Siamo tutti un po' pazzi.

~我々は皆少しおかしい(イタリアの慣用句)~

普段色々考えていることの日記です。

「夕鶴」

2008年01月26日 | オペラ・バレエ
日本の代表的なオペラ「夕鶴」を観てきました。

オペラ「夕鶴」
作:木下順二 作曲:團伊玖磨
指揮:現田茂夫 演出:栗山民也

キャスト
つう:鮫島有美子 与ひょう:持木弘 運ず:牧野正人 惣ど:池田直樹
ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団
芦屋少年少女合唱団

オペラを観る時は予習というか、DVDを観たりCDを聞いたりしてその作品のストーリーと音楽を頭に叩き込んで観に行くようにしています。
これは、オペラはたいてい外国語で上演され、字幕スーパーが付くとはいえ字幕を見ないで楽しんだ方が絶対に面白いからです。

しかし今回、まったく予習をしないで観に行きました。
日本語で上演されるし、日本のオペラだし、予習しなくても大丈夫と思っていたからですが……

まったく問題ナッシング

でした。
まず、話の下敷きになっているのが「鶴の恩返し」というなじみ深いお話であったこと。
歌詞も日本の現代口語でセリフが聞き取りやすかったこと。
そして、音楽が非常に分かりやすいメロディで楽しみやすかったこと。
以上三点により、予習なんかしなくても普通にオペラを楽しめました。
と言いますか、

号泣できました。 

もう、子供が歌う「かごめかごめ」とか

たまりません

最後、つうが去っていくシーン。
何もない舞台に突然、一面銀世界の光景がまぶたに浮かんで、
その中を一羽飛んでいく鶴の姿を想像して、
そして、何とも言えない間が…間が……

たばりばせん

「蝶々夫人」も美しいオペラですが、「夕鶴」はそれとはまったく別の美しさがあるのですよ。
切ないような、哀しいような、身を切られるぐらい寂しいような…………
そんな美しさです。

音楽はちょっと西洋の音楽をもじったようなところがあるのですが、逆にそれが理解しやすさを引き出していたと思います。
ですが、まったく西洋風と言うこともなく「かごめかごめ」やつうの機織りの音楽とか日本風の音楽も入っていて、本当に楽しめるオペラでした。
これは是非とも子供向けオペラとしてどんどん上演してほしいです。


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