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TANEの独り言

日々の生活の中でのつぶやきだから聞き流してネ

2024年夏、歳もわきまえず学生みたいな山行をしてしまいました!

2025-05-19 11:50:00 | 山行
 昨年(2024年)の夏、40数年振りに北アルプス裏銀座コースに足を踏み入れました。

 現地までの交通手段が自家用車だったので、直前まで宿泊する小屋を押さえておらずテント持参も覚悟しながら準備を進めました。

 出発前日に黒部五郎小屋にキャンセルが出たのでテントを背負っての山行は回避できましたが、折立キャンプ場だけは古い型の3人用テントを張り、撤収後は下山まで愛車に保管することになりました。

 思いテントを担いで歩く覚悟でいましたので全行程小屋泊できることになったことにホッとしました(ただし、最終日の4日目は2日間の行程を1日で歩くのですが… )




 私は気持ちに余裕が出て、テントの重さの分を追加の着替えや必ずしも必要としない装備品をついついザックに詰め込んでしまったのです。

 入山後2日目までは雨に濡れた訳で、広くて馬力のある乾燥室を備えた太郎平小屋では充分乾かすことができますが、最奥部に建つ高天原山荘では乾き切れない重いままの衣服や雨具・ザックを担ぐことになりました。これが最大の誤算でした。

 最後に宿泊した黒部五郎小舎は施設・設備の整った山小屋でしたが、体調不十分な中に午前4時に小舎を出て午後2時に折立の登山口に下山するまで歩き通すことは今の学生さんは決して考えないことだと下山後に深く反省しました。



 入山後に歩いた距離は約48km、歩いた時間は約33.5時間。コース定数は未だかつて目にしたことのない103でした(厳しい山行ほどコース定数は大きくなります。過去の私の山行では20前後で疲労大でも30程度でした)



 こんなハードな山行は爺さんのやることではないと思った次第です。

 数年後に、まだ健在な状況で今回のメンバーで酒を酌み交わす機会があれば、
「あの時は若かったねー。今では考えられんバイ!」
などと笑いながら話していることでしょう。







2024年夏、仲間の制止にも従わず傷んだ弁当を食べ体調ピンチ!

2025-05-18 13:11:00 | 山行
 入山3日目にしてやっと最初の山頂を踏みました。

 鷲羽岳へと続く稜線の道からは右手に雲ノ平や黒部川の源流域の沢や黒部五郎岳のカール、



左手にギザギザとした北鎌尾根や優しい山容をした常念岳・蝶ヶ岳が望めました。



 この日の行程は長く鷲羽岳まできてもまだ半分、おまけにこの日が梅雨明けだったようで昼近くから日差しがジリジリと照り付けました。



 高天原山荘で準備してもらったお弁当の半分は7時頃に朝食として食べましたが、残りの半分は昼食時に食べようとザックの中に仕舞ってしたのです。

 それを三俣山荘で食べていると、
「何か臭う、弁当が傷んどるバイ。食べんほうがよかよ!」
と、メンバーの一人が叫びました。

 しかし、私は臭いはかんじなかったので忠告も聞かず全部食べてしまったのです。案の定、その後私だけ体調に変化が現れてきたのでした。



最初は日差しにやられて熱中症かと思ってましたが、胃のあたりが痛くなり軽い吐き気まで感じるようになり度々休憩をとって貰う始末… 。



 とうとう用を足したくなりました。勿論登山道にトイレはありません。さて、私はどうしたでしょうか。山に登る人なら分かると思いますが… 。

 学生の頃以来の"🦜撃ち"でした。何とかピンチを切り抜けた私は黒部五郎小屋まで辿り着くことができました。そして直ぐにアルコール(缶ビール)で胃を洗浄したのでした。








2024年夏、入山3日後にやっと山頂に立ちました!

2025-05-17 15:40:00 | 山行
 2024年の夏のことです。愛車を交代で運転し16時間後、やっと登山口のある折立に到着しました。その日は折立キャンプ場(無料)でテント泊。



 梅雨はまだ明けておらず、未明に激しい雷雨に見舞われ目が覚め、程なくテントは浸水してしまいました。

 山行初日に泊まる太郎平小屋は予約しているので、雨が小降りになった朝7時、予定より遅らせて薬師岳登山口から登り始めました。



 雨具を着ての出発ですぐに汗だく。折立から太郎平までは長い長い登りでした。それでも道端に咲く高山植物に癒されながら登っていきました。









 太郎平小屋は薬師岳から黒部五郎岳へ続く稜線上の峠に建っており、入山1日目に私たちは山頂を踏むことはありませんでした。

 入山2日目は太郎平から黒部川まで下り、再び雲ノ平まで上がり込んだ後に高天原まで下りたわけです。私たちが歩いたルート上に山頂はありませんでした。

 入山3日目は高天原から苔岩乗越まで上がり込み、そこで初めて山頂に立つことになります。苔岩乗越に着くまでの途中には東山魁夷の絵に出てくるような水晶池



 そして、お花畑などの光景は一生忘れることがないだろうと思います。









 乗越から見えた後立山から常念岳のシルエット、そして最初のピークのワリモ岳からのガスに包まれていく槍ヶ岳の勇姿もまた忘れることのない光景になることでしょう。










2024年夏、日本最奥部にある高天原温泉を堪能してきました!

