前回の「やまづとの道」大会以来、今年2度目のジョグトリップへ参加してきました。その様子をレポートします。
先月の「やまづとの道」の時はまだ正月気分が抜けきらず、コース設定もワイナリーや酒造巡りといった“お祭り気分”でほろ酔いながら走行し、途中「シェ・サガラ」さんという、めちゃ美味いパン屋さんにも立ち寄り、ゴール後には久留米温泉に浸った後、新年会へと続くとても充実した時間を楽しむことができました。ご一緒させて頂きました皆様本当にありがとうございました。
また、先月はジョグトリップ等でご一緒させて頂くラン仲間が主催してくださったイベントに参加させて頂き、楽しく過ごさせて頂きました。
1月度総括は怠けて書いていませんが、距離だけは月間511㎞と相変わらず“ちんたら”と走る日々を過ごしてきました。
そんな1月もあっと過ぎ去りました。
できることならこのまま(来年まで)ワープしてまた正月が早く来たらいいのになぁ、いや歳はとりたくないなぁ、と甘えた気持ちを払拭すべき、少しだけ気合を入れて今回のジョグトリップを頑張ってきました。
前置きが長くなりなりました。
今大会は風光明媚な雲仙の麓にある島原城を出発して、龍馬が歩んだ街道をほぼ忠実に巡っていくルートで約45㎞の道のりです。
最近一部の“〇態連中”で流行っている?深夜走(オーバーナイトランいや深夜徘徊ともいう)に流行の遅れをとるまいと私なりに計画を企てていました。今年は暖冬と言われていますがやはり冬は寒い。寒がりの私はどうしてもこの時期は外での活動が億劫になってしまいます。そんな弱気を振り払うべく、周りの“〇態連中”を見習うべく、閉じこもっていてはいかんと気持ちを奮い立たせ(そんな大げさなものではないが)、ならばゴール地点の諫早市役所前広場からスタート地点の島原城へ逆走して向かおうと思い立ちました。
ということで、諫早駅隣に車を停め午前0時に出発し、島原城を目指してスタートを切りました。
諫早駅前の通りでは3連休ともあって、ほろ酔い気分の方たちの横を恨めしそうに通り過ぎます。
本番のジョグトリップの白線矢印がありました。
この矢印を目印に逆走していけばよいのですが、ジョグトリップはご存知のとおり、(主催者の)あみりんの「意地悪な」いや、「こだわった」ルート設定になっているため、深夜に下手に脇道に入っていくのは危険だと思い、ひたすら国道57号線と途中から251号線を進むこととしました。
一人旅なので気を間嫌らわすためにウォークマンで音楽を聴きながら進みます。ちょっと古いですがSuperflyの「Beautiful」がお気に入りでこの曲を聴くと元気をもらいます。「私の歩幅で生きていくのさ」「私に幸あれ」というフレーズが気に入っています。
自問自答しながら黙々と走ります。(走るといってもキロ6分半位のゆるゆるペースです)仕事のこと、家庭のこと、ランニングのこと等など…走っていると現実逃避いや、不思議と前向きな気持ちになれます。
時刻は午前3時を過ぎました。強烈な睡魔が襲います。道路脇にあるコインランドリーや無人精米所が呼んでいます、「ここで横たわったら気持ちいいよ」と。誘惑を乗り越え進みます。大河ドラマの金栗四三のごとく“スッスッーハッハッー”と。いやあんな息遣いはできません。確かに小学校のころにはこんな息づかいをしなさいと教わったのですが、苦しくてできません。何かのランニングの本にも書いてありましたが、意識しなくてよい、自然な息づかいでよいと。今思うと強烈な時代でしたね、うさぎ跳びで校庭一周とか、運動した後には水を飲むなとか。まぁ今となっては苦しくも楽しい思い出です。
またまた話がそれましたが先へと進みます。雲仙市へと入りました。
そして5時半にジョイフルに到着しました。ドリンクバーで暖かい飲み物を飲み、汗をかいた服を着替えました。7時前まで休憩し店を出ました。
実は行ってみたい所があるのです。それは、“かんざらし”で有名な「銀水」というお店です。数日前にNHKのBSで「かんざらしに恋して」というドラマがあり録画していたものを昨日観ました。それまで島原にこのようなお店があること、またかんざらしが有名なことを知りませんでした。まだ早朝なので開店前ですが、せめてお店の造りや雰囲気を味わいたく向かうこととしました。グーグルマップで調べるとジョイフルから3kmくらい先のあります。島原駅前を通過して行きます。
