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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

映画 ブレードランナー1982

2017年10月31日 | 【映画・ドラマ・演劇】

ブレードランナー2049が公開中ですが、今回は復習をかねて1982年制作の「ブレードランナー」を。

リドリー・スコット監督によるフィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作としてます。当時はかなりの低予算で制作されています。舞台は2019年のLAが舞台で、タイレル社により作られた人造人間・レプリカントが感情を持ち人間社会に紛れ込みながら反旗を翻すようになります。レプリカントを退治するのが、ハリソン・フォード演じるブレードランナーの一員であったデッカード。

デッカードの秘書として働くレイチェルが、レプリカントであることを知ることで、人間の奴隷として使われ4年の寿命しか与えられない彼らに任務の遂行と共に複雑な心境を抱きながら結末へと向かうストーリーです。レプリカントのリーダー、バッティとの攻防とラストの結末に注目して観てほしいです。

また、今回ディレクターズカット版で再鑑賞しましたが、リドリー・スコット監督の制作秘話を語る特別版も面白く、その映像美とアイデアに改めて脱帽。作風としてはB級映画の雰囲気も漂ってますが、この時代にSF作品を近未来的に表現し、現実と未来が交錯する映像は今でも新鮮に見えます。まさに映画としてのアートにあふれた作品です。

僕も近く2049を観ますが、当初は続編を考えていなかった監督がなぜ本作を完成させたか興味深く鑑賞してみたいです。


映画 バリー・シール/アメリカをはめた男

2017年10月25日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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トム・クルーズがアメリカ政府をあざむいた実在の人物を演じた「バリー・シール/アメリカをはめた男」を観賞してきました。

 

1980年代に、CIAを手玉にとって、武器や麻薬を運んだ敏腕パイロット、バリー・シールをトム・クルーズが演じると言うことで、かなり話題になってましたね。先行で上映された「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」が、僕のまわりのトムファンには、内容が簡略過ぎて、トムの魅力が引き出されてないと不評でした。アクションにおいては、ミッションインポッシブルやアウトローの方が上ですから、致し方ないなと思ってました。

今回の作品アクションにおいては、飛行機をトム自らが操縦しているくらいですが、実在の人物が知らなくてもトムのキャラクターにピタリとはまったコミカルな部分が前面に出ていて小気味よく楽しい作品でした。

たぶん、1980年代の初頭のアメリカの軽い空気感もあってだと思いますが、アメリカという国が民主主義の旗の下で世界を征するためなら、何でもありという思考がバリー・シールを生んだとことが良く理解できる作品でした。

アメリカをはめて、アメリカにはめられた何とも言えない結末も、自由の国アメリカの闇を感じました。

というわけで、軽さの裏にある重さを十分感じるいい映画でした。


DVD ふきげんな過去

2017年10月24日 | 【映画・ドラマ・演劇】

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は二階堂ふみと小泉今日子が共演の2016年作品「ふきげんな過去」です。

久しぶりのDVDで観るシリーズ。今回は、アマゾンプライムでの視聴です。

物語は、東京・北品川にある食堂で生活している二階堂ふみ演じる女子高生、果子の前に、しっだはずの小泉今日子演じる伯母、未来子が現れる。彼女は、前科持ちで、ある事件で戸籍をなくして逃亡中の身。家族は彼女の登場にうろたえる。自分の部屋に住みこむ未来子に果子は苛立ちながら、彼女と関わっていくというふきげんな夏を描いています。

二階堂の動の苛立ちを隠さない日常と小泉のうつろな目ながら掴みきれない行動をとる姿が、おおもしろく、未来子の過去がなんとなく垣間見れる、やるせなさが独特な空気感で、知らぬ間にはまってしまいました。

いるはずのないワニの存在が、作品の鍵となっているところも奇想天外ながらおもしろい作品でした。

デビューからすでに完成された演技力を持つ二階堂ふみとアイドルから大人の女に変貌し、ドラマや映画で新境地を開いた小泉今日子。二人の不思議少女の共通性がうまくかみ合った作品だと思います。


映画 アトミック・ブロンド

2017年10月21日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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シャリーズ・セロン主演のスパイアクション映画「アトミック・ブロンド」を観賞

舞台は、冷戦から分断されたドイツで今まさに、その壁が崩壊しようとするベルリン。MI6のシャリーズ・セロン演じるローレン・ブロートンがソ連のKGBやアメリカのCIAなどスパイうごめく中で、各国のスパイリストを持つ東ドイツのスパイを脱出させるミッションを東ドイツ駐在のMI6のパートナーと遂行。その脱出劇で起こる謎を音楽とアクションで軽快に描いてます。

