映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、青い春の豊田利晃監督、藤原竜也主演の映画「Ⅰ’m FLASH!・アイムフラッシュ」です。
豊田利晃監督の作品に参加することをことを熱望していた、藤原竜也が新興宗教の若き教祖を演じ、そのボディーガードを松田龍平が演じています。
内容は、水原希子演じる謎の女とドライブ中に死亡事故を起こした藤原演じるルイに三人のボディガードがつくことに、教祖を演じることに疲れたルイは、教団の解散を母親に伝えるのですが、長女の息子を教祖にすることで、ルイは、ボディガードに命を狙われることに。
ストーリーは、単純で内容の薄いものですが、キャスティングが面白いです。冒頭のシーンでルイの事故の被害者に柄本佑。三人のボディガードの一人に永山絢斗、もうひとりのボディガードにアナーキーの仲野茂、ルイを狙う暗殺者にブランキーの中村逹也、他にも教団幹部に板尾創路、母に大楠道代、姉に原田麻由、長男に北村有起哉と個性的な面々が顔をそろえてます。
全編に流れる空気はロック。この映画のきっかけとなった鮎川誠の同名タイトルの曲で、用意されたバンドが、チバユースケ、中村逹也、ヤマジカズヒデ、kenkenの今は奏でるロックアーティストにより疾走感を与えているのも頷けます。
とにかく、印象的だったのが藤原竜也と松田龍平の対照的なクールさです。沖縄を舞台で青い海と同化するような爽やかさとピュアな感情を持つ藤原のクールな個性。灼熱な太陽に照らされながら、ドロドロした感情を内に秘める松田のクールな個性。二人の異なる個性がぶつかる独特な空気が全編に漂い、シンプルな作品ながらロックのリズムに浸るようような感覚を覚える作品でした。