監督=ジャン=ガブリエル・アルビコッコ
音楽=ジャン=ピエール・ブールテール
出演=ブリジッド・フォッセイ、ジャン・ブレーズ、アラン・リポール、アラン・ヌーリ、ジュリエット・ビラール
おとぎ話のような幻想の世界に魅せられてしまった主人公オーギュスタン・モーヌ(ジャン・ブレーズ)の苦悩にみちたその後の悲しい物語。人里はなれた森の中にたたずむ、お城のような邸宅で知った美しい娘イボンヌ(ブリジッド・フォッセイ)との淡い恋。いとこのフランソワ(アラン・リポール)がみつめる恋人同志のあまりにもはかない、あまりにも悲劇的な結末。イボンヌには許婚者に裏切られ、失意の日々を送るフランツ(アラン・ヌーリ)という弟がいる。旅芸人の一座に身をやつすフランツを村で見つけたモーヌは、共に愛する人の消息をたずねあい、永遠の友情を誓いあう。イボンヌがパリにいる、風のたよりに教えられた住所の建物の前にたたずむモーヌ。同じようにフランツを裏切った後悔の念にかられる、かつてのフィアンセのパランティーヌ(ジュリエット・ビラール)。イボンヌは結婚してしまった、バランティーヌの告げる事実に自分を偽って彼女と結婚してしまうモーヌ。しかし運命は皮肉、愛する恋人同志をけっして結びつけようとはしない。イボンヌはモーヌとの再会を待ち、フランツはパランティーヌを探し続けていた・・・・・。
音楽はロジェ・バディム監督の『獲物の分け前』のジャン=ピエール・ブールテール。編曲と指揮はベテランのジャン=クロード・プティ。
ここに紹介するのは、ニセトラではなくカバーで、ブールテールの旋律にルイ・アマデが詞をつけてリシャール・アントニーが歌う格調高いシャンソン。これは、サントラとは違った味わいのある一枚。
『さすらいの青春』リシャール・アントニー
『さすらいの青春』リシャール・アントニー
『さすらいの青春』オリジナル・サウンドトラック
そういえば、原作小説のタイトルは映画の原題と同じで、訳書のタイトルも大抵は「グラン・モーヌ」ですが、1冊だけ映画に引っ張られて『さすらいの青春』という書名で出てるのもあったりします(てか、手元にあります)ちなみに訳文の出来はといえば、1、2を争うほど良かったです。