ヨコハマメリーレントラックジャパンこのアイテムの詳細を見る |
以前見たいと思ってた「ヨコハマメリー」を思い出し観た。
最近都市伝説がブームだ。ほとんどが実態を証明できない伝説が多い中で、こちらは正真正銘の生きた都市伝説。
白粉の顔でレトロなドレスを身にまとい路上にたつ老婆の娼婦の物語。
1995年に忽然と姿を消したハマのメリーさんの実像をいくつかの証言から浮き彫りにしたドキュメンタリーだ。
はじめは、横須賀で米軍の将校を相手にする娼婦のメリーさん、気位の高い姿に皇后陛下様と呼ばれる存在。
後に、横浜伊勢崎町あたりに白粉の顔にハイカラなドレスを身にまとい路上に立つ。
舞踏家、カウンセラー、芸者、元愚連隊と横浜を生きた時代の証言者たちを通し、その特異な姿とともに、彼女の美意識や芸術に対する嗜好の高さも伺われた。
そして、戦後のアメリカ文化の息吹を感じる横浜だからこそ、彼女の存在理由もあるように思えた。
ラストでメリーさんを支えてきたシャンソン歌手の元次郎さんが、末期のガンの痛みをおさえながら、メリーさんに再会し歌うシーンに、心打たれた。
そして、彼の歌を微笑みながら聞き入っている素顔のメリーさんの姿をに、元次郎さんの再会により彼女の安住の地が完結されたように思った。