糸井ひろしの気まぐれ日記

日本共産党群馬県西毛地区委員会役員の日々のあれこれ

自衛隊の解消について チラシへの反論その2

2019-06-27 | 雑想

 さて、「JAPAN Guardians」のチラシにある「日本共産党に協力してはいけない理由」の2、「自衛隊の解消」について、事実と日本共産党の考えを述べます。

 チラシ「2016年6月、共産党の藤野保史政策委員長(当時)がテレビの討論番組において防衛費を『人を殺すための予算』と発言し、大きな問題となりました。この発言からもわかるように、共産党は自衛隊を『敵』だと考え、『自衛隊の解消』を目指しています。」という内容です。

 藤野保史氏が上記のような発言をしたのは事実です。のちに正しくなかったこととして謝罪したと記憶してます。党もその旨を表明していると思います。

 じゃあ、自衛隊を「敵」と捉えているのかといえば、それは全くの的外れです。

 このチラシには上記の内容しか書かれてませんが、「JAPAN Guardians」のホームページには、「日本共産党本音はあくまでも、『自衛隊を解消』し、中国共産党のように『憲法改正して自衛のための軍隊をつくる」とも書かれています。

 「はぁ?どうしてそうなるの?」というのが私の第一声。日本共産党の綱領には、そんなこと一言も書いてませんが。

 前回の天皇制のところでも触れましたが、日本共産党は、現行憲法の前文を含む全条項を守ることを綱領に明記しています。

 安倍政権下で自衛隊が「自衛のため」ではなく、憲法9条を蹂躙して海外へ出かけることまで認められてしまいました。

 憲法9条は、この問題をめぐって改めて認識が広がっていると思いますが、軍隊を保持しないこと、交戦権を放棄することが書かれており、本来武力を持たないことが素直な解釈と言えます。

 憲法の本来の精神とは矛盾する自衛隊ですが、「敵」だなどとは思っていません。「もしも」他国からの不当な武力行為が日本に対して行われた場合、国民の利益を守るために自衛隊が出動するのは、現状では当然のことでしょう。

 しかし、「敵を作らない」ことこそが本来憲法の精神であり、「もしも」を作らない外交努力こそが、憲法下で権力を代行する者の役割ではありませんか。

 国際的には、戦争による解決を望まない声が大きくなっています。戦争を仕掛ける国は、そのうち国際的な総スカンを食らうことになるでしょう。そういう中でなお武力を保持してそれをチラつかせ、外交を自分の都合の良い方向へ仕向けようとする姿勢は感心できませんし、将来に渡って戦争という手段が認められるとは思えません。日本共産党は、武力が不要となる国際社会を展望しているのです。これこそ日本国憲法の精神と言えませんか?

 憲法を変えて国軍にしたいと望んでいるのは安倍首相です。改憲を言っているのは自民党ですし、「9条に第3項を設けて自衛隊を明記する」と言っているのも安倍首相です。日本共産党は、戦争のない社会を目指し、その規範として憲法9条を守ろうと主張し続けています。自衛隊の解消は、時代とともに、「戦争はしない」ことが国際的な常識になって行く段階で、情勢を見ながら、国民との合意の上で縮小、解消の方向に、という話です。これも、やはり長い期間の議論が必要でしょう。

 日本共産党は、自衛隊を敵視しているのではなく、自衛隊を「集団的自衛権」と称して海外にまで出して戦争の片棒を担がせようとする自民党に対して反対しているのです。

 

 のちに改めて触れますが、日本共産党は、1922年に創立しました。日本が戦争の道を突き進むなか、「国民主権」と「侵略戦争反対」を掲げ、戦争に反対したために「治安維持法」により、非合法活動を強いられました。いまでは、「国民主権」も「戦争反対」も当たり前の主張として認知されていますが、当時はそんなことを公然と言うことが文字通り命がけでした。

 こうしたルーツを持つ日本共産党が、「憲法改正して自衛のための軍隊を作る」ことを目指すなどあり得ません。

 

 


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