Notes3~ヨミガタリストダイアリー

名古屋市在住の俳優/朗読者・ニシムラタツヤの演(や)ったり読んだりの覚え書き

壱劇屋 @ichigekiya 「新しい生活の提案」名古屋公演

2017年06月06日 | 舞台特に演劇
■ゴールデンウィークの浪曲が終わってからは、2つ。まずは大阪の劇団「壱劇屋(いちげきや)」の名古屋公演「新しい生活の提案」のお手伝いをしていました。そもそも、3月から少しずつ準備し、4月11日には事前のプロモーションツアーにも同行しました。なかなかこういうものの模様を記録おくこともないのですが、再録しておきます。





■設備の整った劇場と情熱のあるお客様がどこの地方にも存在する現在、他地域の劇団の旅公演が名古屋にいつでも来てくれるとは限らないわけで、そのために曲がりなりにも制作をやってきた者ができることはあるのではないかと思い、今回も関わらせていただきました。幸い、来年も検討中とのことなので今回の観客動員を是非上回りたいものです。



■そして来週末は東京公演です。山手線大塚駅近くの「萬劇場(よろずげきじょう)」にて。こちらにも是非お運び下さい。

6月22日(木)19:30
6月23日(金)15:00/19:30
6月24日(土)13:00/17:00
6月25日(日)13:00/17:00
6月26日(月)15:00/19:30
6月27日(火)13:00/17:00

ご予約はこちらから!


天才劇団バカバッカ@高校生のための演劇教室

2017年06月05日 | 舞台特に演劇
■先週末はこれと、このあとまとめる壱劇屋の現場を行ったり来たりの2日間でした。ただ、愛知県の高校演劇部の皆さんのためのイベントでしたので、特にどこかに周知するわけでもなく、という感じでした。たまたま知り合いの制作者が担当している劇団だったということで、受付のバックアップに入ってまいりました。



■いたそれにしても、と思いました。久しぶりに「若くてイキのいい、勢いのある」という言葉がぴったりくる天才劇団バカバッカの皆さんでした。高校生の子たちが熱狂するのも分かろうというものです。もし今後、旅公演で来名することがあれば是非お手伝いさせていただきたいと思います。お疲れ様でした!


39の手習いー「劇作家とつくる短編人形劇」は来週!

2015年06月13日 | 舞台特に演劇


■すっかり動きが止まってしまった当ブログですが、Twitter、Facebookではいろいろとお知らせしています。その中でもまずは当面、これ。来週です。
■いつまでも新しいことに挑戦することは、確かに理想ではあるけれど気恥ずかしいし足下がフラフラしてる気がして気乗りがしませんでした。しかし、1度関わってみるとこれは面白い!人形劇センターに関わりながら、こんな豊かな世界があることに気付かなかったのは不明の致すところです。はい。
■いわゆる人形劇用の人形ではなく、身の回りにあるさまざまま事物を生き物のように見立てて展開するお芝居を「オブジェクト・パフォーマンス」と言います。普通のお芝居を観ててもうーん、と思われる方は、やっぱりうーんわからんと思われるかもしれませんが、1度騙されて下さい。騙されても入場料以上は損害を負うわけじゃありませんし、実は案外気に入って下さるのではないか、とさえ思える面白い作品が揃いつつあります。脚本を提供するのは東海地区で活躍する20〜40代の劇作家達、いずれも脂が乗りきったり乗りかかっていたりするお三方です。自分はそのうち、平塚直隆作/木村繁演出「かなしくてかなしくて」「みあげた男」の2本に出演します。
■当地でよく演劇を観ていらっしゃる方にはおなじみの3人と言えるかもしれませんが、いずれも人形劇に関わるのは初めてなので、センターの関係者曰く「良い意味でかなり変なことになっとる」とのこと。自分も他のチームの稽古をちらっと拝見しましたが同じ思いです。何とかお時間を調整して頂いて、是非観に来て頂きたいと思います!
■チケットのご予約は愛知人形劇センターのお電話や、私への直メールでも承ります。どうぞよろしくお願い申し上げます!いか、公演情報です。

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愛知人形劇センターPresents
『劇作家とつくる短編人形劇』

