Notes3~ヨミガタリストダイアリー

名古屋市在住の俳優/朗読者・ニシムラタツヤの演(や)ったり読んだりの覚え書き

2014年のおさらい【観た舞台等編】

2015年01月02日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ


■昨夜はつらつらと思うところを書きましたが、今年も昨年に引き続き、2014年に拝見した舞台などをまとめてみました。以下の通りなのですが、まとめながら思い当たったことがありました。

1月
孤独部「さいごのうた」(愛知県芸術劇場小ホール)
青年団「もう風も吹かない」(三重県文化会館小ホール)
柳亭市馬大須お名残り会(大須演芸場)
遊気舎「剥製の猿/征服」(Independent Theateh 2nd)
日本劇作家協会東海支部「どしのぎ祭」(長久手市文化の家)※スタッフ兼務

2月
読演貴族「Survival in the Darkness」(ユースクエア)
avecビーズ「あたしあのあめにうたれて」(ひまわりホール)
よこしまブロッコリー「歩く人」(K・Dハポン~空き地~)
JESUS JESUS(ユースクエア)
カムヰヤッセン「とりかえばや物語」(ウイングフィールド)
劇団ぎゃ。「大阪でひきこもり短編集」(Independent Theateh 1st)
喧喧囂囂「シナモントースト」(NEO)
オイスターズ「ここでいいです」(七ツ寺共同スタジオ)
試験管ベビー「」(千種文化小劇場)

3月
日本劇団協議会リーディング「空の村号」(ひまわりホール)
廃墟文藝部「MOON」(G/pit)

4月
小劇場PICO自主企画「ミュージカル あたしがドロシー!」
演劇組織KIMYO「ピーポウ」(愛知県芸術劇場小ホール)
日本劇作家協会東海支部新人同盟「うまくいえない」(G/pit)
空宙空地「零年」(ぼくver) (ひまわりホール)
空宙空地「零年」(わたしver)(〃)

5月
劇団放電家族「厭劇入門」(名駅裏通スタジオナンジャーレ)
OFT演劇公演「わたしの焦げた眼球/遠視」(七ツ寺共同スタジオ)
山本光洋パントマイムソロライブ(愛知県芸術劇場小ホール)
劇団オートバイ 「Flower girl」(市民ギャラリー矢田)
Candyman's Underground Mentalism (ボクモ)
劇団ジャブジャブサーキット「ディラックの花嫁」

6月
劇団B級遊撃隊プロデュース・香港話劇團連続公演「ぬけがら」
劇団B級遊撃隊プロデュース・香港話劇團連続公演「脱皮爸爸」
シアタームーンプロデュース「大山椒魚事件」(千種文化小劇場)
財団、江本純子「人生2ねんせい」(七ツ寺共同スタジオ)
オイスターズプロデュース「オイスターズ珠玉の短編集 劇玉2」
(ひまわりホール)
劇団あおきりみかん 「天国の東側」(愛知県芸術劇場小ホール)

7月
清水宏のカミサムニダ!ニーハオ!韓国・台湾コメディ大冒険
(TOKUZO)
劇座「キャッシュ・オン・デリバリー」(愛知県芸術劇場小ホール)
試験管ベビー「私が王様になった理由(わけ)」(千種文化小劇場)
AAFリージョナルシアター2014~大阪と愛知vol.1~「こころ」
(愛知県芸術劇場小ホール)
ハイバイ「おとこたち」(長久手市文化の家)
演劇組織KIMYO「ダル」(七ツ寺共同スタジオ)
燐光群「カウラの班長会議」(ウィルあいち)