2025-05-16 11:15:00 | 山行
 前の年に台風接近の為に行けなかった太郎平〜高天原〜鷲羽岳〜黒部五郎岳〜太郎平の周回でしたが、2024年の夏にリベンジを果たしました。

 このルートを辿るポイントの一つは高天原温泉でした。北アルプスには様々な人気のコースがあり、特に夏は登山者でごった返します。

 でも、高天原は北アルプスの最奥部にあり入山から2日から3日かけないと辿り着けないところにあります。私たちも雲ノ平山荘から高天原山荘に着くまでに一組のご夫婦とすれ違っただけでした。

 高天原山荘は電気も引かれてないので照明はランプが主となります。高天原山荘が『ランプの宿』と呼ばれている所以です。

 ソーラー発電もありますが常時利用できるわけではないので入口受付で補助的に使われていただけでした。

 薬師沢小屋から雲ノ平に上がり込み、お爺さん3人でお花畑を満喫した後は小高い丘を越えて次はひたすら急斜面を下って行きました。



 斜面途中の樹々の間から高天原山荘の赤い屋根が遥か遠くに見えたのを覚えています。



 大東新道から通じる道と合流した辺りから雨が降り出しました。梅雨明けを感じさせる雷を伴う激しい雨でした。

 深い樹林帯だったので雷の直撃は無いと考えて雨具を着て歩き続けましたが、バケツをひっくり返したような雨に下着までびっしょり濡れてしまいました。



 高天原山荘に着く頃には雨は小降りになり、到着後は濡れた衣服やザックを乾燥室に干し3人で缶ビールで乾杯しました。

 無事に小屋まで辿り着けた安堵感に包まれなかなか腰が上がりません。雨の心配もあり小屋から更に15分程先にある露天風呂に行こうかどうしようか迷いましたが、
『(歳を考えると体力的に厳しいので)もう来ることも無いだろう… 』
と思い1人で露天風呂に向かいました。

 先程までの降雨のため山道は沢のようになっている場所もありましたが無事に温泉が湧き出る河原に辿り着くことができました。



 湯船は囲いのある男湯と女湯、川沿いの混浴の露天風呂の3ヶ所で洗い場には昔懐かしいケ⬜︎ヨンと書かれた黄色い洗面器が置かれています。

 先ずは囲いのある男湯に入っていると男性の2人連れがやってきました。2人連れはササっと風呂を済ませましたが私はゆったりと露天風呂も楽しんでいました。



 露天風呂で寛いでいると大粒の雨が降り出し雷も鳴り出したのです。

 小さい湯船は降ってくる雨で湯温が下がり、私は湯船に引かれた黒いパイプから出てくる源泉の湯を直接体に浴びながら雷が止むのを待ったのでした。

 黒パイプの湯も随分と温度が下がりましたが、湯面に水柱を立てながら降り注ぐ雨に比べれば有難い湯温でした。

 激しい雨も暫くして止み、黒パイプから出てくるお湯も熱くなってきました。このタイミングで私は露天風呂を出て小屋へ戻ったのでした。

 日本で最奥部にある温泉での忘れられない想い出ができました。








2024年夏、学生時代に行くはずだった雲ノ平に思いがけず足を踏み入れることができました!

2025-05-15 16:15:00 | 山行
 2023年に台風接近で中止となった山岳会の合宿でしたが、1年後の2024年夏に再チャレンジしてきました。

 計画時点での日程は次の通り、
<1日目>夜に私の愛車スバルXVで出発、高速道路で富山へ移動開始
<2日目>3人で交代しながら運転、午後に登山口のある折立に到着、テント泊
<3日目>7時薬師岳登山口より入山、その日は稜線上にある太郎平小屋泊
<4日目>小屋発、薬師沢小屋経由で大東新道から高天原山荘へ♨️高天原温泉入浴
<5日目>小屋発、水晶池に寄り岩苔乗越へ、鷲羽岳・三俣蓮華岳を経て黒部五郎小舎へ
<6日目>小屋発、黒部五郎岳・赤木岳・北ノ俣岳を通り太郎平へ戻り折立に下山 富山市内のホテル泊
<7日目>ホテル発、高速道路を3人で交代しながら運転しその日のうちに帰宅

 実際は4日目に雨で黒部川が増水する危険があったので、薬師沢小屋から雲ノ平まで上り込んで高天原山荘へ下ることにしました。

 私たちが薬師沢小屋まできた時点では前回のブログの写真のように黒部川の水嵩も高くはなく釣り人も居るくらいでしたが、万が一の事を考えたリーダーの判断でした。

 長い急登を上り込んだところにある雲ノ平は薄いガスのベールを纏ったお花畑。当初の計画にはなかった雲ノ平は、私にとって一度は足を踏み入れたかった場所でした。











 実は学生時代の夏合宿でも雲ノ平は計画に入っていました。立山の室堂から合宿をスタートし、五色平〜薬師岳〜太郎平〜雲ノ平〜鷲羽岳を経て槍ヶ岳まで行く計画でしたが。しかし、合宿途中に激しい雨が降る予報が出されたので薬師岳を過ぎて雲ノ平へは向かわず、黒部五郎岳を経由して槍ヶ岳をめざしたのでした。

 40数年前に行くはずだった雲ノ平に雨の為に行けず、そして今回、雨の為に奇遇にも目にすることができたのです。



 いつかは黒部川源流域でイワナを釣り上げたい私にとって黒部川に沿った大東新道も魅力的なルートですが、学生の頃にやり残した感のある雲ノ平の雰囲気を味わえたことは幸運でした。