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三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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人形系1

2006-07-16 03:55:26 | モンスター映画
 ■人間人形デッドドヲル■ これ……アートですね? ですよね? いやあ調子狂わされました、のっけから。どうせアルバトロスだって高をくくってたら、即芸術でしょうよ、これ! 驚いたねえ。恋人殺して人形に作り替えて、それを別の男が盗んで、そのパターンが連鎖していって……なんてことがジャケに書いてあると、こりャもうどーしょーもないC級映画だなって思いますよ、ところがこういうこともあるんだなぁとつくづく。サイコ系かな、トラウマ系かな、ナンセンス系かな、はたまたゾンビ系かなといろいろ悩みまくったあげく、ええいこの質の高さに敬意を表して人形系を新設だぃ。それにしても面白い映像だったなあ。女優の静止ポーズと人形とを適当に混ぜて映してゆく手法が素晴らしい(これはどっちかな?とかいつも考えさせられちゃったりして)のに加えて、ときどき動いて喋る人間に戻ったりするもんだから、妄想なのか幻覚なのか霊魂なのか正確には何が起きてるんだか適度にわかんなくなってきて、だけど設定というか流れで別にわかんなくてもかまわんように出来てるもんだからじーっと映像を見つめてればOKっていう、そのノリがなんとも心地よかったすね。そう、何度も言うけど映像ね。視覚性の比重が異様に高い、真の映画らしい映画でしたね。スタイリッシュというか、高速再生が入ったりアニメが挟まれたり、おばちゃんの怒りから落下シーン至るあたりなんてシュワンクマイエルっぽいイッちゃってぶり。あ、その前におじちゃんが人形拾うとこに至る窓から落下シーンね、あすこも華麗だったなあ。最初の男のシーンにときどきフラッシュバックする以外はどんどん関係者が入れ替わっていって後腐れないのも、ヒーローヒロイン路線やたら多いホラーに食傷してる身としちゃ有り難かったです。思いがけない傑作!
 ■ドールズ■ お、面白い! 観終わって考えてみると人形メルヘンホラーならこのパターンっきゃないって感じのきわめて普通な仕上がりにすぎないんだけど、最中はグイグイもってってくれたじゃないの。気に入った。そりゃま、いくらコメディ入ってるといってもチョイ無理ありすぎのパンクねーちゃんらの悪乗りはまあそれとして、人んちに雨宿りさせてもらってボコボコぶっ壊すなよ分別盛りのおとーさんおかーさんはもー、て感じではあるが、マ、あの人たちが殺されるとこのカタルシス実現のためにはああいうキャラ作りでいいのかも。例により想像癖のある子どもが主人公だが、あの女の子、メッチャ可愛いってわけではなくて、適度な可愛さで、あのくらいのそこそこの可愛さが結局いちばん可愛いんだよな、って改めて気づいたり。可愛かったよな。気のいいにーさんがあわや助かったのは一安心ですな。殺されてたらさすがに後味悪かったかも。ともあれ、適度な広さの屋敷でドタバタやる適度な閉鎖空間度が最高度の効果あげてました。兵隊さんの一斉射撃はほのぼの笑い専用。なごむ。ちょっとわかんなかったのは、ラスト、人形化したおとーちゃんを嬢ちゃん持ってったとばかり思ってたけど。屋敷の中に夫婦揃って残ってんのね。
 ■デモーニック・トイズ ドールズ2■ これも雰囲気だきゃいいんだけどね。オモチャ倉庫という中途半端な密室で、刑事に凶悪犯に警備員にピザ配達人に家出娘に。なんと素晴らしいセッティング。雰囲気だけじゃなくてテンポもよいのでした。人形どもの表情も良いのでした。ただなんというか、人形の種類がちぃと少ないのだなあ。ちゃんと動いてるのは4~5種類程度で。ロボットとか狼とか目一杯バラエティに富んじゃいるんですがね。人形をバンバン撃ち殺しまくってたの、ちゃんと動いてたらもっと気持ちよかっただろうな、やってみたくなっちゃったよ、あびないあびない。あとほら、子ども二人がトランプしてるのを審判みたいに見てる母親らしき女が女刑事と同一人物だっての、最後になってやっと気づいたよ。白人の顔ってやっぱ肝心なとこで見分けづらくていかん。で、悪魔だかなんだか、ああいうことやるためだけに待ち伏せしてたのか、意図がいまいちつかめないというか。近衛兵人形の正体もまあそういうことなのかって展開だけど、正確には理解できてないよなあ。どゆことだったの? ともあれ妊娠中の身でヒロイン刑事がアクションまみれってのは『ネクロノミカン』を当然ながら思い出したけど、さほど遜色見せなかったのはお手柄でしたわい。デカイ狼男はまったく余計だったな。間一髪用にところどころノロマになってるし。人形だけでやってほしかった。
 ■パペット・マスター 悪魔の人形伝説■ これって? 総集編ですか? それとも予告編の寄せ集め? 独立した一話かと思ったのに、なんか以前の作品の再利用ばっかで回顧だか自白だかどうやってまとめてるんだか一々フォローする気も失せたというか、過去作品のそれぞれも全然大したことないのばっかなんだナーってことだけわかったというか。個性だけは満点の人形らに切られたり撲たれたりする人間がそのつどじっと待ってなきゃなんない無理な映像ばっかで苦笑モノ。とくにヒルを吐く女人形ちゃん、もっとスムーズに吐き散らさなきゃまだるっこしくていかんでしょ。