東西冷戦が今まさに崩れようとする激動の時代で流れたデヴィッドボウイ、クイーン、ニューオーダーなどの1980年代のロックナンバーが流れ、映像もファッショナブルでスタイリッシュ、そこにシャリーズセロンのクールでセクシーな女スパイ姿がカッコいい。さらに長回し駆使したハードなアクションが加わって、どの部分を切り取っても魅力的な作品です。

監督は、ジョンウイックの共同制作で知られるスタントマンでもあるデヴィッド・リーチですから、アクションやカースタントにおいては期待はもってましたが、ヴィジュアルな映像とスピーディーな展開の奥にある筋書きも見事で、推理と心理が巧みに組み合わされていて内容としても濃い仕上がりでした。

しかし、42歳になるシャリーズセロン。年齢を感じさせないキレキレのアクションとセクシーな容姿にはうっとりです。

 


映画 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)

2017年10月20日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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リブート版・猿の惑星三部作の最終章、「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」を観賞

僕たち世代にとって、猿の惑星は映画、ドラマと子供の頃に何度もテレビで放映されたことで、脳裏に焼き付いた作品で、特殊メイクという言葉も猿の惑星により知ったと記憶してます。

中年になってリブート版が制作され、創世記、新世紀と約4年周期で公開され、映像技術や特殊メイクの向上に内容も新たな解釈も加わって新鮮な気持ちで楽しめました。そして今回の聖戦記で締めくくるようです。

猿の惑星の魅力は、人間と猿の関係を通じて、本能的な感情と営みの中で生まれた倫理観など相まみれ、人間に近い存在である猿のシーザーを通して、人間の本性があらわになるところだと思います。

創世記と新世紀は、その部分が強く出てましたが、今回は、共存という理想を掲げながら、予想を超える事態に人間と距離を置き猿社会の建設を舵を切りながら、敵対しする人類との戦いに巻き込まれ、最愛の家族を失ったことで生まれる憎悪との葛藤するシーザーの苦悩が描かれていました。

平和な社会を理想としながらも、生き残った人類の対立戦争に巻き込まれる猿たちの姿は、戦争の犠牲者である弱者や女性、子ともたち重なります。クライマックスでは、雪深い山岳地帯での壮絶な戦いと自然の驚異には圧倒、シーザーを中心とする捕虜となった猿たちの救出劇も見ものです。

特集メイクの中に潜む豊かな感情表現と自然を舞台に繰り広げられる聖戦は劇場で観てほしい作品です。

 

 


LOVE PSYCHEDELICO・ラブサイケデリコライブ Zepp名古屋

2017年10月14日 | 【音楽・ライブ】

結成から20年になるラブサイケデリコ。メジャーデビューアルバムにして160万枚を記録した「グレイテストヒット」を聴いた時からこのバンドのファンになった。ひとことで言えば、とにかくカッコイイ!クミの英語詞の中に組み込まれた叙情的な日本語による独自のボーカルスタイルとナオキのハーモニックなギターリフは、個性的で強く印象に残ります。

音楽性は1970年代のロックをベースにフォーク、カントリーのフレバーも加わり、年代層と音楽層において幅広いファン層を持つバンドとして日本では貴重な存在です。

さて、今回のライブ。映画「昼顔」の主題歌による知名度とラテン調の曲も加わって更に音楽性に広がりがあるアルバム「LOVE YOUR LOVE」を引っ提げてのツアーで名古屋でのツアーで後半に突入して熟成度がましたパフォーマンスでした。

そして、何より変わらないヒットナンバーも加わる2時間15分ノンストップのライブは、いつも変わらず熱気とロックフレーズに酔いしれる安定感のあるライブでした。20年間変わることなく続けられるライブハウスでのアットホームなライブパフォーマンスも好感を持ってますが、いつも一緒にライブを観戦する友人がいっていた、いつの日かアリーナやドームなどでのグレーどアップしたライブパフォーマンスも観てみたい気がします。

どのような方向性になっても、ラブサイケデリコの存在が続く限り追い続けていきたいバンドです。

Freedom (LIVE) / LOVE PSYCHEDELICO


泉谷しげるライブ Tokuzou得三 名古屋

2017年10月11日 | 【音楽・ライブ】

半年ぶりに泉谷しげるさんのライブに。今回はライブ仲間が増えて5人にて参戦しました。場所は前回と同じ得三。名古屋の中でもディープでハードコアな街、今池にあります。得三は地元の個性的なアーティストから昭和を代表するミュージシャンがジャンルを超えて演奏するライブハウスです。この雰囲気は、泉谷さんにはピッタリです。

