羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

アルスラーン戦記 3

2015-05-13 20:36:31 | 日記
替わりに1000人の謀反人を生むことになるぞ」同じ場から遅れて来て、対案も無く武官のガルシャースフに説教する同じ『武官』のサーム! 奴隷達は一旦は去って行ったが謀反は収まらず、城内のあちこちで乱は起きた! 平民達の奴隷達への不信が募った。「何考えてやがるんだ?」「牢屋にブチ込んじまえばいいんだ!」「それでは仕事が回らん」「奴等は危険だ」そんな平民の多くを、奴隷達は殺戮した!! 罪を犯した奴隷の数は多過ぎ、大半は処刑もされず牢へ押し込められ、奴隷はそこで更に反意を強めていった!
「もはや、奴隷達を力で押さえ付けることは不可能です」サームは単独でタハミーネに謁見していた。「なぜです? 奴隷はまともに武器を持たぬのに」遠過ぎて計りかねるタハミーネ。「反乱を起こす者の数が余りにも多過ぎるのです」サームは現状打開の為、奴隷の待遇改善をすることを王妃が布告することを提案した。まだ奴隷を懐柔できると思っているサーム。「そんなことをすればパルスの社会制度が揺らぎます」「敵はその社会制度そのモノを利用してきているのです!」声を荒げるサーム。「考えておきましょう」一旦対話に乗ったタハミーネだったが、引いてしまった。「恐れ入ります」サームはそれ以上交渉できなかった。
ギーヴは宮殿の窓辺で林檎片手に反乱の黒煙があちこちで上がるエクバターナの城下を眺めていた。「そろそろ、御暇した方が良さそうだな」そんなギーヴに宰相のフスラブから声が掛かった。冷々とした顔で林檎をかじるギーヴ。「そなた、弓だけでなく才知も優れていると見たが、どうかな?」宮殿の外れの楼閣でギーヴはフスラブと対面していた。フスラブは痩せた、小柄な、目のギョロついた老人だった。「子供の頃から散々そう言われておりました。宰相閣下」平然と答えるギーヴ。「では、その才知を
     4に続く

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