人も本も名前を覚えるのが苦手です。
読み始めて「あぁ、前に読んだわ」
なんてことが良くあります。
ばんば憑きもそうです。
でもいいの!
繰り返し読むと自分のものになるから。
ときどき、頭の中に一つのシーンが甦り、
「あら?この記憶はいつのこと…。」
それを思い出すことで脳トレになるのですから。
さて、この短編集の最後は「野鎚(のづち)の墓」
子供殺しの道具にされた木槌は化け物仲間と静かに暮らしていたのですが、
無惨に捨てられた子供の亡骸を目にして辛い過去を思い出し、
思い出した辛さゆえ人を襲うになり、とうとう退治されるお話。
時節がちょうどお盆の設定なので、
またまたしんみりしてしまいました。