監督=セルジオ・ゴビ
音楽=ロミュアル
出演=マリー・フランス・ボワイエ
ピエール・バネック
ある中年の文芸評論家がパリの出版社からの帰り、偶然知り合った金髪の美女を家に誘う。女はどこか怯えていたが、評論家の暖かい態度にほだされて自分の過去を語った。パリでファッション・モデルをしていた彼女は仕事でカメラマンと知り合って結婚するが、やがて亭主がヤクザで賭博に耽り、金のために彼女を売ろうとしたので、家を飛び出して来たのだという。評論家はいつしか羽織ってたタオルを脱いだ女と激しく抱き合う。
しかし、女には不審な点があり、評論家が追求すると、彼女が怯えている理由がやっとわかった。彼女の夫は実は仲間に殺され、彼らはそれを目撃した彼女の命を狙っているというのだ。ところが、評論家が町に出たある日、死んだ夫の仲間があらわれ、家探しをはじめたので、女は生きた心地がしない。そして評論家が帰宅すると、事情を話し、自分と逃げてくれと懇願する。評論家は同意し、旅に出ることを思いつき、車を借りるため町に出かけるが、帰りに買った新聞を読んで驚くべき事実を知る。そんなことを知らない。女は嬉々として評論家の帰りを迎えるのだが、最後にアッと驚くような秘密が暴露される仕組。
この作品で音楽を担当しているのは、女性シャンソン歌手のロミュアルで、編曲はジャック・ダンジャン。ここで紹介するカバー盤はロスリンというハープ奏者の演奏。実はサントラと間違えて買ったのがこのレコードですが、ゆるやかな演奏と激しい演奏が交互に繰り返す、なかなかユニークな演奏。残念ながらYouTubeにはなかったですな。B面の「緑色のオウム」は、何とも底抜けに明るい曲。ピアノに似た電気ハープの早い演奏。音を紹介できたら、どれだけよかったか。
https://youtu.be/hyZ1QVtK4ok#t=5
これまで動画が再生できないことが複数回あったようですので、概要を言いますと、「メロディを弾く」と「速いアルペッジョ」の交替という、ユニークと言えばなるほどという感じの仕上がりになってます。
「緑色のオウム」はマントヴァーニ等で聞いたことがありますが、確かに明るい曲でしたね。これのピアノに似た早い演奏と言いますと、エセル・スミスっぽい感じを連想しますが、それだと確かに楽しそうです。その分、実際の音で聞けないのが何とも残念です。