青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第四十四話③

2021-12-26 | 第四十三話〜第四十五話

ミエは思わず耳を疑った。

まるで知らない男子から、あからさまに悪口を言われたのだ。

 

<悪党退治>

 

はっ

ミエはキム・チョルの手前一瞬恥ずかしさを感じたが、瞬時に男子に言い返した。

「なんなのあんた?!誰?!突然・・」

「は?何見てんの?クソチビが」

その男子は謝るどころか居丈高な態度でそう言った。

ミエの怒りが爆発する。

「はぁ?!」

 

 

「あんた何・・・?!」「しーっ、やめな」

「やめなって!あの人ちょっと危ないから」

食ってかかろうとするミエを、ユンヒたちが必死に止めた。

男子はうざったそうにミエらを睨む。

「は?うるっせ・・」

しかしこの男子以上に強い視線を送っている男がいた。

ミエの後方にいるキム・チョルである。

ビクッ

チョルの厳しい目つきに男子はたじろいだ。

少々動揺しながらチョルに言う。

「なんだよ、何睨んでんだよ。お前のことは何も言ってねーだろ。何で見んだよ」

チョルは視線を外さない。握った拳に力がこもっていく・・。

「関係ねーだろ?」

その時だった。

 

「先生っ!!」

「ここです!先生っ!」

「突然悪口言われました!キム・チョルは言ってません!この人たちです!」

ミエたちが大きな声でそう言ったので、男子たちはバラバラと退散する。

 

「あっち行け!」

「先生本当にくるかな?」「知らん!」

ミエたちは先生の姿は確認してないが、とりあえずそう叫べば男子たちがいなくなると踏んだようだ。

女子たちはフンフンと肩で息をする。

「あーっムカつく!」「あいつ三組のシンだよね?」「職員室行く!?」

「キム・チョルの横に立ってると絡まれるわ!」

誰かが言ったその言葉で、チョルはピタッと止まった。

ミエの心にも引っかかり、思わずキム・チョルの方を見る。

「行こ!」「あんなやつ気にすんな!」

けれどもう、そこにチョルはいなかったのだった。

「もう着替えよ」「気にすんなー!」

 

 

<ふつふつ>

 

授業が始まっても、チョルは先ほどのことでまだ胸の中が燻っていた。

 

「うーわなんだあいつ。小学生か?」「くそチッセー」

「キム・チョルの横に立ってると絡まれるわ」

何もしていないのに絡まれるしんどさと、何もしてないのに疎まれる虚しさと・・。

「今下線引いた部分は全部テストに出るぞー」

ミエはとにかく授業に集中することにした。

先ほどの嫌な気持ちは、いまだ胸の中に燻っている・・。

 


第四十四話③でした。

ああ〜〜チョルは何もしてないのに・・むしろ助けてあげたのに・・

この「何もしてないのに絡まれる」みたいなシチュエーションがこの作品の肝のような気がしますね。

今回のミエちゃんも然り、これまでのチョルも然り・・。

読者としてはもどかしいなぁ・・

 

 

第四十四話④に続きます



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