昨年(2024年)の夏、40数年振りに北アルプス裏銀座コースに足を踏み入れました。





現地までの交通手段が自家用車だったので、直前まで宿泊する小屋を押さえておらずテント持参も覚悟しながら準備を進めました。
出発前日に黒部五郎小屋にキャンセルが出たのでテントを背負っての山行は回避できましたが、折立キャンプ場だけは古い型の3人用テントを張り、撤収後は下山まで愛車に保管することになりました。
思いテントを担いで歩く覚悟でいましたので全行程小屋泊できることになったことにホッとしました(ただし、最終日の4日目は2日間の行程を1日で歩くのですが… )。


私は気持ちに余裕が出て、テントの重さの分を追加の着替えや必ずしも必要としない装備品をついついザックに詰め込んでしまったのです。
入山後2日目までは雨に濡れた訳で、広くて馬力のある乾燥室を備えた太郎平小屋では充分乾かすことができますが、最奥部に建つ高天原山荘では乾き切れない重いままの衣服や雨具・ザックを担ぐことになりました。これが最大の誤算でした。
最後に宿泊した黒部五郎小舎は施設・設備の整った山小屋でしたが、体調不十分な中に午前4時に小舎を出て午後2時に折立の登山口に下山するまで歩き通すことは今の学生さんは決して考えないことだと下山後に深く反省しました。

入山後に歩いた距離は約48km、歩いた時間は約33.5時間。コース定数は未だかつて目にしたことのない103でした(厳しい山行ほどコース定数は大きくなります。過去の私の山行では20前後で疲労大でも30程度でした)

こんなハードな山行は爺さんのやることではないと思った次第です。
数年後に、まだ健在な状況で今回のメンバーで酒を酌み交わす機会があれば、
「あの時は若かったねー。今では考えられんバイ!」
などと笑いながら話していることでしょう。
