65オヤジのスタイルブック

映画・怒り

悪人、フラガールの李相日監督により衝撃作「怒り」を観賞しました。

 

劇場予告で何度も目にしていたこの作品、残忍な殺害現場や妻夫木聡と綾野剛がゲイのカップルを演じたことでも話題となり、予告だけでも重苦しさを感じていました。また、血で塗りたくられた怒りの文字の衝撃が強く印象に残っていました。

今回の作品は、さよなら渓谷で被害者と加害者の奇妙な夫婦関係を描いた作品でも知られる吉田修一の作品。実際に起こったら殺人事件をモデルに、殺人事件の逃亡犯に似た男たちの今にスポットをあて、殺人犯を愛した女が主人公の「悪人」でも知られる李相日監督が映画化。妻夫木聡、綾野剛、松山ケンイチ、宮崎あおい、広瀬すず、森山未來、渡辺謙など豪華な俳優陣が競演、それぞれが、覆されるイメージと圧倒的な演技で展開される重厚なミステリー作品です。

物語は、残忍な夫婦殺害事件、血で塗られた「怒」の文字を残し犯人は逃亡。一年後、東京、千葉、沖縄に犯人に似た、綾野、松山、森山演じる三人の男が現れます。

綾野が演じるゲイの恋人になる妻夫木演じるエリート社員と千葉で素性の知れない松山演じる男を愛する宮崎演じる娘と渡辺演じる父、沖縄の孤島に住む森山演じ宇るバックパッカーの男と彼に惹かれる広瀬演じる高校生と彼女に恋心を抱く同級生、それぞれの地域で男たちとの交流の中で、犯人の核心に迫っていきます。

世田谷家族殺害事件や女性講師殺害事件の逃亡劇に、米兵による少女暴行事件など今もなお記憶に残る事件を題材にし、巧みな組み合わせによる犯人が浮かびあがるミステリーの要素と知られざる過去を持つ男たちに疑念を描きながらも、愛する人を失うかもしれない葛藤を内包した傑作だと思います。

今年の日本映画の中でも指折り、否現時点でナンバー1だと思いました。主役級の俳優陣と脇を固める新人、中堅、ベテランの俳優陣。どれをとっても、最高に値します。

ぜひ劇場で人間のあふれる情念を感じてほしいです。


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