蔵書目録

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「嗚呼紅葉尾崎徳太郎君」 特製 絵葉書

2020年01月19日 | 人物 作家、歌人、画家他

 

 嗚呼紅葉尾崎徳太郎君

 特製  K.KUWADA & co. IMAMIYA OSAKA

 なお、この絵葉書とは別に、次の絵葉書が発売されたようで、明治三十七年一月一日発行の『文藝倶楽部』第十巻 第一号 博文館 の 時報 に下の記載がある。

 ◉紅葉祭

 舊臘十二月十六日は、故尾崎紅葉氏の第三十七回誕辰に当り、且つは四十九日逮夜に相当するより永く氏を追慕するの趣旨依にり、友人其他文藝同好者の発起に催されし同会は、同日午後一時半より芝公園紅葉館に開催せられたり。来会者無慮三百名、巌谷小波氏開会の辞を始め、角田竹冷氏の追慕演説、岡田朝太郎、高田早苗、芳賀矢一三氏の演説を了り、観世清廉氏と丸岡九華氏の謡曲あり、継いて二階食堂に於て会食あり、食後猫遊軒伯知氏の講談「金色夜叉」、紅葉館美人の「和歌三神」川上一座の演劇「心の闇」等ありて散会したるは午後十時頃なりしが当日会場に於て頒布したる紅葉山人肖像入の絵端書は、非常の好評にて、午後二時頃は既に四百余枚を売尽し、漸次騰貴して一枚五拾錢の価を生じたるは鳥渡愛嬌なりき。因に曰ふ、此肖像は山人が露国の文豪トルストイ伯に贈らんとて、心を籠めて撮影し、山人自筆にて、露国トルストイ伯に贈ると書し、遂に其意を果たさゞりしを、大江印刷所に托して精巧に印刷したるものなりしと云ふ。



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