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なんて素敵にジャパネスク【人妻編】6 山内直美(原作:氷室冴子) 白泉社

2008年06月25日 | 漫画
なんて素敵にジャパネスク 人妻編 6 (花とゆめCOMICS)
山内 直実,氷室 冴子
白泉社

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あらすじ
 大皇の宮の手引きで後宮に潜入した瑠璃姫。しかし、帝の傍らには師の宮の姿が!! 帝や大皇の宮との語らいの中で、由良姫入内を推し進めようとする師の宮のやり口に、瑠璃姫はイライラをつのらせ・・・!?(巻末あらすじより)

え~と、どんな話だったっけ?
(パラパラと人妻編を読み直す)
お~お~そうやそうや、なんか師の宮に腹殴られた仕返ししてやる~って後宮へ乗り込んだったんやな。
もう、1年に1冊しかでえへんから内容忘れてしまうわ。
まぁ、ぶっちゃけ原作で大体のあらすじは覚えているんやけどな。

いや、今回はそれ以上にかなりショッキングなニュースが耳に入ってきたもので。

それは、氷室冴子氏の訃報である。

この人はまだまだジュニア小説が市民権を得ていない頃、まるでやくざ者のように扱われながらジュニア小説の世界を切り開いていった人である。それが今やライトノベルとして本屋の一角を形成するまでになりましたが、彼女はそのパイオニア的先駆者とも言える方ではないかと思います。
いや、詳しいことは知らんけど。
まぁ、でも私と同世代なら、「『王家の紋章』でエジプト考古学にはまったのぉ」と同じぐらい「氷室冴子で平安文学にはまったのぉ」という少女は多いはず。
かくゆう私もその一人である。

とは言いながら、実は『雑居時代』『ざ・ちぇんじ!』『なんて素敵にジャパネスク』はちょうど中学生あたりだったからむさぼるように読んだけど、『銀の海 金の大地』になると高校生になっていて、さすがに物足りなくなってきていた。
というわけで『銀の海 金の大地』は1,2巻ぐらい読んでもう読んでいなかったんだけど、氷室さん自体これ以後これといった小説は出していなかったみたいです。

すでに闘病生活へと入っておられたのか、それとも当時角川スニーカー文庫を中心としたファンタジー小説が隆盛を極めていて売り上げが伸びていなかったのか、はたまた少女向けのジュニア小説から私小説への脱皮をはかっていたのか、その心中は測りしれませんが。
結局今年の6月6日、『なんて素敵にジャパネスク』の続編も、『銀の海 金の大地』のようなファンタジーチックな小説も、あるいは『海がきこえる』のような私小説も、これ以上読むことはできなくなってしまったのでした。

うん。なんか平気そうな顔して記事書いていますが、正直なところものすごくショックなんだと今分かりました。
初め新聞で訃報を見た時は「へぇ」しか思わなかったんですね。
『なんて素敵にジャパネスク』以降あまりこれといった傑作を出している印象がなかったので。『銀の海 金の大地』も微妙だったし。「『なんて素敵にジャパネスク』の続編を」という声に対しても「あれは私が若かったから書けた作品」と続編を拒否したインタビューをしていたことも知っていたし。
私の中で彼女は、すでに終わった人でした。

ですが、『なんて素敵にジャパネスク【人妻編】』を読んで、私小説とか昨今流行のファンタジー小説とかにこだわらなければ「ジャパネスク」の続編ぐらい書けたんじゃないかなぁと思ってしまった。
確かに「結婚したくない~」と叫んでいる瑠璃姫を書くことはもう無理だとは思う。
だが同時に結婚したあとも子育てしながらバリバリ活躍する瑠璃姫は書けたんじゃないだろうか。
確かに尚侍(ないしのかみ)は帝の愛人という一面を持っていたが、と同時に内閣官房長官的な役割も持ち、人妻でもその地位につきバリバリ活躍していた女性もいたのである。
だから高彬の妻をしながら宮中で活躍する瑠璃姫も今更ながらに見てみたいと思ってしまった。
鷹男からはそれなりに艶っぽい誘いを受けるのだけど、私は高彬一筋よ!と言って、承香殿の女御のお悩みを解決したりとか、政治問題でごちゃごちゃしている後宮に風穴を開けて欲しかったです。
まぁ、今更ですが。

ということはあれですね。
一部ファンで作って欲しいと盛り上がっている「なんて素敵にジャパネスク」の恋愛ゲームの制作はもう無理だということですね。
結構面白そうな案だったんですよ。
一応「ジャパネスク」は瑠璃姫と高彬が公式カップルというかすでに夫婦ですが、鷹男とか吉野の君とかはたまた守弥を瑠璃姫の相手へと推すファンもいるそうなのです。
で、そういうファンが高彬とくっつく以外の選択もあっても良いんじゃないかと主張して、制作を希望していたのが上記のゲームなのです。
私は瑠璃姫は鷹男をふって高彬とくっつくから瑠璃姫なんだと思うのですが、まぁ、そういうゲームがあっても面白いんじゃない? とは思っています。
後宮で起こる事件を鷹男や守弥、高彬の力を借りながら解決していってついでに恋愛もするみたいな。

平安時代の宮中は色々と決まり事があって、アドベンチャーゲームに持ってこいな空間なんです。
たしかKOEIが女性向け恋愛ゲームとして後宮を舞台にしていたと思うのだけど、いっそ後宮成り上がり恋愛ゲームがあってもいいかもね。
「めざせ国母!」 みたいな。
・・・・・・・・
いや、R18になるか。

え~と、作品感想ですね。
いや、ちょっと今回の瑠璃姫微妙にDQNなので……あまり書きたくないなと…モニョモニョ
ああ、いや、原作読んでいる時からここのシーンは嫌いだったんだよね。
なんかよく考えたら瑠璃姫の都合だけで動いている気がするから。
まぁ、でもこの後の展開でやっと瑠璃姫本領発揮となっていくから、次巻に期待です。


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