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普段色々考えていることの日記です。

「ONE PIECE」の伏線について2

2008年06月15日 | 雑記
ONE PIECE (巻50) (ジャンプ・コミックス)
尾田 栄一郎
集英社

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前回「○人目の謎」について自分なりの意見を述べたのですが、そこで「ビビとエースはなぜ○人目に数えられないか?」「ロビンとチョッパーが○人目となるときはいつか?」を述べなかったので、ちょっと捕捉です。
でも、何か考証しているわけではなく、ただの私の仮説にしかすぎないレベルなので、某考察掲示板に書き込むと「おまえの妄想はいいから考察しろよ!」と怒られてしまう程度のものです。
「○人目の謎」については「ONE PIECE伏線考察研究会」に詳しく考察されています。
ただしこの話題をするときは膨大な量の過去ログを読まないと、こっぴどく怒られます。

さて、ルフィの仲間で「○人目」とサブタイトルが付くのは
1.ゾロ、2.ナミ、3.ウソップ、4.サンジ、5.チョッパー、6.ロビン、7.フランキー、8.ブルック

と主張した私ですが、「なぜビビとエースは○人目とならないか?」を言っていなかったので私なりの意見を述べます。
と、その前に尾田栄一郎氏は「○人目」を何の数として数えているのだろうか?
この件について先に整理しておきたいと思います。
ここの話を整理しないから某掲示板はいつもこの話題で荒れるのだと思います。

普通みなが考えているのが「仲間」の数。
実際ルフィはこれら○人目の人間に「仲間になれ」と勧誘しているか、仲間になることを了承しています。
しかしこの設定だと「ビビは仲間じゃないのか?」という疑問が出て来るのです。
これには誰もが「No!」と答えます。
なぜなら、ビビと仲間の印を見せ合ったシーンはワンピース紙上1,2を争う名シーンで、誰もが涙なくしては語られないシーンだからです。
ここで「ビビは仲間じゃない」と言ってしまうと、「このシーンは一体何?」となっちゃうのですよ。
さらに尾田栄一郎氏は扉絵で一連の連作シリーズ絵が終了すると必ずメインキャラクター+動物の絵を描いています。そしてここに麦わら海賊団のクルーとともにビビとカルーが必ず描かれているのです。
これから見てもビビはいまだルフィたちの仲間であり続けていることが証明されています。

次に考えるのがルフィの船の「乗船メンバー」の数。
今乗船しているしていないは関係なく、ルフィの船(とそれに準ずるもの)に一度は迎えられた者ということです。
これはナミやウソップとロビンが一度はルフィの船を下船していながら再度迎えられたことや、エースが「登場」と付いていることなどから考えられます。
しかしこの設定だと「空島編のコニスはどないなるねん?」とか「W7編の職人たちは?」とか「今連載中のケイミーとパッパグ、そしてはっちゃんは仲間になるの?」という疑問が出て来るのです。
コニスははっきりと乗船メンバーに数えられていたことはなかったが、ウォーターセブンの職人たちは「麦わら海賊団の一味だ」と公言したことがあります。また、ケイミーとパッパグ、はっちゃんは現在の連載でまるで仲間の一人であるかのように扱われています。
彼らはなぜ「○人目」と付かないのか?
そしてエースとビビは?
と、乗船メンバーの数と考えるとこれらの疑問が永遠にループし続けるのです。
(おかげで掲示板が荒れる荒れる)

で、最後。
おそらくこれが一番の主流だと思い、私もこれで良いと思うのが「麦わら海賊団のクルー」の数。
つまり、「仲間であること」、「乗船メンバーであること」は『○人目』と付く必要条件だけど十分条件ではなく、「麦わら海賊団に正式に迎えられるクルーの数」にのみ『○人目』と付くのである。
ここでクルーは仲間やメンバーとどう違うのかというと、国語的には
仲間:一緒に何かをする人
メンバー:団体の構成員
クルー:乗組員。業務・職務として乗り物に乗る人

「ONE PIECE」的にはこれに
仲間:同じ志を持つ人。何らかの絆で結ばれている人。
メンバー:ルフィに(一時的にも)一員として受け入れられた人。
クルー:麦わら海賊団の中で何らかの役目を担わされている(戦闘員も立派な職務)人。

が付随するようです。

こうして見ると、戦闘員(&最近では副船長的な立場)のゾロ、航海士のナミ、狙撃手&武器開発のウソップ、コックのサンジ、船大工のフランキー、音楽家(海賊に音楽は必要と著者もルフィも主張)のブルックと、「○人目」と付いた人は何らかの職務を麦わら海賊団の中で受け持っています。
そして医者のチョッパーはもとより考古学者のロビンも麦わら海賊団で職務を担っていることは一目瞭然です。(ロビンは古い文章の解読によって沈没船などの情報をルフィたちにもたらしている)
ですがやはりここでもビビとエースの存在、チョッパーとロビンに「○人目」が付かない疑問がネックとなり、掲示板で紛糾する原因となっているのです。
結局、「じゃあ、クルーとなる条件は何か?」という最初の命題に行き当たってしまうからです。