作+演出 かしやましげみつ(えんげきユニット孤独部)
『百人芝居!そうたいガール』『おちんこでる』

作 平塚直隆(オイスターズ) 演出 木村繁(OPT)
『かなしくてかなしくて』『みあげた男』

作+演出 渡山博崇(星の女子さん)
『運のない運命』『わらの骨』

今、活躍めざましい三人の劇作家に人形劇のための新作を書下ろし戯曲を委嘱人形劇と演劇の出演者が合同で上演します。

日時:2015年6月19日(金)19:00
        6月20日(土)14:00/19:00
        6月21日(日)14:00

料金:前売 2,100円 当日 2,400円
※1チケットで、すべての作品が見られます。
※愛知人形劇センター正会員・賛助会員は1,800円(事前申し込に限る)

チケットご予約・販売先・問い合わせ
℡:052-212-7229(特定非営利活動法人愛知人形劇センター)

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時代はまわる。少しずつ変わる。

2015年02月14日 | 舞台特に演劇


■すっかりおっさんになってしまったこの3人の並びを見て、一体どれだけの名古屋の人が思い出すのかは知らない。けれど自分にとってみれば、とても重要な、そして必ず経なければならない段階だったのだ、と、全然まじめな話なんかしていないくせに、いま、宿について思い返している。
■昔の当ウェブログの記事を漁ったら、あった。

雨が降る、風景が煙り、心を漱(すす)ぐ
http://blog.goo.ne.jp/afrowagen/e/ecea8a43c9a37a8ab80321a54d28419d

■忘れるものか。2003年の春、散々いろいろなものを抱えているようで逃げ回っているようで、結局自分でもどうしようもできなくなって辞めることになった劇団、「集中チ療室」(チにはマルが付く)の主宰、サコーこと酒匂紀史とかずこと近藤一隆の両氏に、出張ついでの新橋、山形料理を出す店で会ってきた。わずか2時間足らずであったけれど、一気に時代は15年前に行ったり10年前に戻ったり、いきなり先月の話になったり。まあ、どこにでもあるような昔話をおでんで飲み込んできたというわけだ。
■上の記事のリンクは、旗揚げから8年半続けた集中の活動を止める、というサコーからの電話をもらったその日に書き上げたものだ。細かい感情は知らないし記憶にもないけれど、ただ重かった。重みを感じた。それだけは覚えている。だからなんとかかんとか平常心でいたいと思ったのだろう。ずいぶん言葉が震えている。
■8年半を過ぎ、あのサコーの電話から間もなく9年が経とうとしている。その間吉田渉君を含め、2人の仲間が先立ってしまった。でももう、そんなことを悲しんでいる暇などない。その悲しみは、早晩私たち自身や、家族や恋人の悲しみになることをすでに知ってしまったのだ。それを大人になったということならば、きっとそういうことなのだろう。そうだとしても、抵抗し続けなけりゃならんのだ。身体のあちこちが痛い痒いとかいいつつ。
■その抵抗のいち変型が、例えばかつての集中作品を、大画面のビデオで見せることになる、かどうかかはわからないが、きっとやろうと思う。もう少しお待ちください。
■眠いし明日はTPAMなので、このへんで。おやすみなせえ。


謹賀に代えて、「ミソゲキ2012」@misogeki 感想Tweet再録

2013年01月03日 | 舞台特に演劇
■年替わりからもうそろそろ丸2日が経過してしまいそうなので、新年のお慶びを申し上げるよりもう少し気の利いたことはないかと思います。ちょうどリアルな年跨ぎの時間帯に立ち会っていました演劇イベント「ミソゲキ2012」の各演目を観た感想を、ツイッターサイズにまとめてお送りします。皆様、本年も何卒よろしくお願い申し上げます!