8月
星の女子さん「ワラドール」(七ツ寺共同スタジオ)
【ダンス】Golem&Treseses (ユースクエア)
エンプロ「おちくぼ」(シアターZOO)
教文短編演劇祭【Aプロ】劇団パーソンズ/星くずロンリネス/劇団欠陥工事/わんわんズ 
教文短編演劇祭【Bプロ】オトコカオル/劇団アトリエ/words of hearts/虫の息
教文短編演劇祭【決勝】星くずロンリネス/yhs/オトコカオル/刈馬演劇設計社
(以上札幌市教育文化会館)
弦巻楽団「死にたいヤツら」(ことにpatos)
劇団あおきりみかん×名古屋テレビ塔「真夏の怪談 蛍の塔」(名古屋テレビ塔)
【ダンス】勅使河原三郎「睡眠ーSleepー」(愛知県芸術劇場大ホール)
地域創造・こどもとおとなのためのお芝居「暗いところからやってくる」(春日井市民会館)
廃墟文藝部「廃墟地獄」(G/pit)
電光石火一発座「ヒサイ」(ユースクエア)

9月
オイスターズ「どこをみている」(七ツ寺共同スタジオ)
劇団中内(仮)「自己ベスト」(G/pit)
演劇組織KIMYO「ブーギー&ジャーニー」(ひまわりホール)
ポックサルfrom劇団B級遊撃隊「寝てる!」(G/pit)
オレンヂスタ「白黒つかない」(七ツ寺共同スタジオ)

10月
刈馬演劇設計社「誰も死なない」(ユースクエア)
妄烈キネマレコード「カラメル」(名駅裏通スタジオナンジャーレ)
千葉雅子×土田英生「姐さん女房の裏切り」(長久手市文化の家)

11月
試験管ベビー「僕が地球を救ったら…」(千種文化小劇場)
劇団B級遊撃隊「朝顔」(姫池052スタジオ)
星の女子さん「ハトビト」(G/pit)

12月
よこしまブロッコリー ツナグproject「遠い町の話」(松山・ヒロヤギャラリー)
燐光群「8分間」(愛知県芸術劇場小ホール)
ミソゲキ2014【Aブロック】(ナンジャーレ)
ミソゲキ2014【Bブロック】(ナンジャーレ)
ミソゲキ2014【Cブロック】(ナンジャーレ)

■67本という数字は、2013年より随分少なくなりました。あいちトリエンナーレに観客として参加した分がなくなったのと、昨日書いた大阪大学への研修に赴いた分、フリーな時間が少なくなったことが理由なのですが、そんなことより、普通に観ているだけではない、制作者として、いい作品はそれが他人のものであってもきちんと評価し、評判を広め、そうでない作品はこれもきちんと書き留めることが必要なのだなと痛感しました。何のために観るかといえば、やはり創り手として観るのですから。
■そんな意味で、2014年の私的ベストとワーストを書き残しておきます。ジャンルも地方も横断してでありますし、何より地方の一制作者の戯れ言なので笑って聞き流して頂ければ幸いです。

ベストは2つ。

日本劇作家協会東海支部新人同盟「うまくいえない」
劇団B級遊撃隊プロデュース・香港話劇團連続公演「脱皮爸爸」

2つとも地元の作品ですが、特に後者は、名古屋オールスターのバージョンよりも、香港話劇團の俳優陣の身体の強さと台詞術の巧みさが日本語じゃないのに分かるという妙な体験に衝撃を受けました。今年、香港に「朝顔」を持っていくとの噂のあるB級遊撃隊を見届けにいこうと思うくらいに。

ワーストも2つ

読演貴族「Survival in the Darkness」(ユースクエア)
ミソゲキ2014【Bブロック】(ナンジャーレ)


■前者は、もう解散なさっているとのことなので多くは述べませんが、脚本の5W1H、そして演出の基本的な方針が最後まで見えないまま終わってしまったことが残念でした。解散の発表が載っていたブログを拝見しましたが、「違う」とされていた「方向性」は、まず稽古場においてすり合わせることができなかったのか、と思います。
■後者は、誤解のないように申し上げておくと、その中の「エンターテイメント集団演無」なるカンパニーの20分の上演についてのみです。非常に手垢のついた、かつインターネット上の一部領域でのみ厚く流通しているイメージで言葉を扱い、そうすることがもっとも面白いという思考の基にシーンと全編に亘って作られていたことが、別の意味で衝撃でした。基本的な発声や、まっすぐ舞台に立てないという技能の拙さ以前に、作家、演出の担当者が、題材を切り取る自らの視野の狭さを根底から反省なさった方がよろしいかと思います。下ネタが次回からもっと多くなりますとか、そういうことが売りだと思っている時点で、痛々しいということに気付かないといけませんよ、ほんと。
■とりあえず以上です。

2つの「ガイド」、サイトに実装(?)→そして来週は「ゲキバカ」!

