業しながらやるとそれほど大変に感じず味噌の仕込みができます。

いい産地の美味しい大豆と元気な麹を入手し、塩も良いものを使えば市販品にはない美味しい味噌ができます。

私は仕込みの時の麹をほぐす作業が好きで、かぐわしい匂いのなかでごろごろ固まった麹を丁寧に細かくばらばらにしていくのですが、気のおけない友人たちとおしゃべりしながら麹をさわっているとなんとも幸せな気持ちになります。

麹は本当に肌によく、触りはじめるとすぐに手がつるつるしてきます。ごろごろ不格好だった麹が揉みほぐすうちに細かくきれいに大きさが揃ってきます。作業が終わるころには私の手はぴかぴか、つるつるです。触っていて気持ちいいくらいです。

その後は塩と麹を混ぜて、仕込み作業の一番の難所に取り掛かります。柔らかく茹でた大豆をすり潰すのです。
昔の人はスリコギでやったのかしら? 私たちはひき肉を作るミンチ用の手回しの機械を使います。
以前、一人で味噌作りをした時はフードプロセッサを使ったのですが、なぜか旨味が違うのです。
餃子を作る時も一、二度フードプロセッサを使って野菜を刻んだことがあったのですが、やはり包丁で切った時とではどこか味が違い、もうそれからはフードプロセッサの出番はほとんどありません。

手作りピーナッツバターでも作る時があったら使うかしら? そう言えば一度、手作りピーナッツバターも作ったことがありました。失敗しました。重たるくてあまりなめらかにできあがりませんでした。
あー、そうだ。毎年、パリの知人宅から届くパリ郊外の田舎の家の庭で収穫できる胡桃を砕き、胡桃味噌を作るのには使えそう。誰か胡桃割りの手伝い要員はいないかしら。

大豆は前日から水につけ、朝起きてから圧力鍋で柔らかく煮ます。
何度か同じ煮る作業をやらないと大豆の量が多いので片付きません。朝から圧力鍋のフーフー回る音と格闘です。

大豆を煮るところまでは各自の家庭でやってきて、煮上がった温かい大豆を大鍋いっぱいにして集まるところから作業は始まるのです。極寒の季節ですが、東京は晴れの日が多いし、「光りの春」の言葉通り明るい太陽が輝いているので、作業の合間のおしゃべりも楽しいものになります。

塩と混ぜた麹とすり潰した大豆を一緒にしてこねます。ここも楽しいのですが、クライマックスはここからです。

よーく混ぜた大豆と麹のベージュ色の柔らかい練り状の物体?を丸くソフトボールより大きいくらいの球状にします。その球にしたものを味噌を寝かせておく容器に力いっぱい叩きつけるのです。座ってなどはできません。立ち上がって両足を踏み締め、容器の隅を目掛けて投げ込むのです。超爽快!!!

憎らしい人の顔を思い浮かべても大丈夫、お味噌の味に違いは出ません。どんどん投げ込み、容器が八割がた埋まったら上からよく押し付け、空気を抜いていきます。表面を平らにならし、焼酎で殺菌し、ラップですきまなく蓋をして塩を乗せて重しにします。半紙で容器の上をしっかり包み、紐でゆわくと作業終わりです。身体がぽかぽかになります。

ここまででだいたいお昼くらいになります。その後は楽しいランチタイム。作業場所を提供してくれる友人の美味しいお昼ご飯をおんぶに抱っこ状態でいただき、味噌の仕込みは終わります。そして夏を越し、その年の年末ごろに美味しい手作り味噌の出来上がりです。

今年もその仕込みの時期になったのですが、我が家の味噌、もう三年味噌になるのかな? まだ冷凍庫に残っているのです。
ビニールの袋に小分けしてきっちり汁が出ないように包み、味噌は生きているので密封しないで冷凍庫に入れておくのです。そうすると風味が変わらず、長くいいお味が持つのです。ただし冷凍庫の場所ふさぎとなります。夫にいつも邪険にされます。「邪魔だな、この味噌」、まったくそんなに邪魔者扱いしないで。

という訳でまだ二袋手作り味噌が残っている我が家は、今年の味噌作りはパスです。去年は私の体調が悪くてパス、今年もパス、来年は懐かしい麹に触りたいものです。

年々、年齢のせいか味噌汁を飲む量も回数も減ってきました。暑い季節はまったく味噌汁を作らず、お吸い物か中華のワカメスープみたいなもので済ませてしまいます。大体ビールを飲むと汁物はあまりほしくなくなるのです。甘党のラムパパには関係ないのですが。

余裕ができたら、まだ捨てずにとってある鰹節削り器で削りたての鰹節でお出しをとり、おいしいお味噌汁が飲みたいなぁと思います。子ども時代に、毎朝、母が台所で削っていた鰹節の匂いが漂ってきます。


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