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A組(12/29夜、12/30昼、12/31夜)

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A1/孤独部「事を済ませば」
作者が述べていた「弔い」の表現だ、という意図は充分伝わった。映像や音の構成も巧み。ただよく見ると素材を使い回し方が検討の余地はあったか。才気は感じる。言葉のリフレインは既視感大。ということは彼が演出家として突き詰める方向の先に、団体に面白い結果が待っているかもしれない。

A2/妄烈キネマレコード「気まぐれ狂想曲」
残念だが退屈さを感じた。原因はいろいろだろうが、ひとつ感じたのは「知ってるふり」「やってるふり」が目立ったということかも。深いことを表す必要はないが、深めることを省略すれば生煮えの舞台が現れる。丁寧にやるのは苦しさを伴う。が、避け続けるならば集団としての成長はないだろう。

A3/ISP-isp「蜜柑」
「語り」はそれそのものが表現の主体であり道具でもある。だからこそ精密さが命だし、微妙な噛みやトチりが致命傷になる。で、実際なっていたのは残念だった。限られた時間、限られた装置条件ならば、声の出し方、言葉の読み下し方をより深めることで突破できる壁がある。再演を期待したい。

A4/虚構オメガ「ロマンティック伝説」
着想はいつ見ても面白い。ストーカーをストーキングする人間がいるなんて想像し難い。同時にバカバカしい。であればこそ、だと思ったのは、ストーカー各氏におかれての必然性の内実を観る側に示してほしいということ。ここには夥しい悲惨な現実という名の笑いの種が満載だなと感じたからだ。

A5/範宙遊泳「おなか、それよりも前」
才気充満にして出色。時間と空間をカット・アンド・ペーストする手つきが鮮やか。その分だけ、描かれるやりきれない生活の陰影が際立つ。それを現に出演者のシルエットで表象させる。小憎たらしいほど面白い。例えば西武新宿線小平以東の街を強く想起する、名作の種芋が生まれたのかも。


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B組(12/29昼、12/30夜、12/31昼)

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B1/ゲボゲボ「私私私私」
この地方発の演劇のある部分を象徴していた気がする。これ以上の作品は本当に作れないのか?と感情的になるのも意味が乏しい気も。イオンを潰して商店街は勝ったのか。悪臭の漂うビルに住む老婆と娘たちの来し方行く末、書割りの背景の向こうで、作り手の目指す方角には深い靄がかかったままだ。

B2/廃墟文藝部「24時」
懐かしいテーマに乗せた、平凡な物語。凡庸な話ではなかったが書き込みが足りなかった。展開が楽譜によってではなく、俳優の身体によってなされるようになるか、あるいは、おそらくインスパイアされているであろう、柴幸男的リリックに磨きをかけるか。
視界は不良だけど、見通せないことはない。

B3/オレンヂスタ「煉獄赤提灯午前三時」
作品B4とテーマが一部重なったのは偶然だったろうが、普通の堅実な会話劇だったのが、逆に印象を消す方向に作用したか。惜しい。手法との乖離を逆に作品の力とするには、さらに両者を突き放すことが必要だろう。もしくは逆にウェルメイド路線を、古典作品との作業を通じて走るのも有効だろう。

B4/短距離男道ミサイル「佐川、あれはイキ過ぎた男」
素材と真っ正面から向き合い、自分達の表現欲求をてらいなくぶつけた姿勢に非常に好感を抱いた。ただ奇抜さを追い求めただけ、エロティックさを表出させるための裸ならば受け付けなかったはず。勢い余って装置壊したのはご愛嬌。それを越えて上演を続けたことに、潔さと覚悟の証を見た気がする。

B5/突劇金魚「捨ててもいいし」
不安定な構造を作っておいて、そこから役者が更に逸脱してエネルギーを放出した20分だと感じたが、若干気負いも見えた。戯曲が抱いていたドライさが伝わりきらなかった気がしたのだ。でも巧い。年越し2日になってもスルメのように味わえる舞台。本公演で改めて観せてほしいと強く感じた。


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■気が早いですが、今年もミソゲキがありますように…。


あしたです。

2012年11月24日 | 舞台特に演劇
■いや、本当に最後の稽古場は寒かった。それだけしか感想が出てこないくらいの連休中日でした。いよいよ日付変わりまして日曜日、午後8時には皆様、Ustreamを見られる環境の前にご参集頂ければと思います。よろしくお願いいたします。今日、いろいろ進みました。光が見えた、という感じです。期待して頂いて良いかと思います。もう1度URLを。こちらからどうぞ。
■よし、明日は鍋だ。終わったら鍋だ!