ムシ系7

2006-07-08 21:58:39 | モンスター映画
 ■ディープポセイドン■ あのさ、こういう理想的閉鎖空間を作ったからには――事故った潜水艦に調査隊潜入ってそりゃ理想的ですよ――なるべくその、人間どうしで殺し合うパターンは控えてほしいんだな。なぜってモッタイナイでしょ。せっかく化け物サソリが何十匹もうろついてくれてるんだから、全員サソリに殺させてやってよ。毒針はけっこうブッ刺さってたけど、ハサミでの引き裂きパターンはちょっと足りなかったよ。人間どうしで撃ちあうも刺しあうも殴りあうも勝手だけど、死ぬのはみんなサソリのために残しといて。とくにありきたりな悪役を担ったあの男がただ火ぃつけられて退場ってのは納得できんぞい。とはいえまあ、結果的に全員死ぬわけでね、一応本気でしたわ、この映画。ラストはてっきりありきたりにほら、脱出したはいいがサソリが紛れ込んでたんでしたー、あたりでどうせ終わるんだろと思いきや、うはあ、あのPTSDおっさんがサソリ人間に変身するとはなぁ。あのおっさんのいくら何でもってほどの挙動不審続きがあれで辻褄合ったものなあ。ヒロイン(だよね、一応?)を間違いなく殺したかどうか終いまで見せてくんなかったのがちょっとあれだけど、マ、あんな誰一人助かるわきゃない状況で御都合主義的に一人でも生き残りゃがったら文句言おうと思ってたところ、ともかくも生存者なしと。安心しました。怪物の正体をオープニングからさらけ出してたあたりも好感持てました。てなわけで、CGがある程度マトモだったら結構いい線行ってたんだけどねぇ、この映画。あと、画像暗すぎるんですわ、この映画。なにやらグロいシーンやってるらしいのに全然見えんのです。惜しいというかズルいというか。きっと大したことやってないのを暗くして誤魔化して思わせぶり効果チャッカリいただこうってんだな。てわけで、いろいろ見どころあったにせよ、CGひどすぎ+画面暗すぎが致命的って最終評価に落ち着いちゃいますけど。
 ■魔の谷■ 大蜘蛛だったのかな、結局。あんま出てくれなかったよねえ。一行がスキーで移動してく映像ばかりが記憶に残ってるというか。ラストやっと全身像見えたかと思ったらなんかゆっくりだもんねえ。コソコソ隠れながらストーカーしてきては一人一人狙い続けてたとこからすると、知能を持った蜘蛛だったのかな? で大蜘蛛はどうやって退場したんだっけ、燃えたんだっけ? たしかえらく唐突に映画自体終わったようなおぼろげな記憶が。てわけでほとんど憶えてない程度の映画です、観たのはわりと最近なのに。なんかいまいち盛り上がりに欠けたなあ、てだけ憶えてて。昔(俺が生まれた翌年)の映画って、こんなモンで通用したんだな。って思っちゃいます、こんなんばかりだと。
 ■殺人蜂■ え、え、何の工夫もなしかよ。また学芸会を観ちゃったのは始めからわかってたから仕方ないとして、もうちょいストーリーに特徴あるかと思ってたのに。キャンプいって(いくらなんでもガールスカウトにゃ見えんぞい。も少し人数揃えるとか、制服着せてみるとかさ……)、ハチに襲われて、ハイ逃げ帰って参りました、そのあとをハチが追ってきて……って、それでオシマイかい! でいつもながら、友だちが死ぬの看取るときだけハチがまわりにいなくなって、看取り終わったらまたいっせいに襲ってくると、毎度毎度、はいはい。しかしここまで工夫がないとねえ。せめて刺されたら腫瘍が膨らむとかさ、ミイラ化するとかさ。友だち見捨ててテントに避難してるときの葛藤(?笑)あたりもっとしつこくやってくれるとかさ。姿は見えず羽音のみ、ってシチュエーションは結構コワイんだな、ッてことだけわかったのが収穫ってことで。

