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総務省報告書案 接待前後で変容 ― 東北新社の要求通り

2021-03-03 | 国会

藤野議員追及 放送行政ゆがめた疑惑

衆院予算委

 「度重なる接待が放送行政をゆがめた疑惑はますます深まっている」―。日本共産党の藤野保史議員は25日の衆院予算委員会で、菅義偉首相の長男、正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」から総務省の幹部らが繰り返し接待を受けていた問題を追及しました。


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(写真)質問する藤野保史議員=25日、衆院予算委

 藤野氏は、東北新社の39回に及ぶ接待攻勢を時系列で示しながら、放送行政がゆがめられた疑惑を告発しました。

 焦点となっているのは、総務省の有識者会議「衛星放送の未来像に関するワーキンググループ(WG)」です。2018年5月に報告書案が出されてから、20年12月に再び報告書案が出されるまでの間に、接待の大半が集中しています。

 藤野氏は、子会社が衛星放送を手がける東北新社側の要望が20年の報告書案に反映された疑いを指摘。20年案には、18年案になかった「インフラ(人工衛星など)の利用料金の負担軽減」の項目が追加されたほか、「BS右旋帯域の活用」についての書きぶりなどが変わり、報告書案の内容が大きく変化していることをあげ、「(東北新社などの要求が)報告書案に全部盛り込まれている。放送行政がゆがめられたのではないか」とただしました。

 武田良太総務相は「全ての当事者にヒアリング等の調査を行ったところ、ゆがめられた事実は現時点でも認められていない」と答弁。藤野氏は、接待攻勢を通じて、東北新社側の要求通り報告書案が大きく変わったことは「動かせない事実だ」と批判しました。

 

接待 事業の話題あった

総務省局長 「記憶ない」から一転

野党が徹底追及

 放送事業会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男(元総務相秘書官)が総務省幹部4人を接待していた問題について、同省の秋本芳徳情報流通行政局長は19日の衆院予算・総務両委員会で、首相長男らとの会食中に衛星放送に関する事業が話題となったことを認めました。日本共産党の笠井亮、本村伸子両議員は両委員会で、首相長男ら東北新社の関係者4人と、接待を受けていた同省幹部4人の招致を求めました。

 同省の原邦彰官房長は両委員会の冒頭、「文春オンライン」が公開した会食中の音声について、首相長男や東北新社子会社の社長に聴取した内容を説明。「二人とも『自分だと思う』とのことだった」と述べました。

 これを受けた審議で秋本局長は、首相長男らの発言の音声について「記憶にない」としていた主張を一転させ、「3人の場での会話に参加していた」と答弁。「BS、CS、スターチャンネルに関する発言はあったものと今は受けとめている」と認めました。また、国家公務員倫理規程で接待を受けることが禁じられている利害関係者に、首相長男らがあたるかどうかを問われ、「利害関係者と認識している」と述べました。

 湯本博信官房審議官も、「(会食中に東北新社の事業が話題に上ったことは)一切なかったと記憶している」と述べていましたが、「衛星放送一般、放送一般ということになると確たる記憶はない」と答弁を変えました。

 一方、総務省による関係者の調査について、原官房長は「調査の項目にもう少し具体性が必要だった」と不十分だったことを認め、再聴取を行い、22日に国会に報告する考えを表明しました。

 武田良太総務相は19日、秋本局長と湯本審議官を20日付で官房付に異動させる人事を発表。事実上の「更迭」とみられます。

 野党は、「(接待で)行政がゆがめられたことは全くない」(武田総務相)との答弁の前提が崩れたとして、徹底解明を求めました。

 

東北新社子会社パーティー 2010年

菅首相 無関係言うが出席

長男は取締役に就任

 総務省幹部らが菅義偉首相の長男・正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」から国家公務員倫理規程に違反する接待を受けた問題で、同社の子会社が開いたパーティーに菅氏が出席していたことが25日までに分かりました。同社グループの主な事業である衛星放送の運営について、菅氏は「よく理解しませんでした」(22日、衆院予算委員会)と説明しましたが、実際には同社の事業内容を知っていたことになります。(丹田智之)


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(写真)放送事業会社「東北新社」の本社=24日、東京都港区

 菅氏が出席したのは、2010年8月6日にホテルオークラ東京(東京都港区)で東北新社の子会社「囲碁将棋チャンネル」が開催した「新社名披露パーティー」です。

広報室が回答

 東北新社のプレスリリース(同年8月10日)には、「主な出席者」として当時の政権幹部とともに野党議員だった菅氏の名前があります。本紙の取材に、同社広報室は「菅義偉衆院議員にご出席いただきました」と回答しました。

 プレスリリースによると、同パーティーでは「『囲碁・将棋チャンネル』20周年の歴史と今後の取り組みを映像で紹介」する場面もあったといいます。

 菅氏のもとで総務相秘書官を務めた正剛氏は2008年、天下りする形で東北新社に入社しました。

 この経緯について菅氏は、同郷で「20年近い付き合い」だという東北新社の創業者・植村伴次郎氏(故人)と懇意な間柄で「そういう中で創業者と長男が会って、(就職が)決まった後から私が報告を受けました」(22日、衆院予算委)と述べています。

 植村氏らは、菅氏が代表を務める自民党神奈川県第2選挙区支部に総額500万円の個人献金をするほどの関係です。

 それでも菅氏は「長男とは会社の話は一切していません」「完全に別人格ですから」などと述べ、接待問題で自身は無関係だと主張しています。

 「囲碁将棋チャンネル」は、総務省情報流通行政局が所管する放送法に基づく衛星基幹放送の認定を受けています。正剛氏は20年3月から「囲碁将棋チャンネル」の取締役を務めています。正剛氏は、総務省が接待を受けることを禁じる「利害関係者」にあたります。

接待のべ39件

 総務省などの報告によると、東北新社による同省幹部ら13人の接待は、16年7月から20年12月にかけて延べ39件にのぼります。正剛氏は半数を超える接待の場に同席していました。

 「文春オンライン」が公開した音声記録によると、接待時に秋本芳徳・情報流通行政局長(当時)と正剛氏の間で「BS」「CS」「スターチャンネル」など、放送事業に関する言葉が交わされていました。

 接待を受けた同省幹部らは「他の放送事業者とは同様のことはなかった」と述べており、衛星放送の許認可をめぐって行政がゆがめられた疑いがもたれています。

 

                                  ― しんぶん赤旗より ―



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