ORIZZONTE

君が僕を信じてる。

BAD KIDS

2004年06月07日 | 記憶のカケラ。(回想)
私は、ピアノが上手な人が好きだ。

プロよりもアマ、女性より男性、正装より普段着は、特にツボだ。
こんな曲が聴きたいと言ったら、すぐに弾いてくれる。
そんな魔法使いみたいなピアニストがいたら、最高だ。

・・・が、そんな人はあまり目にしない。
村山由佳氏の小説、「BAD KIDS」の光輝というキャラクターが一番近いように思う。


私の身近にも、そんな人がいた。
・・・昔、いたのだ。


高校時代、隣のクラスに茶髪で大柄な男子がいた。

その人が、実に繊細なピアノを弾いていたことを覚えてる。
面識のない人だったけれど、茶髪でピアノというアンバランスさが逆に気になった。

合唱祭の時期、彼は毎年ピアノを担当していた。
親友と二人して、ファンだった。
その音が聴きたくて、練習をわざわざみにいくほどだった。

器用に動く指が、音を紡ぐ。
本当に、素敵だった。
ピアノは、どんな楽器よりも個性がでると思った。


彼が今、どんな人生を送っているかはわからない。
でも、またピアノ聴けたらいいなあ。



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