2012年01月07日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ


■前回の更新の際にお知らせした、「ナゴヤ劇場探検ガイド」と「ナゴヤ観劇探検ガイド」の2つのサービス、さっそく多くの方に関心を寄せて頂いているようです。たいへんありがとうございます。こんなものを作ろうと思ったのは、昔の「ぴあ中部版(休刊)」の演劇ページみたいなものがあったらいいなと長い間思っていたからでした。 
■かつてそのページは、合計で10ページくらいだったでしょうか。最初の「pickup」のページに詳細なカラーまたはモノクロ写真入りの記事があり、続いてジャンルごとの公演情報データが縦3列組くらいで掲載されていました。劇団制作時代、写真入りで載せて頂いたことも1度や2度ではありませんし、その時の効果たるや目覚ましいものがあったように記憶していますが、年月が経ってみてふと考えてみて、それよりもデータのみが羅列されていた、後ろの方の公演情報ページが、実は観てくださる方の側にとっては有用な情報源だったことに気がついた瞬間があったのです。特に演劇なりダンスなり伝統芸能なり、いろいろなジャンルにまたがって興味を抱く時期には、もう大変なご馳走であったことに。日程的にもサイフの中身的にも行けもしないのに、「あれも行かなきゃこれも行かなきゃ」と印をつけていたこと、私もあったことを告白しておきます(笑)。
■そこまでの内容はまだ全然ありませんが、これから情報をこつこつと集めて作って行きたいと思いますので、どうぞ末永いご愛顧と応援をお願いいたします。なお、AfroWagenのサイトにも「guide」というリンクで2つのサービスが一度に参照できるようにしてありますので、どうぞご利用下さい。さて、いよいよ来週は、上の写真にある通り、「ゲキバカ」来襲ですよ。

祈りつつ、東へ

2011年08月04日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ
■昼過ぎに広島を発たなければ、夜大阪にはたどり着けない。そう、帰路は「青春18きっぷ」なのだ。それまでの時間は効率的に使わなければと思う。路面電車で広島港まで往復して能美島と江田島の遠景だけ見てから、平和記念公園へ向かう。
■別館から本館へと足を進めるに従って、内容の重さとは別に、自分の皮相的なものの見方を深く反省し続けることになるとは思わなかった。これまで原爆と原爆が引き起こしたことについて、知っていた「程度」がどのような程度であったかということを知れたのはよかったと思う。
■6日の平和祈念式典を目前にして急ピッチで会場の設営が進む公園の片隅で、岐阜での平和展で読ませていただいた「曇り日の行進」の抜粋を読んだ。編集後にアップロードします。ゆっくりドームに歩いて近づき、じっと水の青さと空の青さを見つめてみた。
核武装を叫んでいるけしからん連中がいたが、逆に宣伝になるので名前は書かない。攻撃性は依存の裏返しだ。そのくらいのこと、35歳くらいでわかれよな。
■正午過ぎ、ポカリスエットだけを握り締めて糸崎行きの各駅停車に乗り込んだ。夜は大阪女優の会「せんそう童話集」の朗読を聴きに行く。天満橋のたもとだ。元安川と淀川、水に近しいこの2日間だ。

