往来にて
幌馬車にて帰宅の途につき
信号待ちしていると
突然大きなくらくしょんが長々と鳴り響いた
後進「先生・・ 後の軽貨物馬車にあっぷかまされておりますが・・・」
先達・表「構うでない・・捨てておけ」
先達・裏(どんだけいい度胸してんだ・・次は二本足では帰さん・・・)
「先生・・ まんじりとも動きませぬが・・・」
「仕方ないのお・・」
窓から腕を出して 抜いて行くよう手振りで伝え
道を譲るべく 暫く待つ・・
「先生・・ どうして抜いて行かぬのでしょう・・?」
「さてな・・」
(知るかぼけぇぇ・・まずい・・鶏冠に火が点きそうじゃ・・・)
仕方が無いので馬車を走らせる
「先生・・さっきからずっとつけられているようですが・・・」
「たまたま同じ方向なんじゃろ・・ 捨てておけ・・・」
(このボケがああぁぁぁ 次の角を曲がってもついてきやがったら
確実に三途の河の味見さしたる・・・)
続く・・