泉谷さんのライブって参戦って言葉が似合います。今回も前半は昭和のフォークロックのカバー。フォーク創世記の先輩の曲を独自の解釈で歌ったり、海は恋してる、戦争を知らない子供たちなど、前回とは一味違う構成でした。後半はオリジナル曲を熱唱、同世代のファンを揺り起こすようなパワフルさで先導してきく姿は、世代の違う中年世代には憧れさえ感じます。

今の音楽業界、昭和世代をターゲットに復活によるコンサートがもてはやされ、集客のターゲット手段となっています。個人的には、旬を過ぎたアーティストには関心がなく、むしろ年老いても現役として走り続けるミュージシャンには敬意を表します。さらに70を迎えようとしている泉谷しげるのパワーには到底及ばない。今を生き続ける生身の姿に僕は共感します。

あえて言います。日本のフォークロックをリアルに感じれる男は泉谷しげるしかいないと。


アートたけし展 松坂屋美術館

2017年10月10日 | 【美術鑑賞・イベント】

現在、名古屋の松坂屋美術館でビートたけし氏によるアート作品100点が展示されたアートたけし展が開催中です。

映画監督でもあるたけし氏のアート作品は、たびたびメディアでも紹介されていました。以前はさんまさんの付き人をしていたジミー大西さんが、紳助さんによって画家として開花。その色彩感覚とピカソを彷彿とさせる画風により、スペインを中心に海外で活躍されてます。最近では、とんねるずの木梨憲武さんや絵本画家として注目されているキングコング西野亮廣さんなど、既成の絵画の世界とは別にアートの分野において注目を浴びてます。

そんな中で、たけしさんのアートが注目されるのも当然のことで、自らの作品「アキレスと亀」で画家を演じ、そのアートの才能の一面が垣間見れた作品でした。芸能界においては、過去には加山雄三、雪村いずみ、八代亜紀、工藤静香など洋画界で評価された人もいましたが、映画監督としては、巨匠黒澤明の絵コンテ作品が、個人的には印象深く記憶に残ってます。

さて、今回の作品、絵画としての技術は皆無と言えますが、その独特の色彩とモチーフの構成などうまいと言うよりは面白い、ユニークな作品が並びます。

油絵(アクリル絵具)作品は日常的なモチーフをたけしさんの持つお笑いの本質が表現されているようで、ポップな空気にあふれてます。また対照的にトーンをおさえたノスタルジックな木版画作品もあり、元気と和みの空間になっています。

全国で巡回された今回の展覧会、残すところ名古屋、秋田、大分へと天才たけしのポップなアートの世界を興味のある方は観賞してみてください。




名品と出会う 一宮市三岸節子記念美術館

2017年10月08日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日の長沢芦雪展とは打って変わり、今回は近代洋画の歴史をめぐる美術展です。繊維の町一宮市にあるノコギリ屋根が特徴的な三岸節子記念美術館で開催されている「名品と出会う・企業コレクションによる近代洋画展」を観賞。

製糖業者による公益社団法人糖業協会は、元は北海道製糖の創業者だった松方正熊氏のコレクションを所有し、公立公共美術館に無償貸出を行っており、当協会の所蔵する65点の近代洋画の名品の内61点が展示されています。

近代洋画は、海外の芸術運動を同時代に吸収しながら急速に発展、戦前に数々の近代絵画を代表する洋画家が誕生します。今回の展覧会は、洋画家たちの作品を洋画界の芸術運動を紹介しながら、それぞれの運動を担ってきた画家たちの名品でたどっています。

近代絵画の先駆者の満谷国四郎や和田英作、藤島武二に当協会のコレクションの代表作である安井曽太郎の「女と犬」、フォーヴィスムの林武、野口弥太郎、高畠達四郎、戦後に活躍する森芳雄、梅原龍三郎など、一度は耳にした日本の有名洋画家たちの油絵作品がずらりと並んでいます。現在の洋画界の今日の礎を築き上げてきた偉大な洋画家たちの名品をこの機会にぜひご鑑賞してみてください。

また、日本を代表する女性洋画家のひとり三岸節子の作品も毎回テーマを設けて常設展示されてます。今回は学芸員の指導の下で、三岸作品を中学生が解説したキャプションにも注目して、併せて観賞してみてください。新しい発見を感じると思います。


長沢芦雪展 愛知県美術館

2017年10月06日 | 【美術鑑賞・イベント】

江戸絵画における奇想の画家の一人、長沢芦雪の本格的な展覧会が愛知県美術館で開催されています。僕も5日の内覧会にて観賞してきました。近年の若冲ブームの中で、常に脇役の存在であった芦雪が今回の展覧会で日の目を見たことは、芦雪ファンの僕にとっては感慨深い展覧会でした。