子どもだましではない「キッズ・プログラム」

2011年08月03日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ
■この日は朝から広島へとも考えたのですが、愛知芸術文化センターの夏休み企画「キッズ・プログラム」をちらっとのぞかせてもらいました。あおきりみかん松井真人の奮闘にいつもながら感心をしながら、大ホールへ移動。音楽に乗せて舞台機構を普段ぜったいそうはしないだろう、というバリエーションで動かすパフォーマンスには度肝をぬかれました。動画がないのが残念でなりません。子ども騙しではない、本気の「劇場さん」の姿がそこにはありました。来年以降もぜひ続けていただきたいと思いました。
■演出、柴幸男さんのお母様、ズキュンズ宮永さん、事業団筒井さんをお茶をしてから、新幹線で広島に向かいました。ぎりぎりです。

スイス銀行「おっぱい博士」@J.I.T1st

2010年10月20日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ
■日曜日(17日)午後2時50分には津駅へ。このまま普通に名古屋線の急行に乗ってしまえば何と言うこともない夕方だったのですが、逆方向の特急に乗り継ぎ、17時前に大阪上本町へ。随分日が短くなっているくせに、なんでこんなに蒸し暑いんでしょうね。もはや行きつけのjungle in→dependent theaterでスイス銀行「おっぱい博士」千秋楽を観ました。
■いやあ笑った笑った。久野麻子さんと嶋田典子さんというキャリア豊富な女優さん2人のユニットということである程度の期待はしたのですが、まさかげに懐かしき「おとなの漫画」(神戸のサンテレビでしたが、私はネット受けの岐阜放送で見てた)のようなエロ番組の製作の舞台裏をガチ正面で描き出していました。ジャングルの1stは、タッパもそう高くない、客席70くらいの小さなスペースです。それがええ加減な番組制作の現場のエエカゲンな雰囲気で完全に満たすことに成功していました。書くと普通っぽいですが、実はこれって凄いことなのでは?と思うのでした。
■出演者のドタキャンがあったせいで本来ディレクターとしてサブでキューを、あくまで仕事で振る立場の福永(久野)が、代役として、AVの女の子に囲まれながら自分では想像もしたくないエロいことを言ったりやったりさせられて、その不満をぶちまける途中での自分が発した言葉から矛盾を突かれて…というのがストーリーの中心に置かれていました。しかし、それだけでなく、彼女を責めたてる(エロい意味ではないです。あ、ちょっとはあるか…)側それぞれが抱える事情もまた、きちんと折り込まれていく。
■実際社会生活では、マスコミを代表とする無責任な部外者が煽りでもしない限り、誰かが、何かが一方的な悪者に置かれたままになるという時間はそんなに長くないように思います。そこを分かってきちんとAVメーカーの若きオーナー・ジェリー(澤田誠【Amusement Theayer 劇麟】)やその所属男優・渡辺(本村公嗣【劇団そとばこまち】)の抱える過去を笑いの邪魔にならないように描いて(これ重要)物語に厚みを出していたのは、手練の脚本だなと思いました。
■それより何より、この前大阪と京都でボロボロに泣いてきたM.O.P.「さらば八月のうた」に出ていた酒井高陽さんが、全く方向の違う、いい加減なおっさんプロデューサーで出ていたのが一番驚いた。思わず知りもしないくせに「おっさん何しとんねん」と言いそうになったのは、このウェブログだけの秘密です(笑)。