もっと賑やかなところに店構えしているのかと思いきや、民家が建ち並ぶ細い路地を入って行ったところに「銀水」がありました。
なるほど昔ながらの趣があって、とても雰囲気の良いお店でした。ぜひ今度は営業時間内に行って“かんざらし”を食してみたいです。
銀水からジョグトリップ集合地点の島原城へ向かいます。この頃になるとすっかり夜が明けました。
島原鉄道本社前を通ります。
夜明け前は暗くて見えませんでしたが雲仙の山がそびえ立っています。昨年11月に走った橘湾岸を思い出します。あの時もちょうど夜明けの時間にこのあたりを走っていました。
眉山峠や雲仙の上り坂がきつかった事を思いだします。
「日本一小さな湖」今回は行きませんでしたがちょっと気になります。
島原城へとやってきました。朝焼けに映えてとても美しいです。感動で鳥肌が立ちます。
湖面に写る姿も見事でした。
8時少し前にスタート地点に到着しました。ほとんどの参加者は島原鉄道に乗って8時過ぎにやってくる予定なので一番乗りでした。
天気は薄曇で肌寒いですが日中は気温も上がりそうです。
8時15分くらいになると参加者がぞくぞくと集まってきました。いつものお馴染みのメンバーもやってきました。
受付を済ませ、やがて8時50分となり開会式が始まりました。
お城を背景に主催者の“あみりん”がコースや注意事項を説明します。
ここのところ選手宣誓を忘れるのでホワイトボードに「式次第」が書いてありました。
本日の選手宣誓は筑紫野市から参加のM鍋さんです。
昨年12回以上参加され、見事にMVTシャツを獲得されました。力強い宣誓ありがとうございました。
9時になりスタートです。あみりんが先導してしばらく進んでいきます。
と、ここでハプニング発生です。先導していたあみりんが急に立止まりました。どうやら曲がり角を間違えたみたいです。少し戻ってまた立止まりキョロキョロします。いや間違っていない、とまた先へと進んでいきました。これは演出(わざと)だったのでしょうか。
少し行ったところに右折の白線矢印が引いてありました。右折し、坂を下って国道を突っ切ると海岸へ出ました。しばらく海岸沿いを進んで行きます。
今度は再び国道を渡り内陸の方に向かって進んで行きます。正面に雲仙の雄大な山が見えます。
このコースは中盤にかけて国道を何度も跨いで行ったり来たりします。国道だと景色に飽きてしまうのですが海岸沿いを走ったり、旧街道を走ったりと飽きがこなくて良かったです。
島原鉄道の「大三東(おおみさき)駅」へと寄り道します。ここはホームに黄色いハンカチをたくさん掲げています。幸せの黄色いハンカチとして各々が願いや夢をハンカチに記しています。そのたくさんのハンカチが有明海を背景に風になびいています。
やがて10km地点、本日最初のオアシス(エイド)へと到着しました。
オアシス食は名物「みたらし団子」です。
いきなり最初からみたらし団子が出てきました。今までのパターンだと「かっぱ巻き」などのご飯ものが多かったのですが、このパターンは初めてではないでしょうか。個人的には最初にみたらし団子はちょっと重たいなぁと思いました。
一休みして先へと進みます。本日のコースはジョグトリップでは珍しく終始ほぼ平坦なコース設定になっています。一昨年の試走会、昨年の今大会、そして今年とこのコースを走るのは3回目ですが、あぁこんな景色だったと懐かしく思いながら進んで行きます。
島原街道を進んで行きます。
昔懐かしい郵便ポストがありました。
鍋島邸へとやってきました。
以下引用です。↓
鍋島邸は佐賀鍋島藩神代領領主・鍋島氏の、歴史ある佇まいを見せる鍋島陣屋跡で、平成19年島原半島で最初の国重要文化財に指定されました。鍋島陣屋跡を中心とした神代小路地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。まるで時が止まったかのような美しい街並みが残されています。
正面には元禄時代に建てられ、市指定文化財となっている長屋門と30mの石塀が堂々と立ち、周囲には清らかな水の流れる水路や、よく手入れされた生垣、趣のある家々などが散在しており、今も江戸情緒を味わうことができます。