サイコパス系4

2006-06-21 03:34:50 | モンスター映画
 ■ゴシカ■ サイコパス系+未練・怨念系ってか。てっきりサイコミステリーかと思って観始めたら、血文字だの霊だの、あまりに本物っぽいのであれれれと思ってたら普通に超常現象の幽霊モノでした。ま、サイコ系も幽霊有りなら楽なもんだよな、観るほうもね、と却ってリラックスしてそこそこ楽しめやしたけど、つうか少女霊の動き、廊下の向こうをコマ撮り風に歩むのやヒロインが屈んだ瞬間後ろにドーンと居てとか、「むおっ」と正直のけぞらされて、あの演出ったらモロ高度なテク。あのへんだけでこの映画は観た甲斐があった。しかし肝心のストーリーがですねえ……、全体、霊の行動基準が行き当たりばったりなのは、子どもだからってすまされる問題じゃないっしょ。そもそもなんでヒロインの女医を操らにゃならんかったのよ、わざわざ手間暇かけて脱走までさせて。壁に人体を軽々ぶっつけまくるくらい強いんだから自分で犯人を懲らしめりゃいいだけでしょうが。関係ない人巻き添えにしちゃいかんでしょ。そのヒロインちゃんがまたねえ、記憶失ったり無理な逃亡アクションやったり、必然性がいまひとつ……。あと二段構えのオチですけどね、どっちもアプローチの最中に「そういうことですか……」としっかりわかっちゃって、わざとわからせてるのかもしんないけど、やっぱ観てるほうとしちゃ、わかっちゃってるオチをそのままなぞられてもなあ、ッて白け気味。外せよ、ちょっとは。殺されて当然のオッサンだったとは意外っちゃ意外ってあたりに安住しちゃダメよ。ま、いちばん怪しい奴が結局シロで、ラスト3度目のどんでん返しがあいつがらみで待ってるんじゃないかと思いきやそれは差し控えときましたと、そのへんの自制がよかったのか悪かったのか。マ、よかったとしておきましょか。ところであのレイプ被害誇示してた患者はどういう存在意義があったの? 女医の成長物語の小道具?
 ■ナイトウォッチ■ どうしてもこうなるんですかねえ。間一髪をはじめとする御都合主義連発はまあ仕方ないとしても、出入り自由のフロントドアが放置されてるのはなんとかなりませんでしたかい。警察関係者が真犯人ってのもそろそろやめてほしかったし、警部補が上司の言うなりの木偶の坊ってのも、あのね、軍隊じゃないんだから。そこそこテンポよかった印象が残ってるけど、やっぱ犯人の大胆不敵ぶりの嘘くささで普通に破綻してましたわ。廊下の死体が消えたりとかああいうのはどうやって辻褄合わせただ? あと悪ふざけのおともだち、リアリティなかったですぜ、終盤せっかくご活躍のわりには。って簡単に手ぇ切りなさんなよ。英雄的すぎるぜ。かと思いきや検死道具使い放題ならもっとムチャクチャに掻き回せたはずなのにさ、決着はたしか普通に銃だったよね? なんかもったいない。ってあれやこれや死体だらけの真夜中の職場って、まことにいいシチュエーションだったのになあ。って期待しすぎたせいで不当に失望した可能性も。いや、でもあれじゃやっぱな。