綻刻ーラグタイムー【風組】@三重県文化会館

2010年10月17日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ


■今日は昼前から一筆書きに三重~大阪~名古屋をくりっと回って観劇したりの11時間。先ほど帰還しました。その1発目。三重県文化会館小ホールで岩崎正裕さん演出の劇団太陽族×三重県文化会館「綻刻ーラグタイムー」を見ました。ダブルキャストの片方、風組です。
■アンケートを記入して、電車の時間が迫っていたために後で思いついたことでしたが、この物語は綻びる時間=綻刻の描写であると同時に、世代間の軋み、時間の軋みが活写された舞台でもあったのでは?と思います。タバコ屋の主人でもあった妻を事故で亡くした元・看板屋の老人、冷めきった元・演劇部の先輩後輩同士の夫婦とその仲間、舞台となった店舗に居候する若い女、老人の遺産を狙う若い男。ごく自然に戯曲に描かれたキャストは、世代間の断絶を詳らかにするためにきわめて巧妙に配置されたことが分かります。立ち入った説明はありませんでしたが、自営であること、(正規雇用の)サラリーマンであること(元も含む)、非正規のアルバイト及びパートであること類推できたことも大きかったように感じました。
■世代間に綻びがあればもつれた糸は世代そのものを構成する個々人にも絡み付き、だんだんと身動きが取れなくなる。特にその痛みは、まさに働き盛りの世代である富田夫妻に最も顕著に現れます。それはまさに、何年か後の私自身の姿なのかもしれません。もちろん悪い意味ではなく、感動というより、心に重苦しいものがあったこともここに書き記しておきたいと思います。ラスト近く、ホシノがつぶやいた「時間の進み方が違うんだよ」というひとことが、それらにちょうど形のあった鍋のふたになってくれたのは救いでした。
■かつて共演させて頂いた岡村さん、角谷さん、C.T.T.にも参加してくださった竹内さんの姿を、出演者として確認できたこと、岩崎さんの戯曲上演を久しぶりに観ることができたことも嬉しかったのですが、何より最近、本拠地以外でしかお会いしていなかったためか、三重県文化会館の松浦さんの働く姿に妙に感じ入るものがありましたとさ。来週はなるべく定時で上がってくださいね、本当に。
■この後、近鉄に乗って一路、大阪へ。2本目は通天閣の根元で、ある銀行に口座を開きに行きました。その話は、また後ほど。

劇団放電家族第5回「檸檬」

2010年10月13日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ
■最近、台所に買ってきた麻薬が目についてしょうがなくて困っています。いや、持ったり使ったりするとお縄になる種類のものではなくて、瓶の外側には「ぶっかけラー油」と書いてあります。あ、かけて食べる白いご飯がある意味ヤクみたいなもんか…。と、いうわけでまったくつながっていませんが10月11日(日曜日)3ステージ公演の3回目、公演全体としても千秋楽を拝見しました。
■この春のオレンジスタでもご一緒させて頂いた天野順一朗(演出)さんが、開演前に出演者を全員紹介してからスタートするというあまり見ない形で始まったのですが、ああ、出演者それぞれも改めて自分で名乗るのね、と思った時点ですこしクドさを感じては入り込めなくなってしまいました。タイトル通り、梶井基次郎の小説が下敷きになっていて、おそらくそれを浮き立たさせるためもあるのでしょう。出演者全員は抽象的な黒一色の上下、足袋で動きやすくして場面の変化とともに次々に役を変わる。こういう演出の場合、出演者と配役を固定しない代わりに必要な軸をどこに求めるかというのが大切になってくるような気がします。
■観客からすると、どこかある一点に意識を置いて、舞台上の変化について行く姿勢をとります。少なくともこの時の自分もそうでした。テキストに梶井色を出すのか?あまり出ないなあ。丸善デパートも出てこないなあ。9.11とどういう風に絡んでくるのかなあ、檸檬の爆発=航空機の突入とつなげるには余りに説明不足だったように思います。出演者の身体だったりその他演技の各パーツだったりかな?マイムで描く喫茶店のテーブルとか各個人によって高さが違うしなあ、さっきと今はどこかで切れているのか、そのままつながっているのか、臓器移植を待っていた少女のおじいちゃんと、病院を乗っ取ろうとした子どもの父親は同一の俳優が演じていたが、本当に違う役だっただろうか。実は血縁のつながりとかあるんじゃなかろうか、とか…。
■出演者にとっても、抽象を舞台上で扱うのは非常に注意を要するし、怖いものだ。そういうことを観客の立場から教えて頂くことになった作品でありました。最後に、あまり関係ありませんが、えいっ。

