羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

天気の子

2019-07-21 22:26:25 | 日記



世界なんて救わないし犠牲にもならないし救われない世界に適応する、という視点は中々面白い発想。あまり人物背景を描かない手法も有りだとは思うし、不遇環境を強制的に背負わされる感覚も現代的だとは思った。ただ一般化を意識して穂高と陽菜を貧困状況にしてはいても、今の一般的な若者は昼メシ代がショボかったり、やたら若者らしくない地味で堅実な進路を選ぼうとしたり、一方で就活は超有利な経済情勢だったり、と。貧困ではなく現状ショボいがこのまま親世代に引っ張られて終わるつもりはない、というちょっとザラっとした質感の人々になるんじゃないかな。顕在化、二極化はしてきたマイノリティに焦点を当てる形になっていた。その二人の貧困も国や自治体の保護で解決する範囲で、ガチのヤツではない。その辺りのズレは後半の警察との対立が誤解や八つ当たりによるところが大きくなってしまう要因にもなっていた。半ば敢えてというところもあったのかもしれないが淡い作り込みの中、主人公達の寄る辺ない姿やナイスなアイディアで一儲けする姿、無鉄砲な姿、それに振り回される大人達の様子は断片的なイメージとしては微笑ましいものがあった。しかしこれだけは言っておきたい。監督よ、妹系ヒロインでは姉系ヒロインに絶対勝てないっ!! 姉に勝てる妹などいないのだぁあああっ!!! ドギャーーンッ!!!!