ナンセンス系7

2006-06-12 21:31:01 | モンスター映画
 ■快楽共犯者■ 助走部分が長くて、これ、シュワンクマイエルにしてはヌルイ……?……とはらはら見続けてたら、う、うふ、うふふふふっ、だんだんなってきてなってきた、シュワ流に。なってきちゃいましたよおおぅシュワの世界にぃぃ。ナンセンスのねじれが込み入ってるもんで本流によじれ合うまで時間かかっただけだったのよな。もー、鼻から耳からパン団子がボンロボロ、笑っちゃいます。毛皮のシッポ切るためにわざわざ出直してくおっさんの真面目顔がついに悶えはじめます。テレビ画面の唇アップオナニーなんぞわかりすぎて大爆笑ものです。ツボ押さえすぎです。お魚にパクパクされる気持ちいいあれもほんと……もう、思い出す必要すらないほどです。鞭オバサンだけはちょっと平凡な光景づくめかなって感じだったけど、粘土M男が鳥男といっしょだったとはな、そうなるとラストの天井突き抜けシーンなんて単純ながら超カタルシスです。世の循環を感じます。組合せ変えてリピートするのは典型的シュワ調っちゃそれまでですが、いいものはいい。何人いたっけ、男女それぞれ3人ってとこか、彼ら全員が綺麗に収斂しはしなかったイビツな作りもまたニクイですよね。全員死ぬってわけじゃないようだし。半端な生き残りリセットもの、ウム、とにかく、いい!
 ■大脳分裂■ ほらほら見て見てーこーんなにアート!系。独りよがり臭がきっついねえ。困るねこの類。ていうかさらに困るのは、俺ってばこんなのがけっこう、いやかなり、いやソートー楽しめちまいやがってよう。ほんと困ったわ。低レベルの前衛気取りだとわかっていながら、オーソドックスなシュールリアリズム手法(関係ないキレーな自然風景とエログロ接写を交互に映したり)に脳内ドラッグ誘発されちまう俺だってことかねえ。まあ、視界へのぐちょぐちょ+きらきらの交代波状攻撃により気持ちよーくなってくることは確かですから。そうそう音楽の功績もデカイ。音楽と音響に関しては百点満点つけてやりたい。アンビエントノイズの傑作版。CDあったら買うな、俺。環境音楽コレクションの上位に入りうるよ。ともあれなんちうか、一応こうやって楽しめるわけなので、出産に立ち合う夫が妻の(ただし近親相姦だっけか、たしか)あすこから出てきかかった赤ん坊をカッターでグサーッ、とか、おいおい、そんな粋がらなくていいから。さすがに気持ち悪いし、血も肉もセーブしといてや。まあ何だな、もいちど率直に言っとくと、出だしの説教臭い陳腐なナレーションさえなければ、もうちょい本物アートの雰囲気まとうことができたのにね、惜しかったよ。正直楽しめすぎただけにね。
 ■不思議惑星キン・ザ・ザ■ 「クー」は最後まで「クー」だけのままがよかったんだけどな……。つかこれって、そんなにいい映画か? 名作なのか? 俺にゃ正直あんま通用しなかったけどね。このテのは褒めとかなきゃ、って強迫観念に染まったエセ目利きが多いからなあ、みんなつられてるだけじゃないの? そりゃまあ、砂漠にでッかい飛行船が置いてあったり観覧車が突っ立ってたりトボケた釣鐘型乗り物がプロペラまわして降りてきたりと、脱力系映像はそれなりに楽しめたものの、それだけじゃなあ……。マッチ棒が貴重品だったりガニ股で挨拶しなきゃなんなかったり鼻に鈴つけなきゃなんなかったり、チマチマしたきまりがまた馬鹿馬鹿しくていい、って声にも全然共感できないわけじゃないにせよ、なんかこう、突き抜けてないんだなあ。シュワンクマイエルとかに一度浸っちゃうとこれっぽっちじゃヌルすぎていかん。瞬間移動しちゃった二人組の危機感乏しいあれやこれやもいい味ッちゃあいい味なんだけど、要領得ないんですよね、全体にいまいち。ちょっと期待しすぎたのかなあ。盛り上がりのないグータラ節のBGMはムード出ててよかったです。
 ■SFホイップクリーム■ あのですねえ。チンタラチンタラ脱力系やってさえいればキン・ザ・ザになれる、とか勘違いしてない? 単に「クー」→「ワラワラ」って……映画舐めてんのかあんたら。ホント腹立つわ、こういう中途半端が一番タチ悪し。あの2人に感情移入しろったって無理な話だし、笑えってのはもっと無理な話だし。もっとシュール方面のナンセンスに徹しとけっつのよ。ネタもとのキン・ザ・ザ自体がそう大したことない映画なんだから、ちゃんと自立した作り方してくれないと。女は最後あの姿勢でじっと死んでるのはかなり努力が要ったでしょうね。微妙にお腹の呼吸が見えちゃってました。ッてそんな努力費やすほどの映画か阿呆。