会場には、ニアミスで日曜美術館でおなじみの俳優の井浦新さんも、芦雪ファンの一人として来館されてましたが、芦雪の発想と卓越した筆さばきに感嘆されてました。

長沢芦雪は、江戸絵画の巨匠、円山応挙の弟子であり弟子としては決して優等生ではなかったようです。しかしながら、応挙もその実力を認めていたことが、同じ題材に作品を比較する展示でよく理解できます。時に精密に時に指をも筆に変える大胆な描写など、以前は芦雪の自由奔放な部分に目が向いていましたが、動物や唐子などにみられる細密な作品の中にある巧妙な動きなどは、若冲の発想とは異とし大胆不敵です。また、具象と抽象が混在する屏風絵には、二つの空間が同居しながらも独立した作品としても完成されたジャンルを超えたおもしろさを感じます。

今回は、和歌山県無量寺の龍と虎の襖絵が展示再現され、また、若冲ブームの契機となったプライスコレクションの芦雪の傑作「白象黒牛図屏風」も展示され芦雪が得意とする生き物たちが会場内に満ち満ちています。

25才で応挙の弟子となり45歳の若さで亡くなる僅か20年の間に自らの画業を駆け抜けた異端の絵師の生涯を目撃してみてください。






浦上父子コレクション展 岐阜県現代陶芸美術館

2017年10月04日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日、岐阜県多治見市にある岐阜県現代陶芸美術館で開催中の浦上父子コレクション展を観賞しました。

ここ数年、当美術館では、日本の古美術陶芸のコレクションを中心に全国の美術館やコレクターの協力のもと展覧会を開催していて、古美術、骨董のファンには興味深い展示が行われています。

今回の展覧会は、山口の実業家・浦上敏朗氏が山口県立萩美術館・浦上記念館所蔵の東洋陶磁と浮世絵のコレクションに長男の浦上蒼窮堂店主の満氏の北斎漫画のコレクションが展示されています。

今回の展示で特筆すべきは、中国の陶磁のコレクション。紀元前時代から後漢、唐、北宋、明へと連なる中国史における陶磁器コレクションが網羅されていること。まさに壮大なる中国の歴史の中で育まれた陶芸の旅を味わえることができます。

また、北西漫画や富嶽百景、古越磁の羊、犬や鶏などの動物群に漢時代の四神銅鏡などの普段目にすることがないコレクションも今回の特徴となっています。

現在、多治見市では、国際陶磁器フェスティバルも開催中。今回の展示も含め陶芸に関する様々なイベントも楽しめますので、ぜひこの機会に訪れてみてはどうでしょう。

 


映画 ドリーム

2017年10月02日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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NASAで活躍した三人の黒人女性を描いた実話に基づく映画「ドリーム」を観賞

本年度アカデミー賞に3部門にノミネートされた話題作「ドリーム」待ちに待った公開でしたが、先ずは期待通りの作品でした。

ケネディー政権下で発表されたアポロ計画、アメリカの威信をかけた宇宙計画も、ソ連に有人飛行で先を越される中で、アメリカ初の有人飛行成功の陰で活躍した三人のNASAの女性職員の活躍が描かれているのが本作です。

しかし、当時は、まだまだ人種差別が色濃く残り最先端の科学技術をもつNASAにおいても、それは例外ではなく、職場は元よりトイレからコーヒポットまで、すべて隔絶された状態。そこで、三様の能力を持つ天才女性が、差別を乗り越え、NASAの歴史に燦然と輝く偉業を成し遂げていきます。

三人の女性を演じるのは、計算の天才役にタラジ・P・ヘンソン、黒人女性集団を管理しプログラミングの天才にオクタヴィア・スペンサー、技術の天才には、歌手でとしても活躍するメアリー・ジャクソンと過去にアカデミー賞にノミネートされた女優達です。彼女たちの演技は個性的でキュート、そしてパワフル、三人が活躍の転機となる三様のシーンで、自然に涙があふれるほどでした。また、人種差別の陰で、目標に向かって進む上司役のケビンコスナーや有人飛行を成し遂げた飛行士の親愛と平等の姿にも、肌を色に関係なく、差別なき人々のピュアな姿に感動しました。

オスカーこそ逃しましたが、本年度アカデミー賞の中で最も感動と興奮を与えてくれた作品です。ぜひ劇場で観てほしい作品です。

今回の作品のもうひとつの楽しみは音楽、ファレル・ウイリアムが担当し、ハービー・ハンコックも参加しています。