花が少なくなりかけるこの時期に明るいピンクの花を咲かせるこの花、オキザリスの仲間である。
春に写真をUPしている黄色のオキザリスや少し透け感のある小ぶりの花びらの、俗に「すいすい草」と呼んでいる花などがその仲間であるが、「かたばみ」は漢字で書くと「片喰み」となって、切れ込みのある葉っぱが命名の由来のようである。
花好きは誰でもたいてい季節ごとの花マップを頭の中にしまい込んでいると思うが、名所じゃなくても、あそこのお家の庭には今時分、アレが咲くなぁとか、通りかかった時に(お、今年も咲いてるな)と心の中で声掛けをしたりするささやかな楽しみがある。
ただ車で走る時なぞ、どうしても花に目がいってしまうので、同乗している子どもたちからは「母さん、危ないからキョロキョロするのは止めて!」と顰蹙(ひんしゅく)を買うはめになる。
しかし、美しい花には誰でも目を留めてしまわない?
花そのものは無数の種類があって、先日テレビで見た「ファイアーフラワー」なるものは火事のあとに咲くという不思議な生態を持っていたが、概ね花は人に見られるために咲く如くに感じられる。
しかし、花を見る姿勢にも男女の差があるのだろうか。
今日の日経新聞に丸山健二氏が「幸福な人々が、さらなる幸福に期待して花を愛でるとき、花はうわべの美しさしか見せない」と書いていた。
それでも、花の深部に分け入るかどうかは、性差ではなく人生への取り組み方の差ではないかと考えているが、男女の差というのは当然あってしかるべきものだろう。違うからこそ、驚きがある。
そして、じっと眺むれば、花ひとつにも驚きがぎゅう詰めです。