檸檬 (集英社文庫)
梶井 基次郎
集英社


梶井基次郎 (ちくま日本文学 28)
梶井 基次郎
筑摩書房


檸檬
梶井 基次郎
PHP研究所


グランド・ゼロ―わが心のワールド・トレード・センタービル
佐藤 秀明
マガジンサポート

ざっと読んだ。テレビは見ない。参考にならない~小沢氏の「例の件」

2010年10月04日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ


■もうさ、ドラマと同じく、福山ましゃに政治任せた方がいいんじゃない?呆れながらもとりあえず、このしがないブログを訪ねていただいている方々に、簡単に私の立場を表明しておきたい。

1、強制起訴になること自体は、これまで証拠と呼ばれてきた検察側の持ち札を少なからず開示されるきっかけとなると思われるので賛成だし、小沢一郎氏は堂々と被告人として法廷に立たれるべきかと思う。
2、ただし、今回の起訴主体ではないにしろ、その根拠を決定した東京第5検察審査会において、一体どのような議論が行われたのか、メディアの良心を自負するすべての「ジャーナリスト及び言論機関、報道機関」(以下カッコ内を※と略)におかれては、その内実を逐一詳らかに報道するよう努めるべきである。
3、他方、これまで「政治とカネ」というイディオムを用いて内容に熟慮のかけらもない記事、放送を垂れ流してきた、メディアの良心?なにそれおいしいの?金になるの?どこの料亭連れてってくれるの?とお考えの自称「※」におかれては、先生が良いっていうまで廊下に立ってろ。

■具体的には、すべてのキー局とすべての全国紙の編集委員クラス以上だろうな。廊下が足りないか…。ニッコクの社長の「朝ズブ」とか?え、違う?あれ「朝からズブズブ」って番組ではなかった?名古屋で水道メーター談合、東京でも違う方面の談合でお忙しいようで。
■どちらにしても、この事件を語る内容で、語る人間の良識が試されるだろう。牧野とかいう国対のひとりが辞めろとか離党しろとか言ったそうだが、タイミングに熟慮、発言に思慮が足りないという2重の意味でおばかさんだと思う。無罪になったら、本当この人、どうするつもりなんだろうか。もしかして東京という街に慣れていないのではないだろうか。友達はできたのだろうか。寂しくはないだろうか。お金はあるだろうか。たぶん誰かしらから紙袋だろうか。推定無罪という四字熟語が存在することを知っているだろうか。さだまさし師匠ではなくとも心配になる真夜中である。

ラジオとともに~RADIO-i閉局に寄せて

2010年09月30日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ



『今日深夜0時、日本初の「放送停止(閉局)」迎えるRADIO-i。
 RADIO-iのレギュラープログラムを彩るiJたちが総出演して送る17時間の生放送!

