映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ももいろクローバーZ主演の青春映画「幕が上がる」です。
先日Eテレで放映された「ニッポン戦後サブカルチャー史」なる番組が放映された、劇作家であり、早稲田大学の教授でもある宮沢章夫氏による講義で戦後のサブカルチャー史をひもとくものだだったが、とても興味深く観てました。
今回の作品「幕が上がる」は、戦後サブカルチャー史の中でも登場する劇作家・平田オリザによる小説を映画化したもので、現在のサブカルの旗手的存在であるももいろクロバーZのメンバーが主演を務め、高校演劇を舞台に描かれた青春映画です。
物語は、なんとなく演劇部の部長になった百田演じる高橋が、元学生演劇の女王であった黒木華演じる新任教師の出会いを通じて、演劇の醍醐味をつかみ演劇部のメンバーと共に全国大会の舞台を目指すと言う内容です。
監督は、踊る大捜査線シリーズの本広克行、脚本は桐島部活やめるってよのき喜安浩平、そして何より、今回の作品のために、原作者の平田オリザが、自らワークショップを開いてももクロメンバーに演劇指導を行っています。ももクロメンバーも、人気実力共に備わった黒木を向うにまわし、彼女たちの持ち味である全力の演技が感じられました。
エンターテーメントと演劇とリアルな青春像の三つの要素がかみ合って、今までない青春映画が完成したように感じる作品でした。