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acco ZONE

コトバにしなきゃ伝わらないこともある
コトバにしなくても伝わることもある
accosのつらつら日記

【本】フィッシュストーリー 伊坂幸太郎

2010年05月05日 | 
フィッシュストーリーフィッシュストーリー
読了日:05月05日 著者:伊坂 幸太郎

読書メーター

短編集なんだけど

一つの短編の主人公である本業=泥棒/副業=探偵という男が
次の話では脇役として登場する

というようにそれぞれの話がリンクしてる

同じ本の中に限らず
以前出版された作品に登場した人物や言葉が
ふと別の作品に登場したりする

そういう巧妙で計算された書き方が伊坂幸太郎作品の魅力だと思う


この本で私が特に好きなのは
最後の『ポテチ』という作品



想像してみて

あなたは友達に
「コンソメ味のポテチ買ってきて」
と頼みます

友達はポテチを二つ買ってきました

一つはあなたに
もう一つは自分に

あなたは袋をあけてポテチを口に放り込みます

「あっ、塩味」

友達が持っている方がコンソメ


あなたはこんなときどう思う?


「やっぱりコンソメがいいわ」

「食べてみたら塩味もおいしいじゃん」

「どっちでもいいや」



何気ないことなんだけど
主人公(この逸話ではポテチを買ってきた方)にとっては
すごく大切な想いにつながります



世の中のことはつながってるようでつながってない
つながってないようでつながってる

そういうもんなのね
きっと

【本】万寿子さんの庭 黒野伸一

2010年05月05日 | 
万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)
読了日:05月05日 著者:黒野 伸一

読書メーター


就職を機に引っ越してきた20歳の京子と
隣の家に住む70歳の万寿子さんの友情の話

人付き合いがそれほど得意ではない京子と
夫に先立たれて娘とも疎遠で孤独な万寿子さん

万寿子さんは当初
京子をムカつかせるようなことを言ったり
小学生がやるような嫌がらせをしたりしてたんだけど
お互いに悪態をつきながらもだんだん仲良くなっていきます


万寿子さんがほしがっていた花柄のワンピースを一緒に買いに行ったり
温泉旅行に行ったり
一緒に万寿子さんの庭の手入れをしたり


そうやって一緒に過ごすうちに
万寿子さんの調子がどんどん悪くなっていくんです
周りの人からは専門の人に任せたほうがいいと言われても
京子は「大丈夫だから」と友人として面倒を見ると決心します

でも。。。



すごくさっぱりした作品で
さっと読み終えることができました


これまで出逢ってきた人たちのことを思い出しました

今でも友人関係が続いている人たち
連絡が途絶えてしまった人たち


あと
興味がありつつも
お近づきになれなかった人たち

結構おもしろい人いたなぁと思います



これまで出逢った大切な人たちと
これから出逢う大切な人たちを
大切にできる人になりたいです




まだまだだなぁ

いやぁ
まだまだだなぁ

【本】にょっ記 穂村弘

2010年05月05日 | 
にょっ記 (文春文庫)にょっ記 (文春文庫)
読了日:05月05日 著者:穂村 弘
読書メーター

筆者の勝手な妄想とかおもしろい会話とかが
日記風にゆる~い感じで綴ってあります

端々に登場する“天使”がいい味出してます

この人物が実在するのか
筆者の妄想が作り出したのかはわかりませんが
筆者の大のお気に入りということだけはわかります


くすっと笑える作品でした