VR系4

2006-04-19 22:17:20 | モンスター映画
 ■ザスーラ■ これは素晴らしかった。流星雨爆撃シーンといい気違いロボット登場シーンといい、微妙にのろまな爬虫類エイリアンといい、コメディ味を抑えたホラースペクタクルには目を瞠りました。ビジュアル面じゃキズ無し。うーむそれにしてもてっきり弟のほうが主人公かと思ってたもの。兄ちゃんのほうだったとはな。それと宇宙飛行士があわや即退場モードというかいかにも飛び入り風というか、いつ居なくなってもおかしくない程度の人相だったせいで、当然予測しとくべきあのいかにもの中オチで「お?」(うるっ……)ってなっちゃったというか、ああ、ビジュアルだけじゃなくてお話でも勝負する気だったか――と嬉しくなりましたわい。外観はあんな小さな家なのに内部とくに地下室はやたら広いっての、これもバーチャルリアリティ模様異次元空間色全開ってあたりほんとゴキゲン。あんな重砲攻撃に晒されまくってズダボロ化してるはずの家だけどメインらの移動先の部屋ったら常にほぼ無傷っぽいと。「ズルした、しない」みたいな口喧嘩が伏線ちうかお話のカナメなわけだけど、あのもともとナンセンスなゲームのどこでどうズルができるというのか、ちょっとそれは字幕出して見直さないとわかんないな。ま、お星様にとんでもないお願いしちゃう子どものことだからズルったってとくに意味ない操作だったのかも? お姉ちゃんがもうちょい活躍してくれるとよかったのですが。いやあのくらいがよかったのか。って最後にピアノ爆弾お見舞いした程度じゃないかい。(ていうかお姉ちゃん始めからいなくて兄弟2人だけのほうが二つめのお願いの「うるっ……感」は増したのでは?)あとロボット対エイリアンをもっとじっくり見せてほしかったってのもあるけどメインテーマじゃないしあんなもんかな。てわけでただでさえ前作『ジュマンジ』にはっきり勝ってるっぽい迫力でしたが、ラストに自転車が芝生に落下してきた名演出でさらにこの映画、10点アップとしときます!
 ■キューブ2■ 前作の緊迫感がすっかり蒸発してるねぇ……。ものすごい勢いで唐突に閉まるあの扉をみんななぜかノソノソのんびりくぐってるところでテンション低落。CGの試運転ですかってなバリバリ映像にはまあ我慢するとしても、人物たちの軽さが(ま、いくらでも分身がいるらしいから軽い扱いも当たり前だが)、見てる側に何が起ころうが驚かないモードの準備させちゃってるわな。ラストで安易なVR的オチとなるのだが、あれは不要でしょ、もうトラップの中でここがVRだってことはさんざん喋ってるわけなので。重力の方向が部屋によって変わるあたりはエッシャーめいてて面白かったんで、あれをもっとビジュアルにやってほしかったな。けど盲目の女、すげー平べったかったねえ。横顔のアップが持続するなにやら告白めいたシーンなんかたまりませんてば。ヤッパ私モンゴロイド派ですわ、平面フェチになってしまいそう。どうせなら白人キャストを眼窩上突起きつい鋭角顔した奴ばっか揃えてコントラストはっきりさせてくれたらもっとヌケたんだがな。そんなとこに一番の見どころがありましたって程度の映画だったと。
 ■ブレインスキャン■ トリックスターが画面外に登場してあれこれ指図するのがどーにも余計でしたね。実体化はラストだけでよかったんでは。中途半端なVR系ってなんか淋しいっすよ。最後に全部元に戻っちゃってるなんてな……。
 ■ラ・ジュテ■ やたら退屈。スチール写真にナレーションだけって構成、そんなに「芸術的」か? しょせんクスリの内面世界にすぎないんだしね。とにかくひたすらつまんなかったな~。そいだけ。