 ひとり60分の持ち時間で、リスナーの皆さんとの最後のコミュニケーションを交えつつ、
 それぞれの表現で音楽の楽しさと感動を伝えていきます。

 「LOVE RADIO! FOREVER MUSIC!」

 RADIO-iの最後の1日だからこそ、
 私たちはあえて、そう叫びたいと思っています。

 ラジオがすき。そして、音楽よ永遠に。』




■今、このウェブログを打ちながら、今夜あと40分余りで放送を終え、電波が止まる名古屋のFMラジオ局「RADIO-i」を久しぶりにエアチェックしている。昔は120分のカセットテープをとっかえひっかえ、オートリバース機能のある単体デッキを手に入れたときには小躍りするような気持ちだったが、今では回線の確立を確かめて、波形編集ソフトを立ち上げてワンクリックするだけだ。まったく技術の進歩というやつは恐ろしい。そんな感じで、手元のHDDには何本もの古今東西のラジオ番組が埋まっている。
■1999年の9月だったか、10月だったか、確か通勤途上に渡っていた長良橋の欄干の上で、試験電波として流れてきたのを聞きながら、何だか新しい波がやってくるんだな、JFL(Japan FM League)系列の局は既にあった(ZIP)が、InterFM、FM-COCOLOに続いてモアミュージック、レストークの局の仲間ができるんだなとわくわくしたのを覚えている。さすがに開局後はα-STATION(FM京都)みたくノントーク編成は経営事情が許さなかったのだろうが、「Morning-i」「after dark」や「Travellin' Rock」のような名物プログラムは、欠かさず聞いていた。特に2つ目は時間帯は違えど、試験電波の時の心地よさを濃厚に残していて、城達也さんがご存命であり、未だに降板されていなかったとしたら、「ジェットストリーム」はこんな雰囲気になっていたのではないかとも思わせた。
■親会社・興和が系列の百貨店の経営を継続する代わりにこの局の経営から撤退し、閉局するというニュースが流れたとき、驚いたのは10年間に渡って1度たりとも黒字経営を達成することができていなかったということだった。ラジオメディアというのがそこまで儲からないもの、赤字を垂れ流すものであるなんて、RADIO-iだけではない、東海ラジオもCBCもFM愛知も岐阜ラジオも地元以外の多くの局においても、常に濃密なリスナーとして生きてきた自負のあった者にとっては、思いも寄らないことであったのだ。聞く側の立場だけではない、一時はスタジオの中で発信する側になるかもしれなかっただけに。このことについてはいつか詳しく書く。
■じゃあどうすればいいのか。リスナーとしてだけなら今まで以上に聞く番組をことを周りに宣伝したり、最近増えていると言われる、ラジオの電源の入れ方も知らないような若い世代を洗脳してゆく(笑)なんて動きくらいしかないのかもしれないが、ラジオ番組を創る側ではないにしろ、表現する側の人間として考えるのだ。畢竟その答えは、広域ラジオ放送との関わりでいえば、その経営モデルにとって取り上げるだけのメリットのあるコンテンツを発信できるだけのポテンシャルを保ち続け、かつ活動を高いレベルで継続させてゆくということしかあり得ない。そう思う。
■加えて言えば、RADIO-iの終焉を止めることができなかった名古屋の表現者のひとりとして、いくばくかの責任を感じ、抱えていくべきではないかとも考えている。いや、これは誰か他に強制するようなものではないが、個人的な立場として表明しておきたい。ラジオは人生を変える。声は人を変える。何があろうとも、私はそれを信じている。ありがとう、そしてごめんRADIO-i。

「町奉行日記」その2終了

2010年09月26日 | ヨミモノ・キキモノ・ミモノ


■2日遅れとなりましたが、「町奉行日記」の2回目「土佐の国柱」後半が終了しました。今、収録した動画を編集中です。トチッた所も含めて全部公開してしまいますので、是非ご覧頂きご批正を頂ければ幸いです。YouTubeにもアップします。よろしくお願いいたします。
■さて、Twitterでは少し触れたのですが、そのいしぐれ珈琲での本番が終了後、夕食どうしようかなあと考えながら歩いていてふと、あそこ行こうって入ったのが、「カレーの文化屋食堂」。少し前に出前していただいたものがとても美味しくて、今度行きますよ~とマスターに話していたのでした。この晩頂いたのは、4種類の薬膳スパイス入りの「ガラムガラムガラム」(1100円)。スプーンで口に運ぶうちに、「脳みそがすっきりしますよ」というマスターの言葉に嘘偽りなし。何だか身体から悪いものが抜け落ちてゆくような、今までのどのカレー屋、インド料理、パキスタン料理店などでも体験したことのない感覚にとらわれました。ほんと、確実に病みつきになること決定、です。「潜水生活」としても猛烈にプッシュさせていただきます!
■そのカレーの味を引き立てていたのは、もちろん素材のちからもそうですが、もしかするとマスターの店の経営姿勢、柳ケ瀬という街に対する思い入れだったかもと言うようなお話も同時に伺いました。もう、とにかく前向き。そしてあくまで現状、寂れた街の現状を捉えてのクールな視線も忘れない。自分も負けていられないなと本当に気持ちよく思わせてくれる夜でありました。もう1つきちんと書きたいことがあるのですが、これからあいちトリエンナーレに行くので、また後ほど!!