以前一度簡単にだけ紹介しておりましたが
T-REX TOYSさんの(ほぼ)完全変形ガルビオンのガレージキットです。
ワンダーフェスティバル2010夏に発売されたのですが
今度のWF2011冬に、改良を加えられver1.5として再販されるそうなので
再度、今回は詳しく紹介していきます。
ご購入の参考になれば幸いです。
T-REX TOYS(http://maruta.be/trextoys)
とは、やまとのマクロスシリーズなどの原形を手掛けられております
株式会社T-REXさんのスタッフが
課外活動としてイベント出品されているところでして
ゼントラーディ兵やオモロイド、軟質樹脂まで使った可動巨神ゴーグなど
商業ではお目にかかれない、非常に趣味に走ったアイテムを
玩具業界で培われた技術で立体化されているのですからたまりません。
このガルビオンの設計は、過去にはビーグルのモスピーダや
やまとのモトスレイヴを手掛けられた『まえちん』氏ということで
うちのサイト的にも注目のアイテムでした。
この可変ガルビオンは、ガレージキットと言うよりトイといったアプローチで
ネジやワッシャーでの組み立てが中心となっています。
そして、カラーレジンでかなりの色分けがされていますので
今回紹介するものは、友人に「形成色を活かしたまま
最低限の塗装で」とお願いして仕上げて頂きました。
ネジ等と手首(コトブキヤの丸指ハンド使用)は別売りです。
恐らく現時点で宇宙一カッコイイ可変ガルビオン。
どこかの玩具メーカーがこの設計で完成品発売してくれないかしら。
マクロス艦みたいに受注ガレキとしてでもいい……
■サーカスⅠ
このガルビオンが素晴らしいのは、第一に
サーカスⅠとガルビオン、両形態がまったく破綻なく美しいと言う事。
当HPではトイコー版やスーパーロボカー版、プラモデルなど
色々なガルビオンを紹介してきましたが
どれもその複雑な変形機構の為、どちらかの形態の
プロポーションが崩れてしまったり、完全変形できなかったりしました。
それをプロの方が、現代の技術で挑むとこうなるという。
恐るべし、現代の技術力。
パーツ分けも半端なく
かなり塗装しやすい構成になっています。
サイドの『CIRCUS-1』の文字はデカールとシールが付属。
好きな方を選択できます。
■脚部、フロントの変形
それでは、ガルビオンに変形開始。
脚部は、腿が脛に収納されるのではなく
内側に折り曲げられるようになっています。
ガルビオンの変形は、伸縮箇所が多く
それがプロポーションの破綻につながっていたのですが
このキットは、その伸縮を最低限にして
別の機構を使う事でそれを防止しています。
ボンネットが移動、フロントガラスを隠します。
この機構もプラモデルなら伸縮式のアームでしたが
このキットではシャフトで折り畳むことで移動を再現。
地味ながらなかなか面白いギミックです。
■脚部の変形、固定
脚部を回転。膝関節をスライドさせると
その差分で足首が伸びて、つま先の回転と変形が可能になります。
で、ここが玩具的アプローチなのですが、
この伸縮のロックは、脛の『C-1』と書かれているパーツ。
これを持ち上げてやるとロックが外れ、足のスライドが可能となり
元に戻すと固定されるのです。
これで、変形させても勝手に足が縮んでしまうようなことはありません。
■腕の収納
車体下部から腕を引き出します。
腕も本来なら伸縮式なのですが、そうするとガルビオン形態では短く
不格好になってしまいます。
なので、このT-REX版では、腕アーマーが上腕へスライドし
手首部分を折り曲げて収納しているのです。
■胸ブロックの変形
まず腹ブロックを前に引き出し、胸部内側に畳まれている頭部を起こします。
続いて、胸ブロックを回転させます。
胸ブロックを回転させると、連動して腰アーマーの幅が狭まって
ガルビオン形態の位置に収まります。
