『ポーラの涙』
監督=ミシェル・ドビル
主演=エバ・スワン、フィリップ・アブロン
ブルーノ・クレメール、他
音楽=ニナ・コンパーズ
編曲=クリスチャン・ゴベール
どちらかと云えば童顔だが、女のコにはモテそうなタイプのジェローム・トーマ(アブロン)は、パリの新聞社のスポーツ記者として敏腕ぶりを見せていた。ピアリッツで行われた試合の取材に来たこの日も、試合場で熱っぽい視線を交わした女のコと ホテルへシケ込み、夜は夜で記者仲間と悲しみのカフェへ行っ
て羽根を伸ばしていた。十二時近くなって街を出ようとした時、白いコートを着て緑色の瞳をもったすごい美人がはいって来た。美しかったためばかりではない。豪勢な身なりにもかかわらず、裸足だったからだ。娘はタクシーを頼んだが都合がつかず、迷って出たジェロームのホテルに泊めてくれと云った。部屋へ行くとエレベーターの中で意識が朦朧として来たらしい。倒れかかった彼女を抱き抱え、ベッドに寝かせたジェロームは、彼女の足首に、銀色のクサリが巻かれているのに気づいた。しやれたプレートがついていてポーラと書かれてあった。翌朝、ポーラ(スワン)を連れてパリのアパートへ帰り、何もきかずに出社したジェロームは、社会面にポーラの写真が大きく出ているのを見て驚いた。その下にはユーゴ・ミケリの令嬢、依然として行方不明と書かれてあった。急いで帰宅したがポーラはいず、代わりに待ち構えていた二人の男に強引に車に押し込まれた。
て羽根を伸ばしていた。十二時近くなって街を出ようとした時、白いコートを着て緑色の瞳をもったすごい美人がはいって来た。美しかったためばかりではない。豪勢な身なりにもかかわらず、裸足だったからだ。娘はタクシーを頼んだが都合がつかず、迷って出たジェロームのホテルに泊めてくれと云った。部屋へ行くとエレベーターの中で意識が朦朧として来たらしい。倒れかかった彼女を抱き抱え、ベッドに寝かせたジェロームは、彼女の足首に、銀色のクサリが巻かれているのに気づいた。しやれたプレートがついていてポーラと書かれてあった。翌朝、ポーラ(スワン)を連れてパリのアパートへ帰り、何もきかずに出社したジェロームは、社会面にポーラの写真が大きく出ているのを見て驚いた。その下にはユーゴ・ミケリの令嬢、依然として行方不明と書かれてあった。急いで帰宅したがポーラはいず、代わりに待ち構えていた二人の男に強引に車に押し込まれた。
常に話題作を提供するフランスの女流プロデューサー、マグ・ボダールが、前作『めざめ』のミシェル・ドビル監督と再びコンビを組んで制作したファンタジー・ミステリー。
音楽は脚本のニナ・コンパーズが担当し、彼女自身も歌っている。編曲にはフランシス・レイの名アレンジャーのクリスチャン・ゴベールが担当している。
本国のみ発売のサントラ盤の他に、数々のカバーが出ているが、ここで紹介するテイチクのユニオンレーベルから出ているスクリーン・ランド・オーケストラの演奏は、見事にオリジナルに忠実である。
この邦人演奏による楽団は、フランシス・レイの『栄光への賭け』でもサントラそっくりに演奏されており、NHK - FM で放送されていた関光夫さんの映画音楽番組にもよく取り上げられていた。
ここでは本来ならばテーマ曲の聴き比べといきたいとこですが、テーマ曲のサントラはYouTubeにあらず。ということで、ニナ・コンパーズの歌と、スクリーン・ランド・オーケストラの演奏を聴き比べてみましょう。
https://youtu.be/N9QRB3me6ug(ニナ・コンパーズ)