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鯔ぼら 鰹かつお

2016-10-21 23:35:00 | わたしの魚(ウォ)キペディア 第1回~第

わたしの魚(ウォ)キペディア 第46回 ぼら



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ボラの身は美味しくないと決めつけて日々を過ごしていました。



ボラの切り身を初めて食べた日、主人が言っていたことを思い出しました。



「スズキもそうだけど、湾に入ったものは身に臭いが付いちゃってダメなんだよ。沖で獲れたのはボラでもスズキでも美味いよ」



食べさせてもらったのは寒ボラと言われるもので、太平洋側からの仕入れだったと思います。一切れ、わさび醤油でいただきました。



すっきりとした白身に鮮やかな血合いの赤が映えるボラのお造りは、何のクセもなく本当に美味しかったです。


わたしの魚(ウォ)キペディア 第39回 かつお

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カツオのお刺身をニンニク醤油で食べるのが好きな小学生でした。
“さしみ醤油”なんてものを見たことがない時代、小皿にふつうの醤油をタララー‥そこにすりおろしたニンニクを大量に、そして分厚く切られたカツオを小皿の中でまみれにまみれさせて熱いご飯にのっけてガバッと食べる。私は熱さとうまさとニンニクの刺激で興奮し、汗ばんでいました。今思えばそれは初ガツオが出回る頃、ちょっと動くと暑いけれどもまだ扇風機を出すには早いというような季節だったからかもしれません。
「目に青葉じゃないぞ。目には青葉、山ほととぎす、初鰹。目に“は”、だぞ」
食卓にカツオが出るとこの句の話題になりました。間違って覚えてはいけないと親にしっかりと正されました。
時は経ち。
寿司屋を始めて間もなくの頃、カツオを仕入れてきた主人は言いました。
「目に青葉じゃないよ。目には青葉、山ほととぎす、初鰹。目に“は”、だよ」。
そんなに私は間違って覚えそうに見えるのでしょうか。
ラーメン『青葉』に行っても主人は「目には、青葉だから」と言います。
おかげですっかり初夏のイメージだった初鰹ですが、店を始めてからどうも様子が違うことに気が付きました。
一月下旬~二月初旬の、節分前後に入ってくるカツオはもう初鰹と呼び、青葉の時期よりすごく早いのです。



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