森まゆみ「京都不案内」を読んだ。森まゆみ氏は2004年に発売された「明治・大正を食べ歩く」の著者で、私は食べ歩きが好きなため、むかし本屋でこの本を見つけて買ったのだった。この本は東京の各所にある老舗料理屋を彼女が食べ歩き、写真付きで解説したグルメ本。その後彼女が谷根千の命名者になったりして地域おこし活動もしているのは知っていたが、京都の本があるのを知って、京都に興味があるので買ってみた。
私は仕事で京都には何回も行っており、また、個人の観光旅行でも何回か行ったことがある。一般の人に比べればかなりの回数訪問しているが、仕事中心だったので、仕事が終われば直ぐに帰りたい気持ちが強かった、だから回数は行っている割には街のことはそれほど詳しくない。夜の繁華街を少し知っている程度だ。
年を取るに従って、歴史を勉強し、また、建造物、食文化、美術、演芸などの芸術・伝統分野で世界に誇るべき日本の都市をもっと知りたいと思うようになり、定年後は年に1回の京都旅行を目標にしている。そういう状況で森まゆみ氏の京都本が出たので買って読んでみたくなった。
この本を読んだ感想を述べよう
- 森氏の人生も大変だったんだなー、と認識を新たにした。それは、彼女は子供が3人いるが離婚して女手一人で3人育てた、ここ数年で深刻な病気になり療養生活をしたなどだ。
- 彼女が今まで仕事を一生懸命やってきた結果、また彼女の性格もあろうが、実にいろんな人たちと交流があり、いろんな知己があるのは素晴らしいことだ。たいしたものだ。一生懸命仕事をやる人には自然に人が集まるようになっているのだろう。
- 私は一般の観光客よりは京都に詳しいと思うが、この本にはまだ私が知らないいろんな店や建築物、映画館などが多く書かれている、今後の京都旅行の際の参考になった、先日見た映画「シーモアさんと、大人のための人生入門」(こちらを参照)はこの本の中で触れられていたので見たものだ。
- 京都観光はバスをうまく乗りこなすのがポイントだ、しかし昔はそれが難しかった、目的地に行くのにどのバスに乗ったら良いのか複雑すぎてマスターできないのだ、森氏は触れていないが、実はGoogleマップができたおかげで、目的地さえ入力すればどのバスに乗れば良いのか示してくれるので大変便利になった、画期的なことだ。
- そして、バスに関してこれは知らなかったが、彼女によれば、バス一日券700円を買えば、バスに4回以上乗れば元が取れる(バス代金は一回230円)、これは次回から是非利用したい。
京都好きには読んで損は無い本だと思う。私と同年代の彼女、今後も元気で活躍してほしい。
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