ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

言論の自由とヘイト禁止法(その2)

2016-04-29 13:58:44 | 日記
言論によって互いの主張を自由にぶつけ合えること。

これが共同生活の基本となる理想的な形だが、

暴力の否定形である言論も、それ自体、

暴力の形をとることがある。

言葉が、有無を言わせぬ争いの武器として使われることが。

機関銃のような罵詈雑言、匕首のような誹謗中傷、一斉射撃にも似た

集団による示威行動、等々。

いわゆる「ヘイトスピーチ」もその一つである。

「人参人は許さないぞ〜!」、「許さないぞ〜!」、

「人参人は日本から出て行け〜!」、「出て行け〜!」

何百という数の人間が結集して、拡声器のボリュームを一杯に上げ、そう叫び立てたら、

マイノリティの在日人参人は堪ったものではない。

彼らは拳やナイフを突きつけられるよりも強烈な、暴風にも似た

激しい脅威を感じるだろう。

強い恐怖を味わった彼らは、以後、ひっそりと息をひそめて暮らさざるを得ない。

「出て行け〜!」と叫ぶ人たちのねらいは達成されたことになる。


今、そういうヘイトスピーチを規制するための法案作りが、

参院法務委員会で進んでいるという。

けれども、事はそう簡単ではない。

(つづく)
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