以下条件と考えられたものを整理すると、
1.その人物の登場時に「○○登場」というサブタイトルが付く
→初期にはこの法則が成り立ったが、現在決してその限りではない。しかしクルーになる者は必ず名前がサブタイトルに出る。
2.過去編が語られる。
→これも決してその限りとはなっていないが、かなり高い確実でクルーとなる。
3.何らかの「夢」を持っている。
→残念ながらこれも十分条件であるが必要条件ではない。ただし、もう一つの条件と合わせると必要十分条件になると考えられる。後述。
4.ルフィの勧誘がある
→必要条件ではあるが十分条件ではない。現に勧誘したが断られた者も多数存在する。
5.ルフィの船に乗る意志があり、また乗っている
→下船したり別行動したりするけど最終的にその意志がある者も含まれるため、かなり判定が難しい(一番紛糾する元)
6.ルフィと共にでなければ叶えられない「夢」がある
→これがもっとも大事な条件であるようだ。以下詳しく述べる。

 つまり2,3,4,5を満たすビビ、1,3,4を満たすエースがなぜクルーと考えられないか、1~5を十分に満たすのにいまだ「○人目」となぜチョッパーとロビンに付かないかはこの6の条件に大きな理由があるのだと思う。
 まずビビから考えると、ビビはルフィの仲間であるが、彼女の夢は「アラバスタ復興」。
 途中まではルフィの船に乗船することで叶えられた夢だったが、クロコダイルが打ち倒されバッロクワークスの陰謀が明るみに出たことで、彼女の夢はルフィの船から下船しなければ叶えられない夢となった。
 結局「仲間」ではあるが「クルー」とは数えられないと考えられる。
 次にエース。いずれ過去が明らかにされるとしても、彼の夢は「白ひげを海賊王にすること」。
 自身が海賊王となる夢を持つルフィとは相反する夢である。彼には「登場」と付いたので色々議論されているが、この「白ひげを海賊王にする」という夢が変更されない限り彼が「麦わら海賊団のクルー」となることはない。
 あと、私見だが「次は(海賊の)高見で」と約束している人間がルフィの部下となることも疑問。
 ということで、エースはメインキャラクターと同じだけ重要な人間だがルフィのクルーとは数えられない(とりあえず今のところ)と考えられる。
 で、チョッパーとロビン。前回も書いたが、夢はあるがどうしてもルフィと行動を共にしなければならない夢ではない。だからまだ正式なクルーとは数えられていないが、何らかの職務を担わされてはいるのでいずれ正式なクルーとして数えられることは分かる。
 ただし、それがいつなのかが問題。

ところでチョッパーとロビンになぜ「○人目」が付かないのかというと、これはもう私の仮説にしかすぎないのですが。
ロビンはおそらくその「夢」に「リオポーネグラフ」とか「空白の100年」とかが深く関わってきているので連載の展開上その夢をまだ詳しく公開するわけにはいかないのだと思います。
現在連載で少し世界政府の秘密に触れ始めているので、彼女の夢の全貌が明らかになるのは間近かと思うのですが、私の予想では彼女が「○人目」となるのはクルーの中で一番最後なのではないでしょうか。
それは海賊王ロジャーの言葉により、リオポーネグラフは『ワンピース』の秘密に深く関わっていることが推測されるからです。
「ワンピースとは何か?」はこの物語の根幹を成す秘密なので、これが明らかになるのは物語の終盤だろうと予測されます。
つまり、ロビンに「○人目」と付いたとき、それは物語が終末へと向かい始めた証拠なのだと思います。

さて、チョッパーの夢についてですが、おそらくドクター・メガバンクがキーではないかと思います。
スリラーパーク編で医学についてのチョッパーなりのスタンスが公表されました。
「心を伴わない医学は医学ではない」というチョッパーの意見は、バーソロミュー・くまのような生物兵器を作るドクター・メガバンクにいずれ突き当たることになるのではないかと思います。影を入れたゾンビに「心」がないなら、生物兵器であるくまに「心」はあるのか。
また、悪魔の実を食べることで生物となる物(動物系悪魔の実「ゾウゾウの実」を食べたスパンダムの剣ファンクフリード、動物系悪魔の実「イヌイヌの実 モデル“ダックスフント”」の能力を持つ銃犬「ラッスー」)は、ヒトヒトの実を食べることにより「ヒトの心」を持つことになった人間トナカイ・チョッパーとかぶる物があります。
このあたり「心」とは何かという命題と桜を見て病が治ったというヒルルクの言葉、万能薬を求めるチョッパーの夢、ドラムで見せた大きな桜などがキーワードとなってチョッパーの「○人目」に壮大なストーリーが隠されている気がします。

以上が、私が「○人目の謎」で考える仮説です。

1 コメント

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確かに~! (三好真紀)
2010-06-17 19:50:05
確かにそうですね。ロビンの謎、はやく知りたいです。けど、一番『歴史の本文(リオポーネグリフ)』に近く、『ワンピースに近いキャラクター』というのは、ロビンファンとしては、うれしいことですね。
と、なると、『ワンピース』のアニメなどが、終末へと向かい始めたら、ロビンの声優である、山口由里子さん、大変ですね(笑)。
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