門をくぐった先にある枯山水様式の庭園は鶴亀城二の丸まで続いており、現在も庭園部の見学が可能。冬に咲く希少な緋寒桜(ヒカンザクラ)は、2月に旬を迎え、この地域では冬の風物詩となっており、春にはツツジと季節の花々が庭を華やかに彩ります。
緋寒桜がきれいに咲いていました。昨年は見ることができませんでしたが、今年は暖冬のせいもあり早く開花しているみたいです。
神社があったので立ち寄ってみました。日差しを受ける鳥居がどことなく幻想的でした。
再び国道へ出てきて松原並木を進んで行きます。
青い海がとてもきれいでした。
20km地点の本日2番目のオアシスへ到着しました。
昨年はこの家のご主人が坂本龍馬の銅像を家の中から出してこられ、いろいろ説明下さいました。今年はご主人の姿は見えません。
オアシス食は“いなり寿司”です。
本日はお一人3個となっています。いつもは2個なのですが、次のオアシスまで14kmあるため、しっかり補給して下さいといつもより1個多く出して頂きました。オアシス食の中でこのいなり寿司が一番好きなので一気に3個たいらげました。やはり美味しいなぁ。
食べ終わって出発しようとすると外出していたご主人が帰ってきました。いかん、捕まったら話が長くなる(笑)と思い、ありがとうございましたとお礼を述べそそくさと出発しました。
お腹も満たされ、先へと進んで行きます。所々に「龍馬が歩いた道」の看板が立っており案内してくれます。
山羊さんがいました。そして牛さんも。
しめ縄飾りを一年中付けておくのがこのあたりの風習らしいです。
愛野駅にやってきました。インパクトがある駅舎です。今更“愛”もへったくれもないですが…。とりあえず記念に立ち寄りました。
34km地点、本日最後のオアシスです。
前回のオアシスから14kmあったので長く感じました。広い庭にテーブルとベンチを準備して下さっています。
ここでのオアシス食は「蒸金つば」です。
この少し先にある和菓子屋さんで製造しているとのことでジョグトリップではこの大会でしかお目にかかれない貴重なお菓子です。早速食べてみます。お餅とあんこが絶妙なバランスで美味いです。他の大会でも出してくれたらいいのになぁ。
さぁゴール目指して最後のひと踏ん張りです。いままでほとんど勾配がなかったのですが、ここからちょっとした山道になります。上りは1km位なので大したことはありません。やはりジョグトリップには山道がないとどこか物足りません。
山を下り再び国道に出ました。ゴールまではもう4~5kmです。少し脚に痛みを感じるものの最後の力を振り絞って進みます。
諫早市役所の角を曲がるとゴール地点の中央交流広場です。
ゴール地点を見ると見覚えのある方がいらっしゃいました。“あいあい”さんご夫婦が遊びに来て下さっていました。来週北九州マラソンを走るので今回は参加しなかったとのこと。あいあいさんとあみりんと私で一昨年の12月にこの島原街道のコースを試走してコースを作りました。当時の思い出話しなどをしながらゴール後のひと時を楽しく過ごしました。
いつもの通り記念写真を撮って頂きましたが今回からカメラは手持ちではなく三脚で固定しての撮影、また参加者の声も手持ちのレコーダーではなくスタンドにセットしたマイク型のレコーダーが今大会から登場しました。スタンドマイクに向かって喋るというのはなんとなく照れくさかったです。いろいろと進化?していくジョグトリップでした。
このような感じて午前0時スタートして約15時間、往復90kmを無事走り終えることができました。
本日の感想
「朝日映る雄大な雲仙の山並みを背負い、そびえ立つ島原城に感動。しかし日中眠たかったなぁ」
次回のジョグトリップは3月30日に開催される「大村湾一周ウルトラ130km」にエントリーしています。もしかしたらその前の「長崎街道《武雄嬉野路》42km」大会に出るかもです。
寒い時期で走るのが億劫になりがちですが負けずに頑張って走りたいと思います。ぼちぼちと。
最後にいつもながらですが、
「ご一緒させて頂きましたたくさんの皆様、どうもありがとうございました」
(家族へ)「昨晩から出て行って好き勝手やらせて頂きすみません。そしてありがとう」
本日の走行距離…往路45km+ジョグトリップ45km
本日(2月10日)までの2月度累計走行距離…218km