春さんのレアトラ、ニセトラ、レアイージーリスニング三昧

レアなサントラやニセトラ、そしてイージーリスニングをご紹介するブログです✨

『扉の影に誰かいる』QUELQU' UN DERRIERE LA PORTE (1970 フランス)

2019-07-02 20:33:19 | 日記
監督=ニコラ・ジェスシール
音楽=ジョルジュ・ガルヴァランツ

出演=チャールズ・ブロンソン、アンソニー・パーキンス
黒い瞳をひかれた丸坊主の男がクローズアップされ、メスを持っている。鋭いメスの先端が頭の皮に入るかと思うシーンで、このサスペンスは始まる。ここからどんなストーリーが展開していくのだろう。大いに興味をそそる。土曜の夜から月曜の朝まで、完全犯罪は果してどんな手口で実行に移されるのか、そしてその結果は・・・・・。

監督は『盗みのテクニック』や『ブロンドの罠』のニコラ・ジェスシール、音楽はジョルジュ・ガルヴァランツが担当し、ドヴォルザークの『新世界から』の第二楽章、ラルゴの主題部分。「家路」というタイトルで知られている。

このレコードの演奏はレイモン・ルフェーブル・グランド・オーケストラ。ニーノ・ロータの『ロミオとジュリエット』とのカップリング。ギターのイントロで牧歌的に演奏されている。ジャケットだけを見ると、いかにもサントラと見間違えそうだ。

ジョルジュ・ガルヴァランツはギリシャ生まれのアルメニア人で、両親と共にフランスに亡命。彼は同じアルメニア人で亡命の親を持つシャルル・アズナヴールの姉、アイーダと結婚し、アズナヴールの推薦で映画界に入り、『甘い暴力』や『アイドルを探せ』などの数々のヒットを残した。その他の作品としては、『パリジェンヌ』『黒い情事』『マルコポーロ大冒険』『トリプル・クロス』『未青年』『ラムール』『哀愁のパリ』『雨のエトランゼ』がある。また、アズナヴールが作詞、ガルヴァランツが作曲したシャンソンもたくさんあり、中でも「大根役者」や「月の光」「昔かたぎの恋」は傑作で、映画主題歌には「想い出の瞳」や「八月のパリ」など美しく曲がある。
レイモン・ルフェーブル・グランド・オーケストラ「家路」
レイモン・ルフェーブル・グランド・オーケストラ「ロミオとジュリエット」
ジョルジュ・ガルヴァランツ『扉の影に誰かいる』オリジナル・サウンドトラック

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4 コメント

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Unknown (ボルナ)
2019-07-03 02:27:04
「既存音源を引っ張ってきて(どちらも「扉の影に誰かいる」の日本公開より先に発売されてます)サントラを作った」というのは他にも複数あるので、これもそうした1つなのでしょうね。
どうして「ロミオとジュリエット」と組み合わされているのかは不明ですが、ホントラの続きを聞いてみると「ロミオとジュリエット」に似てなくもないので、案外そのせいだったりして(笑)
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Unknown (862831)
2019-07-03 05:42:07
ボルナさま。この後の『白い家の少女』にどこか通じる特徴的な演奏を期待して、サントラと間違えてこのルフェーブルのレコードを買ってきて、ジャケットもよく見ずに針を置いて、オーソドックスなルフェーブルの演奏が流されて、「しまったあ!」と思ったマニアも多かったでしょうね。しかし、このカルトなサスペンスと『ロミオとジュリエット』のカップリングは、私もどうもちぐはぐな感じがしますが、ルフェーブルだからできたのかも知れませんね。
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Unknown (こめへん)
2019-07-04 06:39:10
このサントラ(テーマ曲)は初めて聴きましたが、ドヴォルザークの家路だったんですね。そして後半は、チェロ協奏曲の冒頭の主題が使われてますね。どうしてこういうことになってるのか、意図が知りたいです。本編未見なのでわかりませんが、登場人物がドヴォルザーク好きという設定とか??
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Unknown (862831)
2019-07-05 11:13:09
こめへんさま。特に映画ではドヴォルザークがテーマになってはいないみたいですよ。何故ガルヴァランツはドヴォルザークをテーマに使ったか、私もわからないのですが。当然のことながら、『ノーマ・レイ』の「流れゆくまま」のようにサントラもどきとして作られてはいないので、キングが売れるようにジャケットをこのようにしたのでしょうね。そこが『ノーマ・レイ』との大きな違いでしょうか。それにしても、ガルヴァランツのドヴォルザークは、なかなか凝ったアレンジで私は気に入りました。
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