監督=マイケル・リッチイ
音楽=ジェリー・フィールディング
出演=ウォルター・マッソー
テイタム・オニール、他
これはもう、本当にどうしようもなくダメな野球チーム"ベアーズ"の話である。ピッチャー投げればワン・バウンドして、やっとキャッチャーのミットへ。肥満児キャッチャー、間断なくチョコレートを食べ、ボールはチョコレートでベタベタ。内野手は常ににトンネル、外野手は球が来ると恐いという。こんなひどいチームの監督をおおせ使ったのがウォルター・マッソー。元プロ野球"二軍"の投手だったそうだが、いまは往年の活気はみるかげもなく、ビールとバーボン連続あわせ飲みのアル中寸前男。こんな男がやる気を出し、チームを補強して猛訓練。最強チームと白熱の戦いをみせるまで引っ張っていく。
音楽はジェリー・フィールディングで、ビゼーの「カルメン」から効果的に使っている。
現在はサントラCDが出ているが出ている当時はサントラがなく、このポール・パレー指揮デトロイト交響楽団のレコードをサントラのの代用盤として聞いていた。
ポール ・パレー指揮デトロイト交楽団の「闘牛士」
『がんばれ!ベアーズ』オリジナル・サウンドトラック
「闘牛士」ジェリー・フィールディング指揮パラマウント・スタジオ・オーケストラ
演奏だけとってみると、ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団というのはなかなか豪気なチョイスですが、当時、このコンビによるレコードは同じフィリップス(マーキュリー・レーベル)から出ているので、版権等からするとむしろ合理的な選択だったのかもですね。アンタル・ドラティ指揮ミネアポリス交響楽団もマーキュリーでしたし。
パレーの作曲は「ジャンヌ・ダルク没500年を記念して」も悪くないのですが、個人的には室内楽が実に瑞々しく、これなら評価が高まってくるのも尤もだと思われます。