羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

アルスラーン戦記 2

2015-05-13 20:36:41 | 日記
もう『損害』に配慮する段階は過ぎているが、サームは戦略上のセオリーに従い、ガルシャースフを諌めた。「しかし」ガルシャースフは反論しようとしたが、城外からのルシタニア兵達の『説得』が再び始まり、議論は中断された。手近な奴隷達が聞き入るような素振りを見せている。「ええい! 散れッ!! 敵の妄言を聞くな!!」苛立ったガルシャースフは奴隷達に迫り、駱駝の首も落とせそうな鉈のような剣を抜いて追い散らした。
「ガルシャースフ! 止めろ! 力ずくで抑え付けてはいかん」「ふぅぬぅッ!」収まり着かないガルシャースフ。剣は納めつつ、「やはり即戦即決だ。サーム! 奴隷どもめッ。いつ何をやらかすか、わかったものではない」「慌てるな。今は援軍を待て」「援軍等、いつ来る?! アトロパトテネの敗報から兵を整え、遠路昼夜駆け付けたとして、何日掛かる?!」ガルシャースフに反論する言葉に詰まるサーム。そこへ馬に乗った兵が報せに来た! 奴隷達が神殿に火を放った!! 更に西の城門を開けようとしている!
神殿が炎上する中、奴隷達は西の城門に迫っていた!!「自由だ、自由を手に入れるんだ!!」奴隷達は棒切れ等を手に殺到していた。パルス兵達は対応に苦戦していた。「どけぇ! 貴様等ぁッ!!」兵を従え、騎乗のガルシャースフが剣を手に突貫してきた!「うわぁッ!」「がぁッ!」文字通り蹴散らされ斬り捨てられる奴隷達!「卑しい奴等めッ! 門に近付く者は首を叩き落とすぞ!」ガルシャースフを睨む奴隷達。サームも遅れてきた。「ガルシャースフ、奴隷を殺して自慢になるのか?」「奴等は奴隷ではない! 謀反人だ!!」「棒切れしか持たぬ者がか?」「心に剣を持っておったわ!」サームとガルシャースフは互いに視線をぶつけた。「見ろ、ガルシャースフ。お主は10人の謀反人を殺したが、
     3に続く

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