腕は設定では黒いレールを滑ってくる無茶仕様なのですが
このキットでは、レールでない部分をヒンジに見立てて
その移動を再現しています。
■タイヤカバーと肩ブロック
サーカスⅠのロゴが入った部分の装甲が一度横に開き
回転して移動。タイヤカバーとなります。
で、その空いた部分に肩ブロックが入るという。
確かに設定のままだと、後ろに飛び出すか
肩にめり込むかしてしまいますよね、このパーツ。
このキットオリジナルですが、移動した装甲ををタイヤカバーに見立てるなんて
メカ好きの心をくすぐりますよね(゜▽゜)
■腕の変形
前述の腕部分のアーマーの移動。
曲がっている手首を水平に伸ばします。
そうすることで、上腕に来ている腕アーマーを下腕に移動できるようになります。
そうやって手首ブロックを収納したら変形完了。
■ガルビオン形態
変形するとは思えないほどまとまったガルビオン形態。
しかしver.1.5ではここからさらに腕を長くして
プロポーションが良くするそうですから、どこまでこだわるというのか。
あと、このキットでは足関節が緩く、自立は難しかったので
熱収縮チューブをポリキャップ代わりに入れて立てるようにしているのですが
そうした報告を受けて、ver1.5では関節の渋みも改善される様子。
ここまで書いたから冬発売のver.1.5情報をまとめてしまおう。
1.5ではそうした本体の改良の他、ブーストマグナムとシールドが付属。
しかもそれらはサーカスⅠ形態でも収納できると言うことなのです(!)
無宇と麻矢のミニフィギュアも付きます。
しかし本キットしか持っていない方にも朗報。
ブーストマグナムとシールド、ミニフィギュアのみの『武器セット』も
別途発売されるとのこと。
ただ、こちらはサーカスⅠ形態で収納できるかは不明。
■マイクロミサイルと可動
変形をこなしながらも可動にもギリギリまで挑戦されています。
特にガルビオン最大の問題である股関節は、腰装甲の下に
別途前後左右に可動出来る関節があります。
それでも流石に前後はこれくらいが限界ですが。
その他はデザイン上腰が回らないほかは問題なく可動します。
そしてガルビオン形態でのギミックとして、OPでも印象的な
マイクロミサイル部が開閉。
初期ガルビオン唯一の飛び道具ですな。
■フェイスガード開閉
続いて、超細かい部分ですが、フェイスガードも閉じる事が出来ます。
写真では忘れていましたが、頭部のカメラも収納可能なので
顔だけ攻速形態にもなります。
(さすがにつま先のウイングは出ませんが)
■脚部ブースター展開
他にも脚部のブースターが展開可能だったり。
可能なギミックはすべて盛り込まれている印象。
■ウイング展開
ガルビオンの初期必殺技と言えばこれ。
ガルビオンキックだ!(きっとそんな名前じゃない
と言うわけで、背中のウイングも展開出来ます。
■ガルビオン大集合の図
こんなすごいガルビオンが手に入るのだから良い時代になったものです。
といいつつ、冬のWFも争奪戦なんだろうなあ。
前回は三分で完売だったそうですし。
現時点の最新のガルビオン、歴代のガルビオンと並べてみたりして。
玩具化に恵まれない作品だったので、どれも入手困難なのが惜しまれますが
このデザインのカッコよさ、変形の面白さは現代でも通用すると思うのです。
今回紹介した可変ガルビオンの製作者様による紹介はこちら
http://www.fg-site.net/products/66248
また、今回のワンフェスでは、ミニカーとポピニカに合わせたサイズの
サーカスⅠも発売されるとの事。
http://www.fg-site.net/products/102976
ver.1.5とこの親子サーカスⅠが手に入れば
親子孫と三世代サイズのサーカスⅠが並べられる事になりますな。じゅるり。
ガルビオンファンでイベント行かれる方なら要チェックです。