うららかな午後

2012年11月18日 | 舞台特に演劇
■昨夜のオレンヂスタのニコ生を観ていただいた方、きっとこのblogを読む方はあまりいないと思いますが、ありがとうございました。ほんのお目汚しではありましたが、アーカイブもあるそうなので、そちらをどうぞ。ちなみにアタクシ、おねしょの話をしています。
■さてこれから、ある場所に陣中見舞いに。来週末、またお世話になります。

濃密。ー「教文演劇フェスティバル2012」を終えてー

2012年08月20日 | 舞台特に演劇


■前週末、昨日までの2日間にわたって行われた「教文演劇フェスティバル2012」が終わりました。交流会、打ち上げを終えて日付が変わり、寝る前にこの文を打っております。結果はこちらの通りです。地の利、人の利、その他諸々の総合された結果なんだと思いました。もう少し得票数が伸びたら良いかな、とは思いましたが。それでも、貴重な1票を投じてくださった40名の方を始め、札幌市教育文化会館のスタッフの皆様、フェスティバルのボランティアスタッフの皆様、そして他の参加団体のすべての皆様に大変お世話になりました。深く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
■大会結果がそうであるように、個人的にも結論が出ていることはすごく言葉がシンプルになります。今回は「俳優・ニシムラタツヤ」の再起動のために、避けては通れない道でした。とんでもなく鈍臭く、融通の利かない私に我慢強く演出を付けて下さった平塚さんをはじめ、共演の古川さん、田内さん、二瓶さん、河村さん、山本(一樹・演劇組織KIMYO)さん、稽古に粘り強く付き合ってくださったオイスターズの中尾代表はじめメンバーの皆様にもまた、深く深く感謝いたします。ありがとうございました。
■ほんとありきたりな作文でどうにもあきれてしまうのですが、これが今の自分の正直な気持ちです。この濃密な2週間で得た言葉にできない経験めいたものを、必ず身体に刻み付けていきます。お返しは、これから少しずつでも返して行きたいと思います。では、今日の夜には名古屋に帰ります。ちょっとだけ遊びまして…。おやすみなさい。

「教文演劇フェスティバル2012」に参戦いたします

2012年08月14日 | 舞台特に演劇
■「ひとり語り」の開催に向けての制作作業を進めているのと並行して、その話は浮かんだり消えたりしました。最初に耳に入ってきたのは春、ゴールデンウィークの頃だったでしょうか。もちろんその時には大きな話だなあとは思いつつも、本当にこちらに回ってくる話なのかどうか、皆目見当がつきませんでしたし、少しだけですが、既に固まりつつあった夏・秋の予定に積み重なるものとして調整が大変になるなあと疎ましく感じさえしたのも事実でした。今となっては、自分の不明を深く、深く恥じるばかりなのですが。
■稽古が始まり、そういう心の状態に気付いてからの2,3日、このウェブログを書き始めてからの、前身を含めた10年と少しの日々をずっと振り返る時間を持ちました。性格に言えば、振り返らなければこれ以上先へは進めないのではないか、という強い衝動が生まれていました。なぜなら、自分でも全く想像をしていなかった位に、舞台上でどう動くか、どう生きるか、役者として多少なりとも出来ていたはずのことが、まるでできなくなっていたからでした。いくらテキストを持たない、いわゆる「読み」主体の舞台が続き、ストレートプレイは約7年ぶりであると行っても、その落差は激しすぎました。
■最初は受け入れがたかった。しかしこういう状態が自分であったということは、つまり自分が「読み」をやって来た一方でおざなりしてきた、舞台に演じ手として立つ者として必要とされる「ベース」が少なからずあったということです。それを認めた上で、本番までのあと数回の稽古で何とか取り返さなければならない。いや、取り返すということを強く決意しました。
■といういうわけで申し遅れましたが、私こと、8月18日(土曜日)に名古屋を発ち、翌日、札幌市教育文化会館で開催される「教文演劇フェスティバル2012」に、「オイスターズ」の一員として出演することになりました。長久手市文化の家を会場にこれまで9回にわたって開催されてきた短編演劇コンクール「劇王」の優勝者として、北の大地に乗り込みます。かの地では、長久手にも来演された「イレブン☆ナイン」という強豪が控えています。書きながらめまいがしそうな状態ですが、良い結果を持って帰りたいと思います。そして今後の私自身にも、多くのものを学んできます。北海道の皆様、ふつつか者でありますが何卒宜しくお願い申し上げます。
■では、これから稽古です。出し切ります。はい。