ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

保守新党は何を目指すのか

2017-09-29 11:27:47 | 日記
民進党の希望の党への身売り話、もとい、合流話が出て、一気に流動化した
政局も、一夜が明け、おぼろげではあれ、そこはかとなく構図の形を見せは
じめた。

見えてきた構図、それは、保守政党「日本のこころ」と鵺(ぬえ)のような
自由党、それに民進党の右派勢力が、極右の「希望の党」に合流して、一大
保守新党を結成するという構図である。これまで、民進党は右派と左派との
確執が勢力拡大の大きな阻害要因になっていたが、これら両勢力を切り離す
力技を、「希望の党」による「選別」の作業が果たすことになる。民進党の
前原代表も、うまい悪知恵を絞ったものだ。これまで何かと対立をくり広げ
てきた相手勢力と、やっと手が切れて、ああスッキリした、これはまあ、な
るべくしてなったことだ、と思った民進党の党員も多いことだろう。

さてそうなると、問題になるのは、新たに結成されるこの保守新党の特徴な
いし性格である。この保守新党も、その核となる「希望の党」も、各種のメ
ディアが論(あげつら)うように、具体的な党の方針を明示せず、何をしよ
うとしているかが分からない点で、国民に大きな不安を抱かせる。きょうの
日経が社説のタイトルにかかげるように、《野党は「希望の党」結集で何を
目指すのか 》が分からない、ということである。

この保守新党は何を目指すのか。唯一はっきりしているのは、この新党が政
権奪取を目指していることである。どういう社会の実現を目指しているの
か、それについてはノー・プラン。だからこの新党は具体的な党の方針を打
ち出すことができないのだ。

国家の安全保障政策では安倍自民党に追従しながら、安倍自民党との差違化
をはかって「原発ゼロ」や「消費増税ストップ」のお題目を並べるだけ。こ
のどうでも良い(と内心では思っている)お題目の部分を除けば、この保守
新党は、紛れもなく安倍自民党のクローンにほかならない。

クローンがクローン元を、コピーがコピー元を凌ぐことは、本来あり得な
い。今後の衆院選の結果は、この定説をくつがえすのかどうか。楽しみが一
つ増えたと喜んでいる天邪鬼の昨今である。
コメント
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